ミシェル・オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット・プロジェクト」とは?


AGC Photo Girls Enjoy Lunch

by U.S. Department of Agriculture(画像:Creative Commons)




オバマ大統領夫人が推奨する「ダイエット」とは

(2010/2/16、日経ビジネスオンライン)

ダイエットは、日本でも雑誌やテレビの人気トピックであり、みんなが話題にするものの、なかなか実現することが難しい「プロジェクト」です。

実に子供の3分の1が肥満とされている米国。

この危機的な状況を打開すべく、ファーストレディのミシェル・オバマ夫人が推進役となって、「レッツ・ムーブ」プロジェクトがスタートしました。

今後10年間にわたり、毎年10億ドル(約900億円)の予算を拠出して、肥満問題の解決にあたるという大掛かりなものです。

先進国の忙しい毎日の中で、なぜ肥満が進行するのか?

それは、ライフスタイルの問題であると同時に、家計の問題でもあり、知識や意識の問題でもあります。

日本でも常に注目されているのが、「ダイエット」。

しかし、「ダイエット」について注目されているのは、日本だけでなく世界中で話題になっています。

「肥満とは個人の問題である」というように考えがちですが、実は、肥満は、国民の健康問題や国内の医療費にも影響を与えてしまうため、国を挙げて肥満問題の解決に取り組んでいます。

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米国では成人の3人に2人、子供では3人に1人程度が太り過ぎまたは肥満とされる。
太り過ぎや肥満は、糖尿病や心臓病、その他慢性病のリスクを高める。

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米疾病対策センター(Centers for Disease Control and Prevention、CDC)が、同センター主宰の肥満に関する会議で明らかにしたもので、それによると、現在「太りすぎ」または「肥満」の国民は大人の3分の2、子どもでは約5人に1人にのぼっている。

肥満率の上昇は米国国民の医療費も圧迫している。

たとえば11年前、糖尿病など肥満関連の病気に支出される医療費は総額約780億ドル(約7兆4000億円)だったが、2006年には約1470億ドル(約14兆円)に膨れあがった。

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子どもの肥満が社会問題となっているアメリカでは、米医学研究所(IOM)と米学術研究会議(NRC)は、政府に対して、子供の肥満対策に関する報告書の中で、ジャンクフードやソフトドリンクに対して課税すべきとの提言を行なったそうです。

 

■肥満はライフスタイルの問題?

今回の記事で、最も大事だと思ったのは、この部分。

ライフスタイルの問題であると同時に、家計の問題でもあり、知識や意識の問題でもあります。

肥満は、個人のライフスタイルに影響を与えている、家計や知識、社会の影響が大きいのではないでしょうか。

アメリカ大統領夫人のミシェル・オバマ夫人のエピソードが興味深いです。

疲れた夜にドライブスルーの誘惑

ミシェル・オバマ夫人が、記者団に語るシカゴ時代の自分自身のエピソードにこんなものがあります。

「弁護士の仕事を持つ母親として、会議と子供たちのサッカーやバレー教室と駆け回った日の夜には、簡単で安いファーストフードのドライブスルーや、電子レンジで温めるだけの栄養バランスのとれていない食事を子供たちに出していた」--。

自分がそうだったからこそ、多くのアメリカ人が、栄養バランスのとれた食事の大切さは知ってはいるものの、新鮮な野菜や魚などを買うための支出と、手に入れた素材を調理する手間と時間を考えるとき、それよりも数百円で手に入れることができる完成したファーストフードの魅力が大きいと感じてしまう。

これは実感としてとてもよく理解できることだ、というのです。

健康について関心がある人は、新鮮な魚や野菜を買って、料理を作った方が良いということはわかっていると思います。

しかし、仕事・家事をして疲れてしまうという生活をしていると、調理する時間や家計のことを考えてしまい、ファストフードの魅力を感じてしまう人も多いと思います。

そこで、手軽で安いファストフードや冷凍食品に頼りがちの生活になってしまいがちです。

 

また、ファストフードのCM・広告が多いことも影響しているのかもしれません。

テレビをつけても、クルマで街中を走っていても、ハンバーガーチェーン、ピザチェーン、タコスチェーン、などなど、さまざまなファーストフードチェーンの広告が目に飛び込んで来るのがアメリカです。

言葉にすると日本でもそうだと思いそうですが、頻度が違います。

今後10年間にわたり、毎年10億ドル(約900億円)の予算を拠出して、肥満問題の解決にあたるという「レッツ・ムーブ」プロジェクトですが、ファストフードの広告費用に比べると少ないのかもしれません。(※数字がないため、完全な推測です。)

 

その他にも、貧困が肥満に影響を与えるとも考えられます。

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アメリカ人の肥満傾向は拡大|2030年までに米国の医療費の6分の1が、肥満関連の疾病に費やされるおそれがある

最も肥満率が高かったのは南部ミシシッピ(Mississippi)州で成人の32%以上、10-17歳では驚くべきことに44%が肥満だった。

同州は全米で最も経済的に貧しい州とされており、貧困と肥満の関連があらためて示された形だ。

もしかすると、この結果は、よりよい食事の選択ができないということを示しているのかもしれません。

貧困問題を解決することが肥満問題を解決する一歩となるのかもしれません。

肥満問題を解決するためにも、個人の生活習慣の改善のために知識を提供し続ける必要があるだけでなく、貧困などの社会問題を解決していく必要があると思います。

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