「Noom」|人工知能(AI)と専門コーチが行動変容をサポートするヘルスケアアプリ

「#Noom」|人工知能(AI)と専門コーチが行動変容をサポートするヘルスケアアプリ|特定保健指導プログラムも開始





■「#Noom」|人工知能(AI)と専門コーチが行動変容をサポートするヘルスケアアプリ|特定保健指導プログラムも開始

「Noom」|人工知能(AI)と専門コーチが行動変容をサポートするヘルスケアアプリ
「Noom」|人工知能(AI)と専門コーチが行動変容をサポートするヘルスケアアプリ

参考画像:世界4500万DLのヘルスケアアプリNoomが、AIと専門のコーチによる新プログラムをリリース(2016/5/25、Noom Japan株式会社プレスリリース)|スクリーンショット

世界4500万DLのヘルスケアアプリNoomが、AIと専門のコーチによる新プログラムをリリース

(2016/5/25、Noom Japan株式会社プレスリリース)

NY発のヘルスケアアプリを運営するNoomはこれまでのAI(人工知能)による行動学習システムに加えて、正しい健康習慣を身につけるために構成された16週間のカリキュラムと、オンライン上のコーチングを行なう新プログラムをリリースしました。




◆特徴その1 行動変容を促す、16週間のカリキュラム

成功するプログラムをステージごとに分けて考えているようです。

Noomのサイトを参考に紹介します。

ステージ1 意識を変えよう

まず、今の自分の状態を知り、正しい食事・運動・睡眠などの知識を知るのが最初のステップです。

ステージ2 行動を変えよう

課題を見つけ、動機づけを行いながら、具体的な行動を実行に移していきます。

ステージ3 習慣を変えよう

健康習慣を身につけて、プログラム終了後も継続できるようにしていきます。

「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)によれば、

デューク大学の学者が2006年に発表した論文によると、毎日の人の行動の、じつに40%がその場の決定ではなく習慣

なのだそうです。

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また、「スイッチ 変われないを変える方法」(著:チップ・ハース ダン・ハース)によれば、セルフ・コントロールは消耗資源であり、例が挙げられています。

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例:ウェディングレジストリ(アメリカで結婚時に新郎新婦が作る結婚祝儀のほしいものリスト)の作成やコンピュータの購入など複雑な選択や検討をさせられた人々はさせられていない人々よりも集中力や問題解決能力が落ちる事が分かっている。

例:ある研究によると、感情を抑えるように支持された被験者は、自由に涙を流した被験者と比べて、その後の身体持久力が低下することがわかった。

私たちはあらゆる場面でセルフ・コントロールを消耗するものであり、一つ一つの行動をいちいち決定してしまうと疲れてしまうため、人は習慣として自動化された行動をしてしまうのです。

つまり、反対に考えると、変化を起こしたいときには、自動化された行動=習慣を変えなくてはならないのです。

では、どのようにすれば習慣を変えることができるのでしょうか?

「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)によれば、人間の心理には、2つの基本原則があるそうです。

1.シンプルでわかりやすいきっかけを見つけること

2.具体的な報酬を設定すること

新しい習慣作りには、「きっかけ」と「報酬」が重要です。

「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)では、「きっかけ」と「報酬」についての具体的な例が紹介されています。

新しい運動習慣を身につけるのに成功した人々の研究では、職場から帰宅した直後にジョギングに行くといった特定のきっかけと、罪悪感から解放された夜のテレビ鑑賞やビールといった具体的な報酬を設定した人のほうが続きやすいことがわかっている。

食餌療法についての研究では、挫折せずに新しい食習慣をつくり上げるのには、前もってメニューを作成しておくなど、事前にきっかけを決め、シンプルな報酬を設定する必要が有ることも判明した。

あるグループでは、92%の人が、気持ちが良いから習慣的に運動すると話している。運動で分泌されるエンドルフィン等の神経伝達物質を期待し、求めるようになるのだ。

毎朝、走りたければ、シンプルなきっかけと明確な報酬を選ぶ必要がある。

しかし、その後の無数の研究によって、きっかけと報酬そのものには新しい習慣を長続きさせる力はないとわかった。脳が報酬を期待するようになってはじめて、つまりエンドルフィンや達成感を求めるようになってはじめて、毎朝、ジョギングシューズのヒモを無意識のうちに結ぶようになるのだ。きっかけはルーチンを生み出すだけでなく、その先の報酬への欲求を生み出すものでなくてはならない。

「きっかけ」と「報酬」は新しい習慣を作るうえで欠かせないものですが、「きっかけ」と「報酬」そのものには新しい習慣を長続きさせる力はなく、「〇〇したい」「〇〇がほしい」というような明確な欲求が習慣のための原動力となるのです。

そのため、このプログラムにおいては、変わりたいという感情をいかに生み出すのか=「動機づけ」をいかに行うかがポイントになってくるのではないでしょうか?

