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炎症は炎症を呼ぶ? なぜ炎症は特定の臓器につながるの?

最近、健康について調べていると「炎症(慢性炎症)」という言葉をよく目にします。

歯周病では歯茎に炎症が起こります。

アトピー性皮膚炎なら皮膚、鼻炎なら鼻の粘膜です。

それぞれ別の場所で起きている炎症ですが、ここで素朴な疑問が浮かびました。

炎症が、別の場所の炎症に影響することってあるのでしょうか?

そして、もし影響することがあるのなら、

なぜ「つながりやすい炎症」と「つながりにくい炎症」があるのでしょうか?

調べてみると、どうやら炎症を「その場所だけの問題」と考えるだけでは見えてこないことがありそうです。

■歯周病は「歯茎だけの問題」なの?

この疑問を持つきっかけの一つになったのが歯周病です。

歯周病は、歯を支えている組織で慢性的な炎症が続く病気です。

興味深いことに、歯周炎の治療と全身の炎症との関係を調べた研究があります。

2023年のTreatment of periodontitis and C-reactive protein: A systematic review and meta-analysis of randomized clinical trialsでは、26件のランダム化比較試験、2,579人分のデータを解析しています。

その結果、歯周炎を治療した人では、6か月後に血液中の炎症の指標であるCRPが平均0.69mg/L低下していました。ただし、研究ごとのばらつきが大きいことや、より長期間のデータが限られていることには注意が必要です。

ここで面白いと思ったのは、

「歯茎を治療したのに、血液中の炎症の指標にも変化がみられた」

ということです。

歯周病は、口の中だけで完結している問題ではないのかもしれません。

■歯周炎とアトピーにも関連がある?

さらに調べてみると、意外な研究もありました。

2025年に発表されたRisk of atopic dermatitis in periodontitis patients with and without dental scaling: A retrospective cohort studyでは、台湾の医療データを使って、歯周炎とアトピー性皮膚炎との関係を調べています。

この研究では、歯周炎のある人では、歯周炎のない人より、その後のアトピー性皮膚炎の発症リスクが高いという「関連」がみられました。また、歯周炎のある人の中では、歯石除去を受けた人ほどアトピー性皮膚炎のリスクが低いという関連も報告されています。

もちろん、ここは慎重に考える必要があります。

これは観察研究なので、

「歯周病がアトピーを引き起こす」

と証明されたわけではありません。

まして、

「歯周病を治療すればアトピーが治る」

という話でもありません。

この研究では生活習慣や食事、身体活動などの情報も十分に評価できていないため、なぜ両者に関連がみられたのかについては、まだ分からない部分があります。

それでも、

歯茎の炎症と皮膚の炎症に、なぜ関連がみられるのだろう?

という疑問は残ります。

■炎症は一つの場所だけで完結していない?

調べていくと、そもそも全身性炎症を「一つの臓器だけの問題」として考えない研究があることが分かりました。

2026年のInter-organ crosstalk in systemic inflammation: a narrative review of molecular mechanisms and pharmacological modulation in the muscle–adipose–liver axisでは、全身性炎症を、孤立した組織の反応ではなく、臓器間のコミュニケーションによって成り立つネットワークとして捉えています。

その情報伝達には、サイトカインだけでなく、細胞外小胞、脂質メディエーター、代謝物など、さまざまなものが関係するとされています。

だとすると、複数の場所で起きている炎症も、免疫系などの共通のネットワークを介して影響し合うことがあるのではないか?

そんな疑問が浮かびました。

以前、腎臓について調べたときに、「心腎連関」「肝腎連関」「脳腎連関」「肺腎連関」のように、一つの臓器だけを見るのではなく、臓器同士のつながりを見る考え方を知りました。

炎症についても、それに似た見方ができるのかもしれません。

■では、なぜ全部の炎症がつながらないの?

ここで、もう一つの疑問が出てきました。

仮に一つの場所の炎症が、全身の免疫系を介して別の場所に影響することがあるのなら、

なぜ、すべての炎症がすべての臓器に影響するわけではないのでしょうか?

