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健康管理UXをいかに編集してわかりやすくできるか?|#ドラクエ におけるレベルデザインを象徴するアイコン「橋」を参考にしてみよう!




■健康管理UXをいかに編集してわかりやすくできるか?|ドラクエにおけるレベルデザインを象徴するアイコン「橋」を参考にしてみよう!

Forth Bridge Blues

by Chris Combe(画像:Creative Commons)

センサーの付いたウェアラブルデバイスをつけるようになって、これからどんどん健康に関する生体情報は増えていくでしょう。

テクノロジーと医療分野のトレンド|ウェアラブルデバイス・健康アプリ・医学研究|メアリー・ミーカー(MARY MEEKER)レポートによれば、インプットのデジタル化の増加によって、医療データは年間成長率は48%となっているそうです。

ただ、健康管理がどんなに大事だとわかっていても、情報にあふれる現代では数字だけで表現されていても直感的には理解できずに、継続できなければ意味がありません。

健康管理に対する関心は高いのに、なぜウェアラブルデバイス市場の成長は鈍化しているのか?|「リストバンド型」から「腕時計型」へでも取り上げましたが、ウェアラブルデバイスが「リストバンド型」から「腕時計型」へ移りつつあるのも、リストバンド型では直感的に理解できないことが関係しているのかもしれません。

そのため、これからは健康管理をする上で、いかにその情報(言葉、画像、テキスト、動画など)をわかりやすく、受け取りやすい形に編集して、製品やサービスを利用を通じて得られる体験であるUX(ユーザーエクスペリエンス)をよいものにするかが重要だと思います。

そこで、今回健康管理UXを向上させるための提案の参考として挙げるのが「ドラゴンクエスト」です。

ドラゴンクエストの旅の始まりは説明書に頼ることなくゲームの操作を説明するチュートリアルを兼ねているというのが素晴らしいというのが一つのポイントです。

そして、もう一つ、ゲームをする上で大事な要素になっているドラクエにおける「橋」のようなものを健康管理の基準値としての役割を持たせると面白いのではないかと考えました。

ドラクエで堀井雄二はいかに“編集”したか?――初代ドラクエの「1泊2日観光ツアー」革命【ゲーム語りの基礎教養:第二回】

(2016/6/20、電ファミニコゲーマー)

レベルデザインとは、ゲーム内のマップやエリアの構造、敵の配置や難易度などを設計すること。

<中略>

ドラクエにおけるレベルデザインを象徴するアイコンは「橋」だ。全体マップをいくつかのエリアに区切り、エリア内では強さが同じぐらいのモンスターを出現させる。その区切りが「橋」である。

<中略>

「橋」は、「ここから先はレベルを上げてから進みなさい」と警告する道しるべだ。

人間は「感覚追加」を行うことで新しい世界を見ることができるかもしれない!?|デイヴィッド・イーグルマン「人間に新たな感覚を作り出すことは可能か?」よりによれば、例えば、血糖値を計測して、数値で血糖値が〇〇と出たとしても、人によっては生活習慣を改善しようとまでは思わない人もいると考え、血糖値の高さを別の形で表現するとしたら、どうでしょうかと提案しました。

血糖値の基準値を「ドラクエにおける『橋』」と考えると、これより先は怖いモンスター(糖尿病など)が現れるので気をつけなさいと表現するとわかりやすいのではないでしょうか?

※ただ、ドラクエにおける「橋」は、「ここから先はレベルを上げてから進みなさい」と警告する道しるべだと考えると、間違ったメッセージの伝わり方になってしまう恐れがあるので、別の編集の仕方が必要です。

「Botと話して1分で保険に入った」:スマホD2Cのフィンテック

(2017/7/10、scrum ventures)

保険(Lemonade)、証券(Robinhood)、送金(Venmo)と分野は異なりますが、共通している「スマホに最適化されたUI/UX」というのはこれからのフィンテックの一つの成功の鍵だと思います。

LEMONADE|保険ビジネスにAIと行動経済学を活用したINSURTECHスタートアップで取り上げたInsurTechスタートアップ Lemonade、「スマホ証券会社」のRobinhood、「スマホ送金アプリ」のVenmoに共通するのは「スマホに最適化されたUI/UX」であると紹介されています。

このように「スマホに最適化されたUI/UX」をどの健康管理アプリが見つけることができ、デファクトスタンダード(事実上の標準)になることができるかが次のステップになるのではないでしょうか。




■まとめ

スマートウォッチは病気の早期発見に役立つ|正常値とベースライン値の確立が重要|スタンフォード大によれば、現在進行中の研究の重要な要素は、正常値またはベースライン値を確立することなのだそうです。

Verily(元Google X)のProject Baseline studyの目的は、病気のサインを見つけ病気の予防をすること!?で紹介したプロジェクト「Baseline Study」では、尿・血液・唾液・涙といった成分からデータを収集・解析し、健康の基準値(ベースライン)を見つけることで、生体の状態や病態を示す指標「バイオマーカー」を発見し、健康維持や病気の早期発見に役立てることを目指していました。

病気が発症してからではなく、健康な体が病気になりそうなサインを見つけるというアイデアは、東洋医学における「未病」という考え方に近いものです。

人によっては、健康診断などの検査結果で異常がないにもかかわらず、体がだるい、疲れやすい、頭痛、肩こり、めまい、眠れないなどといった体の不調に悩まされた経験もあるのではないでしょうか。

「はっきりとした症状はでていない」「数値には現れないけどなんだか体調がよくない」というときを、健康な体から病気の身体へと向かう途中だと考えるとすれば、その途中で起きる「サイン」に着目して、何らかの対処を行なうことが最も効果的な医療になっていくのではないでしょうか。

そのためにも、病気かそうではないかの「Baseline(ベースライン)」を見つける研究に注目が集まっていると考えられます。

今回はドラクエの橋を例として挙げましたが、誰もが知っているもので健康管理に関する数字を表現すると、もっと健康について啓発できるのかもしれません。

以前、Cardiolens|Hololensを使って相手のバイタルサインをリアルタイムで可視化するAR・MRアプリでは、MicrosoftのHoloLensを用いて”相手のバイタルサイン”をリアルタイムに見ることができるツールが開発されていることを紹介しましたが、ゲームの要素を組み合わせるとわかりやすくなるかもしれません。







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