どのような目標を立てるのかも大変重要です。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、

「いかに小さな成功であってもそれを積み上げることで自信につながる」

NFLコーチ ビル・パーセルズの言葉を紹介しています。

手の届く範囲の目標を掲げて、それを達成することにより、小さな成功を感じることは、その人にとっての自信になるはずです。

◆特徴その2  学習機能により、一人ひとりに最適化

世界4500万DLのヘルスケアアプリNoomが、AIと専門のコーチによる新プログラムをリリース

(2016/5/25、Noom Japan株式会社プレスリリース)

食事や運動の記録をアプリが学習し、一人ひとりの食生活にあわせて最適化されていく。ユーザの1日の食事内容は、健康度に応じて緑、黄、赤に分けた3色グラフに分けられ、自分の食事の健康度を知ることもできる。

人工知能(AI)を活用して、食事や運動の記録を学習し、最適化していくそうです。

最適化とは具体的にどのようなものかはわかりませんが、明確でわかりやすい方法を示すことが重要だと考えられます。

◆特徴その3 コーチングサポートと、仲間とのコミュニケーションの場

世界4500万DLのヘルスケアアプリNoomが、AIと専門のコーチによる新プログラムをリリース

(2016/5/25、Noom Japan株式会社プレスリリース)

コーチがユーザのやる気を引き出し、継続をサポートする。アプリ内では、Noom のトレーニングを受けた専門コーチと一対一のコミュニケーションを行い、コーチは生活の記録から「何をどう改善していけばいいか」をアドバイスする。

これまでにも備わっていたNoomのグループ機能をうまく用いて、同じ健康目標をもつ利用者同士のコミュニケーションを促し、コーチや仲間と一緒に減量ができるようにしている。認知行動療法など、心理学的なアプローチを組み込んだプログラムとなっている。

新しい習慣に変える上で重要なのが、習慣になるまでが大変だということで、そのモチベーションをいかに保たせるかということです。

そこで、Noomでは、コーチによるアドバイスや利用者同士のコミュニケーションを行うことでモチベーションを維持しようという取り組みを行うそうです。

ダイエットは仲間と一緒に取り組むと成功しやすい!?によれば、ダイエットのモチベーションを保つのは一人では難しいようで、女性の場合には、一緒にダイエットをしてくれる仲間を探すことがダイエット成功の近道なのだそうです。

女性の脳の特徴を活かしてダイエット|ためしてガッテン(NHK)によれば、友達と一緒に運動をしたり、ダイエット情報(体重グラフ分析)の交換をすると、楽しくダイエットが出来るそうです。

また、女同士のウラの顔|ホンマでっかTV 4月25日によれば、女子にはグループで目標を立てて皆で協力した方が成績が伸びやすいそうです。

NASAの男女混成チームを見ると、成功の要因はチームのコミュニケーションがとれていること。

コミュニケーションを円滑にする女性特有の能力。

そして、目標を達成しようという男性が得意な能力。

それらがうまく組み合わさるとき、最強の力を発揮するチームが生まれるのではないか。

男性だけだと、競争が優先されるため、より遠くまで探査できるが、人命救助がおろそかに。

女性だけだと、お互いを気遣うあまり、探査が思うように進まない。
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社会的な「つながり」をダイエットに活用する|社会的な絆が強い人の影響を人は受けやすいによれば、近くに住んでいる人よりも社会的な絆が強い人の影響を人は受けやすいので、ダイエットを一緒に努力しているメンバーが時にはライバルとして、時には応援する人として、社会的絆が強くなればそれだけダイエットへの影響を強く与えることができるということではないでしょうか。

■まとめ

健康のためにはバランスの良い食事と運動が重要とよくいわれますが、そういわれたからといって、人は習慣を変えないものです。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

つまり、「健康のためにはバランスの良い食事と運動をしましょう」というメッセージは、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

ではどのようにしたらよいのでしょうか?

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)ではこのような提案がされています。

例:アメリカ人に健康的な生活をさせるには?
「もっと健康的に行動しよう」と訴えるのではなく、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というべきなのだ。
飲食行動を変える必要でなく、購入行動を変える。
「もっと健康的に行動しよう」と伝えても、解釈の仕方はいくらでもある。

よくテレビで紹介されているような、○○の不足が病気の原因となる恐れがあるので、△△を食べましょうというのは、見ている人に伝わりやすく、行動を変えやすいということなんですね。

デザインとアイデアでカンボジアの人を貧血から救った鉄製の魚「LUCKY IRON FISH」によれば、カンボジアでは鉄分不足による貧血によって極度の倦怠感やめまいで悩まされている人が多かったそうです。

しかし、カンボジアの食生活は魚と米から成り立っていて、鉄分の摂取が不足していたそうです。

「魚は幸運の印である」という地元の俗説を利用して、カントロップという魚の形に成形した鉄の塊(Lucky Iron Fish)を調理中の料理にしたところ、Lucky Iron Fishを使っている地域では鉄欠乏性貧血が50%減少したそうです。

普段食べている食事にLucky Iron Fishという鉄の塊を入れるだけで鉄欠乏性貧血が解消するというのは実にわかりやすい方法です。

「健康のためにはバランスの良い食事と運動をしましょう」というのは最も正しいメッセージですが、最も伝わりづらいメッセージでもあります。

もし、Noomを改善するとしたら、人工知能(AI)を活用して、様々な人の生活習慣をデータとして読み込ませ、個人のユーザーのデータと比較し、比較したデータの中から、最も変化を与えるのに効果的な生活習慣1つを提案するように変えてみてはどうでしょうか。







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