言い換えると、

なぜ「つながりやすい炎症」と「つながりにくい炎症」があるのでしょうか?

ここが私にはとても興味深く感じられます。

■炎症にも「発信側」と「受信側」がある?

ここからは、研究で確立された説明ではなく、私自身が理解するためのイメージです。

炎症にも、

「発信する側」と「受信する側」

のような関係があるのではないでしょうか?

ある場所で慢性的な炎症が起こる。

そこから炎症や免疫に関係する何らかの情報が発信される。

その情報が体内を巡る。

けれど、すべての臓器が同じように反応するわけではない。

ある臓器は反応する。
別の臓器はほとんど反応しない。
あるいは、何か別の条件が重なったときだけ反応する。

実際、臓器間の炎症性コミュニケーションについて、サイトカイン、細胞外小胞、脂質メディエーター、代謝物など複数の経路が研究されています。

そう考えると、

「炎症という火が別の場所に燃え移る」

というより、

「ある場所から発せられた炎症に関する情報を、別の場所が受け取って反応する」

とイメージした方が分かりやすいのかもしれません。

ただ、これはあくまで理解するためのたとえです。

■「体はつながっている」と「何でもつなげる」は違う

ここまで考えていると、「実は体の不調は全部つながっているのでは?」と思いたくなります。

でも、ここは一度立ち止まった方がよさそうです。

最近、家族の病気について医師から説明を受ける機会があり、印象に残ったことがありました。

いくつもの症状を無理に一つの病気で説明するのではなく、

「この症状にはAという病気が関係している。一方、この症状にはBという病気が関係している。それらが重なって、今の状態になっている」

という考え方でした。

これは炎症について考えるときにも大切なのではないかと思います。

体の中で臓器や免疫がつながっているからといって、同時に起きている炎症をすべて結びつけてよいわけではありません。

つながっているものもあれば、それぞれ別の原因によって起きているものもある。

たとえば、ある人に歯周炎とアトピー性皮膚炎が同時にあったとしても、それだけで「歯周炎がアトピーを引き起こした」とはいえません。

反対に、一人の人で関連がみられなかったからといって、集団全体でみられる関連まで否定できるわけでもありません。

医学研究では「必ずこうなる」という話だけではなく、「ある条件では起こる確率が高くなる」「低くなる」という形で示されることが少なくありません。

つまり、

「つながりを見つけること」と「何でもつなげてしまうこと」は違う。

この区別は、健康情報を見るうえでも大切なのではないかと思います。

■なんだか「ツボ」の話に似てきた?

ここまで考えていると、自分でも少し不思議な気持ちになりました。

「離れた場所同士がつながっている」という話は、東洋医学の「足のツボを刺激すると別の場所に作用する」といった話にも少し似て聞こえるからです。

ただ、今回調べているのは「どこかがつながっているはず」という話ではありません。

現代の炎症研究では、サイトカイン、代謝物、細胞外小胞など、臓器間で情報を伝える仕組みそのものが研究されています。

とはいえ、「人体を一つ一つの臓器に分けて見るだけでは分からないことがある」という発想には、どこか共通するところがあるのかもしれません。

■「炎症は悪いから下げればいい」という話ではない

そして、ここは間違えたくないところです。

炎症そのものは、本来、体を守るために必要な反応でもあります。

ですから、

「炎症は悪い。だから、とにかく炎症を下げよう」

という話にしてしまうのは違います。

一方で、歯周炎のように、局所の慢性炎症を治療すると血液中の炎症指標にも変化がみられた研究があります。

だから、

治療できる慢性炎症をそのまま放置しないことには、その場所を治療する以上の意味があるのだろうか?

ということも気になります。

これも今の段階では、私が持っている「疑問」です。

そして、今回このことを調べてみようと思った理由がもう一つあります。

もし慢性的な炎症が、その場所だけの問題ではなく、何らかの形で全身の健康と関わっているのであれば、

「慢性的な炎症を起こしにくい生活を心がけること」や「治療できる慢性炎症を放置しないこと」には、目の前の症状を改善する以上の意味があるのではないか?

と思ったからです。

もちろん、

「炎症を抑えれば病気にならない」

という意味ではありません。

健康的な食事や運動については、それぞれさまざまな慢性疾患の予防との関連が知られています。WHO(世界保健機関)も、健康的な食事が糖尿病、心疾患、脳卒中、がんなどの非感染性疾患から健康を守ることにつながるとしています。

またCDCも、健康的な食事、定期的な身体活動、禁煙、過度の飲酒を避けること、十分な睡眠や予防医療などを慢性疾患予防のための基本として挙げています。

食事と炎症の関係についても研究が行われており、特定の食品だけでなく、地中海食などの食事パターンと炎症マーカーとの関連が調べられています。

そのため、これまでこのブログでも「抗炎症」という視点から食品や食生活を取り上げてきました。

ただ、今回調べてみて改めて感じたのは、「この食品を食べれば炎症が消える」と考えることと、「日々の食生活が長期的な炎症状態に関係する可能性を考えること」は分けた方がよいということです。

「抗炎症食品」を特効薬のように探すのではなく、食事全体、運動などの生活習慣、そして治療が必要な慢性炎症を放置しないことまで含めて考える。

もし局所の慢性炎症と全身の健康が何らかの形で相互に関係しているのであれば、こうした日々の積み重ねには、私たちが考えている以上の意味があるのかもしれません。

そして、歯周病など治療が必要な慢性的な炎症があるなら放置せず、適切な治療を受ける。

そのことが結果として、別の病気のリスクにも何らかの影響を与える可能性があるのだろうか。

それは今回、私が知りたいと思ったことの一つです。

■炎症は炎症を呼ぶのだろうか?

最初の問いに戻ります。

炎症は炎症を呼ぶのでしょうか?

今のところ、

「ある場所に炎症があると、それが別の場所に新しい炎症を起こす」

と単純に説明できるものではなさそうです。

一方で、炎症や免疫を一つの臓器だけではなく、臓器同士のコミュニケーションを含むネットワークとして捉える研究も進んでいます。

だとすれば、

複数の場所で起きている炎症が、免疫系などの共通のネットワークを介して影響し合うことはあるのだろうか?

そして、

なぜ「つながりやすい炎症」と「つながりにくい炎症」があるのだろう?

発信する炎症の違いなのでしょうか。

受け取る臓器側の違いなのでしょうか。

それとも、その人が持つ別の条件によって「つながりやすさ」が変わるのでしょうか。

私自身、この疑問にまだ答えを持っていません。

「炎症があるから、別の病気になる」と単純につなげることもできません。

それでも、歯周炎を治療すると全身の炎症指標であるCRPにも変化がみられる研究があるように、局所の慢性炎症がその場所だけの問題ではない可能性については研究されています。

だから今のところ私が考えているのは、とても普通のことです。

特別な「抗炎症法」だけに頼るのではなく、健康的な食事や運動など、慢性疾患の予防にもつながる基本的な生活習慣を心がけること。

そして、

治療できる慢性炎症があるなら放置せず、きちんと治療すること。

それが目の前の病気だけでなく、将来の別の病気を防ぐことにも何らかの意味を持つのだろうか?

そこまでは、まだ分かりません。

だからこそ興味があります。

身体はつながっている。でも、何でもつなげればいいわけではない。

つながっているものと、つながっていないもの。

その違いを一つずつ確かめていくことが、科学なのかもしれません。

炎症は炎症を呼ぶのか?

呼ぶことがあるとすれば、なぜ特定の臓器なのか?

もう少し追いかけてみたいテーマです。

【関連記事】

腎臓は『肝腎連関』『心腎連関』『脳腎連関』『肺腎連関』など臓器同士が連携するネットワークの要|#NHKスペシャル

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【決定版】抗炎症食で防ぐ慢性炎症!ハーバード式×地中海式和食と注目の栄養素まとめ(タウリン・亜鉛・オメガ3)

ハーバード大学がおすすめする抗炎症食の考え方/積極的に取り入れたい食品と避ける・控えるべき食品

タウリンは疲労回復だけじゃない?|抗糖化・抗酸化・抗炎症の最新研究まとめ

【参考文献】

Treatment of periodontitis and C-reactive protein: A systematic review and meta-analysis of randomized clinical trials. Journal of Clinical Periodontology. 2023;50(1):45-60. DOI: 10.1111/jcpe.13709.

Risk of atopic dermatitis in periodontitis patients with and without dental scaling: A retrospective cohort study. PLOS ONE. 2025. DOI: 10.1371/journal.pone.0333877.

Inter-organ crosstalk in systemic inflammation: a narrative review of molecular mechanisms and pharmacological modulation in the muscle–adipose–liver axis. Frontiers in Pharmacology. 2026;17:1849847. DOI: 10.3389/fphar.2026.1849847.

WHO: Healthy diet

CDC: Preventing Chronic Diseases: What You Can Do Now







「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

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単発の健康情報やレシピの話ではありません。

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毎日30〜60gのくるみを習慣的に摂取することは、慢性的な低度炎症を抑え、心臓病リスクの低下が期待できる

ロマ・リンダ大学(米国)とバルセロナ病院クリニック(スペイン)が共同で行った研究(WAHA研究)では、健康な高齢者(63〜79歳)600人以上を対象に、1日30〜60gのくるみ(殻なしハーフで約1/4〜1/2カップ、エネルギー摂取量の約15%)を日常の食事に加えるグループと、くるみを食べない対照グループに分け、2年間追跡調査しました。

■結果

血液中の10種類の炎症マーカーのうち、6つが有意に低下しました。

最大で約11.5%の減少が見られ(GM-CSFなど)、特に強力な炎症促進物質であるIL-1βも有意に減少しています。

この慢性的な低度炎症(「Inflammaging」=老化に伴う炎症)の軽減は、心臓病リスク低下のメカニズムの一つと考えられており、コレステロール低下以外の効果としても注目されています。

また、同じ研究の一部で調べられた白血球テロメア長(生物学的老化のマーカー)については、くるみを摂取したグループでテロメア短縮の速度が遅くなる傾向が見られました(統計的にほぼ有意、p=0.079程度)。

ただし「確実に遅らせる」とまでは言えず、「傾向がある」レベルです。

■まとめ

毎日30〜60gのくるみを習慣的に摂取することは、慢性的な低度炎症を抑え、心臓病リスクの低下が期待できる方法の一つです。

くるみはオメガ3(ALA)、ポリフェノール、食物繊維などが豊富です。カロリーは高めですが、適量なら食事に取り入れやすい「長寿食」の一つなので、ぜひ食習慣の一つとして取り入れてみてはいかがでしょうか。

【参考文献】

【くるみ関連記事】

【炎症関連記事】







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NHKスペシャル「うつ病 克服へのカギ」まとめ|体の炎症が原因?食事で予防できる可能性

2026年9月27日放送のNHKスペシャル「シリーズ 病への挑戦 第2集 うつ病 克服へのカギ」(司会:リリー・フランキー、ゲスト:南果歩)では、うつ病を「心の病」だけで捉える従来の見方ではなく、体の炎症がカギと紹介されました。

■ポイント:うつ病の「新たな原因」=体の炎症

世界で3億人以上、日本では生涯で約5人に1人がこころの病気を経験するとされるうつ病。

心のストレスだけでは説明しきれない要因として、肥満や糖尿病とも関わる「体の炎症」が鍵として取り上げられました。

●脳内炎症のメカニズム

心理的ストレスを受けると脳内の免疫細胞「ミクログリア」が過剰に活性化し、炎症物質を放出。

これが続くと神経ネットワークがダメージを受け萎縮し、うつ症状につながる(鳥取大学・岩田正明教授のマウス研究など)。

【参考文献】

ストレスが脳内炎症を介してうつ病を誘発する機序の解明と新たな治療法の開発

精神疾患の発症に重要な役割を果たしているストレスは、i ) 脳内の免疫システムにより感知されて脳内炎症を引き起こすこと、ii ) その中心となる分子はNLRP3と呼ばれる細胞内パターン認識受容体であることを突き止めた。

抗うつ効果をもつ新たな物質を発見

 鳥取大学医学部精神行動医学分野の兼子幸一教授、岩田正明准教授、山梨豪彦助教らのグループは、人の体内でつくられる「βヒドロキシ酪酸(BHB)」に抗うつ作用があることを明らかにしました。

●全身の炎症との関連

エモリー大学のミラー博士らの研究では、うつ病患者の約4人に1人でCRP(炎症マーカー)の上昇が深く関与。

肥満で脂肪細胞が増大・死ぬと免疫細胞が炎症物質を大量放出する過程が指摘されました。

糖尿病(リスク1.3倍)、肥満・炎症性腸疾患・関節リウマチ(各1.5倍)など、炎症性疾患とうつ病の関連も紹介。

うつ病が肥満・糖尿病を悪化させる「悪循環」も指摘されています。

従来の「セロトニン不足」説も更新され、抗うつ薬の効果は神経細胞の接続ポイント(シナプス)の増加や神経ネットワークの回復に関わるという見方が示されました(ヘルシンキ大学・カストレン博士など)。

■炎症を減らす食事が予防・改善につながる可能性

食事改善は炎症を抑え、うつ症状の予防・改善に寄与しうるという最新研究が紹介されました。

●代表的研究(ディーキン大学・ジャッカ博士ら)

うつ病患者を「食事改善グループ」と「社会的支援(相談・傾聴)グループ」に分けて3か月実施。

食事改善グループの方がうつ症状の改善が大きかった。

この成果を受け、オーストラリアでは食事改善がうつ病診療ガイドラインに掲載されています。

●具体的な食事のポイント

・腸内環境を整える野菜・発酵食品などがうつ病リスクを抑制。

・加工食品の過剰摂取は腸内細菌に悪影響を与え炎症を発生させ、そのシグナルが脳に達して脳内炎症・神経ネットワーク萎縮を招く。

・腸内細菌の多様性が失われることがリスクになる、との指摘も。

●実際の改善例

オーストラリアのテレサさん(重度うつ病経験者)が食事改善を中心とした生活習慣改善の臨床試験に参加し、約3か月でうつ症状が大きく改善。

「良い食事は体の栄養になるだけでなく、心や精神も育んでくれる」と語っています。

食事改善には体の炎症を抑える効果が示され、予防法として注目されています。

番組出演の加藤忠史さんによると、日本のガイドラインでも「規則的な食事」を含む生活習慣改善は基本に位置づけられますが、食事だけで中等症以上のうつ病を治すことはできず、自然食品などの単体治療は提案しないと明記されています。

地中海食・日本食・ケトン食など「良い食事パターン」は複数あり、ジャンクフード・超加工食品の過剰を減らすことが重要です。

食事は治療の補助的な要素として捉えるのが適切です。

■まとめ

全体として、「うつ病は体の病気でもある」という理解を広げ、薬・カウンセリングに加え、炎症対策(食事・生活習慣)や脳刺激などを組み合わせた多角的なアプローチの可能性を示しています。

ただし、症状がある場合は自己判断せず、専門医に相談することが前提です。

■【補足】(番組外の参考情報)

うつ病は脳だけの病気ではなく、腸内細菌+環境汚染物質による炎症も原因の一つ!?によれば、慢性炎症はうつ病と深く結びついていることが知られており、これが「腸→炎症→脳」への影響の1つの説明になると考えられると紹介しました。

【関連記事】

【参考文献リスト】

1. 脳内炎症・ミクログリア関連(岩田正明教授ら)
Iwata M, Ota KT, Li XY, et al. Psychological stress activates the inflammasome via release of adenosine triphosphate and stimulation of the purinergic type 2X7 receptor. Biological Psychiatry. 2016;80(1):12-22. doi:10.1016/j.biopsych.2015.11.026
Iwata M. The neuroinflammatory hypothesis of depression. Japanese Journal of Biological Psychiatry. 2018;29(4):163-167. doi:10.11249/jsbpjjpp.29.4_163
(鳥取大学・岩田正明教授のストレス→ATP/P2X7R→NLRP3インフラマソーム→脳内炎症の研究。番組で紹介されたミクログリア暴走の基盤となる知見)

2. 全身の炎症とうつ病(CRP・約4人に1人)(ミラー博士ら)
Miller AH, Raison CL. The role of inflammation in depression: from evolutionary imperative to modern treatment target. Nature Reviews Immunology. 2016;16(1):22-34. doi:10.1038/nri.2015.5
Osimo EF, Baxter LJ, Lewis G, Jones PB, Khandaker GM. Prevalence of low-grade inflammation in depression: a systematic review and meta-analysis of CRP levels. Psychological Medicine. 2019;49(12):1958-1970. doi:10.1017/S0033291719001454
(うつ病患者の約25〜27%でCRP >3 mg/Lの低度炎症が見られるというメタ解析。ミラー博士らの炎症サブタイプ研究の基盤)
Miller AH. Advancing an Inflammatory Subtype of Major Depression. American Journal of Psychiatry. 2025;182(6):516-524. doi:10.1176/appi.ajp.20250289
(近年のミラー博士による炎症性うつ病サブタイプの提唱)

3. 抗うつ薬の作用機序(シナプス・神経可塑性)(カストレン博士ら)
Casarotto PC, Girych M, Fred SM, et al. Antidepressant drugs act by directly binding to TRKB neurotrophin receptors. Cell. 2021;184(5):1299-1313.e19. doi:10.1016/j.cell.2021.01.034
Castrén E, Monteggia LM. Brain-Derived Neurotrophic Factor Signaling in Depression and Antidepressant Action. Biological Psychiatry. 2021;90(2):128-136. doi:10.1016/j.biopsych.2021.05.008
(抗うつ薬がBDNF受容体TrkBに直接結合し、神経可塑性を高めるという最新の知見。従来のセロトニン仮説を超えた説明)

4. 食事改善とうつ病(SMILES試験・ジャッカ博士ら)
Jacka FN, O’Neil A, Opie R, et al. A randomised controlled trial of dietary improvement for adults with major depression (the ‘SMILES’ trial). BMC Medicine. 2017;15:23. doi:10.1186/s12916-017-0791-y
(ディーキン大学・Felice Jacka教授らによる食事改善群 vs 社会的支援群のRCT。オーストラリアのガイドライン掲載の根拠となった研究。テレサさんの事例もこの系統の介入に近い)







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ブルーベリーのサプリメントによって高脂肪食ラットの腸内細菌叢のバランスの改善、全身の炎症が減り、インスリン抵抗性が改善




ある論文によれば、高脂肪食を食べたラットにブルーベリーを与えると、腸内細菌のバランスが改善し、腸の健康が守られ、全身の炎症が減り、インスリン抵抗性が改善されることがわかりました。

→ ブルーベリーの健康効果 について詳しくはこちら

【参考リンク】

■背景

肥満になると、腸内細菌のバランスが崩れ、慢性的な炎症が起こることが知られています。

この炎症は、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなる状態)など、肥満に関連する健康問題を引き起こします。

ブルーベリーには「アントシアニン」という抗炎症作用のある成分が豊富に含まれており、腸内細菌のバランスを整える可能性があると考えられています。

【関連記事】

■実験結果

ブルーベリーのサプリメント摂取により、高脂肪食(HF)を与えられたラットの腸内細菌叢が変化し、全身性炎症が軽減され、インスリン抵抗性が改善されるという仮説を立てて、実験した結果、次のような結果が出ました。

1)腸内細菌の変化

ブルーベリーを食べたラット(HF_BB)では、ガンマプロテオバクテリアという細菌の量が増え、腸内細菌のバランスが変化しました。

2)腸の健康

高脂肪食(HF)を与えたラットでは、腸(回腸)の絨毛の高さが約15%低くなりましたが、ブルーベリーを加えると回復しました。

ムチン2(腸の粘膜を保護する物質)の遺伝子発現は、ブルーベリーを食べたラットで高脂肪食だけのラットより約150%高くなりました。

3)炎症の軽減

高脂肪食を与えたラットでは、内臓脂肪で炎症に関わる物質(TNFαやIL1β)の遺伝子発現が300~500%増加しましたが、ブルーベリーを食べたラットではこれが正常レベルに戻りました。

4)インスリン感受性の改善

高脂肪食のラットでは、肝臓でのインスリン感受性が低下していましたが、ブルーベリーを食べたラットでは改善しました。

■結論

高脂肪食を食べたラットにブルーベリーを与えると、腸内細菌のバランスが改善し、腸の健康が守られ、全身の炎症が減り、インスリン抵抗性が改善されました。

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【関連記事】

シミ対策をするなら冬がよい?|赤いシミの原因は「肝斑(かんぱん)」|#ためしてガッテン(#NHK)

> 肌知識 > 肌の悩み > シミ > シミ対策をするなら冬がよい?|ためしてガッテン

2009年12月9日放送のためしてガッテンは、「シミ」を特集しました。




【目次】

■赤いシミの原因とは

Double Vision

by Katie Tegtmeyer(画像:Creative Commons)

シミの原因といえば、紫外線が有名ですが、シミの原因には紫外線だけではないそうなのです。

その原因は誰もがやっていることでできてしまうのだとか。

その原因とは、スキンケアを行う際の摩擦なのだそうです。

番組での実験によれば、2週間、化粧と化粧落としで肌を擦り続けると、赤いシミができたそうです。

この赤いシミは、肌をこすった際の摩擦でできた「炎症」なのです。

炎症が起きている場所では、活性酸素が発生します。

メラニン色素には、活性酸素を還元する働きがあり、過剰な、または間違ったスキンケアで慢性的に炎症が起きていると、皮膚にメラニン色素がたまってシミになってしまうそうなのです。

せっかく行ったスキンケアが逆にシミを作ってしまうことがあったわけですね。

■では、どのようにしたらこのシミをとることができるのでしょうか。

炎症でできたシミをもとに戻すには、摩擦を起こさないようにすることが重要。

炎症をおこさないようにすれば、次第に皮膚が生まれ変わるに従って、シミが薄くなっていくそうです。

■シミ対策をするなら秋から冬

赤いシミの部分はメラニン色素を作る細胞「メラノサイト」が増大しているため、紫外線の影響を受けやすくなっています。

そのため、シミ対策をするなら、紫外線の強い春から夏よりも、秋から冬のほうが効果的なのだそうです。

■赤いシミは肝斑

肝斑(こすり)の特徴

  • 頬から目元が多い
  • 左右対称
  • ハケで薄く塗った感じ、境界線不明瞭
  • 薄茶色
  • 圧倒的に女性に多い(女性ホルモンや日頃の化粧に大きく影響するといわれるため)

■洗顔するならしっかりとした泡を立てることが重要

きめの細かいしっかりとした泡を作ることが重要です。

1.泡立てネットをつかう。

2.洗面器に石けんを溶かして、しっかりと泡立てる。

3.泡立てボールを使う

■泡だけでメイクを落とす洗顔方法

  1. まずは、たっぷりの泡を作る。
  2. メイクを落とす際は、手は皮膚に触れないようにして、手の平を押しつけるようにして落とす。(ポンピング)2から3分
  3. メイクが落ちにくい部分の目尻や小鼻の部分は指でなでるようにして落とす。

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「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」

この街を初めて訪れた方へ

この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。

この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。

ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。

この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。

もし、

なぜこういう考え方になるのか

他の記事はどんな視点で書かれているのか

この話が、全体の中でどこに位置づくのか

が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。

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この考え方の全体像(意味のハブ)

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この街の考え方について

この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
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