> 健康・美容チェック > 「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!|厚生労働省 > 【名医のthe太鼓判】サルコペニアとは|サルコペニアの定義・予防・対策|7月23日
2018年7月23日放送の「名医のthe太鼓判!」のテーマは「50歳過ぎて気をつける【サルコペニア】白髪も食事の仕方で増えなくなる!【サバの水煮缶】で健康になる理由」です。
【出演者】
#渡部建 #山瀬まみ #児嶋一哉 #原西孝幸 #藤本敏史
#奥山佳恵 #田中道子 #中島ひろ子 #夏木ゆたか #野沢直子
【目次】
■野沢直子さん、田中道子さんはサルコペニア予備軍と診断
野沢直子さんはサルコペニア予備軍と診断されました。
サルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)とは、筋肉が減り筋力が衰えた状態のことです。
近年中高年を中心に増加しているサルコペニアは、寝たきりや認知症を引き起こす原因とされ、健康寿命を縮める一因となっています。
最近は若い人にもサルコペニア予備軍が増えていて、無理なダイエットによる栄養の偏りなどが原因と考えられるそうです。
サルコペニアの原因は、加齢・運動不足・栄養の偏りの3つ。
野沢直子さんの食生活には筋肉の元となるたんぱく質が不足していたことが原因。
管理栄養士によれば、若い時には偏っていてもなんとかカバーできていても、年を重ねるとそれもできなくなり、なおかつ食事の量も減っていくため、筋肉量や骨格筋が減っていき、サルコペニアのリスクが高まるそうです。
また、モデルの田中道子さんもサルコペニア予備軍と診断されていて、原因は食生活。
朝昼は食事をとらず、1日1食で、口にするのは、ジャムやカフェオレ、カップ麺といったもの。
そうした食事であるため、タンパク質が不足しており、将来的にサルコペニアになる危険性が高いと考えられます。
■必要なたんぱく質の量とは?
1日に必要なたんぱく質の量は、体重1kgあたり1g。
- 卵の場合7個
- 納豆の場合6パック
- 豆腐の場合3.5丁
- 豚ロースの場合13枚
思っていたよりも多いですよね。
これだけの量のタンパク質をどのように摂ればいいのでしょうか?
管理栄養士の足立香代子先生のタンパク質の目標量は75gで、1日5食でたんぱく質を摂取するようにしているそうです。
起床後は、ヨーグルトとキウイフルーツの組み合わせ。(ヨーグルト100gでたんぱく質8.9g)
朝食は、豚肉と目玉焼き、牛乳を入れたスープ(朝食だけで40gのタンパク質を摂取)
間食は、チーズ。
夕食は、刺身。
ヨーグルトやチーズといったものを間食として取り入れるとよさそうですね。
■サルコペニアとは?サルコペニアの定義
参考画像:高齢者の低栄養防止・重症化予防等の推進について|厚生労働省スクリーンショット
「メタボウォッチ」|早稲田大学、RESEARCHKITでメタボリックシンドロームになりやすい生活習慣をチェックするアプリを開発によれば、加齢とともに骨格筋が減少し、筋力が大幅に低下するサルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)は身体活動量の減少と密接に関係しており、また不適切な食事習慣と合わさることで、内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積によるメタボリックシンドロームの発症を招いているそうです。
米国ルイスビル大学の疫学者バウムガルトナー(Baumgartner)によれば、サルコペニアやメタボリックシンドロームが健康寿命に深く関連しているといいます。
サルコペニアの定義とは、筋肉量(骨格筋量)の減少に加えて、筋力の低下(握力など)または身体(運動)機能の低下のいずれかが当てはまる場合、サルコペニアと診断するというものです。
参考画像:後期高齢者の健康(2016/6/17、厚生労働省)|スクリーンショット
「認知症予防アプリ」|歩行速度を測定し認知症・MCI(軽度認知障害)のリスクが高い場合に通知する|太陽生命によれば、歩行速度が低下すると、認知症やMCIのリスクが高くなるそうですので、「歩行速度」はサルコペニアと認知症・MCIのリスク度をチェックする大事な要素といえそうです。
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■サルコペニア予防・対策
by Kevin Dinkel (画像:Creative Commons)
●運動でサルコペニア対策
高齢者の筋内脂肪の蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する|名古屋大学で紹介した名古屋大学総合保健体育科学センターの秋間広教授、田中憲 講師、同大学院生らの研究グループは早稲田大学と行なった共同研究によれば、高齢者の筋肉内に霜降り上に蓄積する脂肪(筋肉脂肪)が、加齢に伴う筋力の減少(サルコペニア)や運動機能低下と関係していることがわかりました。
高齢者は、定期的に運動をすることによって、加齢による筋肉量の減少と運動機能低下を軽減し、筋内脂肪の蓄積の抑制をすることが期待されます。
●たんぱく質でサルコペニア対策
たんぱく質摂取と骨格筋|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省によれば、最近のコホート調査でも、たんぱく質摂取量が少ないことは3年後の筋力の低下と関連し、さらに高齢女性の3年間の観察で、たんぱく質摂取量が少ないとフレイルティの出現のリスクが増加することが確認されているそうです。
また、日本人の高齢女性の横断研究でもフレイルティの存在とたんぱく質摂取量との関連が明らかにされています。
これまでにも要介護者の中にはたんぱく質が不足する低栄養の人が多いということを紹介してきました。
適切な食物摂取ができず、栄養状態が悪化していることを「低栄養」と呼びます。
低栄養になると、免疫が低下したり、筋肉が減少したり、骨が弱くなったりすることで、感染症に掛かりやすくなったり、骨折するおそれが高くなるようです。
今回紹介した厚生労働省のまとめによれば、高齢者はたんぱく質の摂取量が少ないと、フレイルティの出現リスクが増加するそうです。
たんぱく質並びにアミノ酸の介入研究|たんぱく質の関与|フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省では、サルコペニア予防および改善の観点から、高たんぱく質食品、プロテインやアミノ酸などのサプリメント、β─ ヒドロキシ─β─ メチル酪酸(beta-hydroxy-beta-methylbutyrate:HMB)を単独もしくはアミノ酸と配合したサプリメントを補給する介入研究が紹介されています。
→ アミノ酸の効果・効能・種類・アミノ酸を含む食べ物 について詳しくはこちら
→ なぜ筋肉をつけるにはタンパク質(アミノ酸)の摂取が必要なの?【論文・エビデンス】 についてくわしくはこちら
「畑のお肉」とも呼ばれる大豆には、必須アミノ酸をバランスよく含む良質のたんぱく質の他、 大豆レシチンや大豆サポニン、大豆イソフラボンなど大豆特有の栄養素が含まれています。
国産大豆を独自の製法で粉末にしました。
大豆特有のにおいが少なく、ドリンクに混ぜて、お飲み物として、またはお料理にも最適です。
【参考リンク】
- フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省
サルコペニアとは「加齢に伴う筋力の減少、又は老化に伴う筋肉量の減少」を指し、Rosenberg により提唱された比較的新しい造語である 34)。
34)Rosenberg IH. Summary comments. Am J Clin Nutr 1989 ; 50: 1231─3
サルコペニアの診断
①筋肉量減少
②筋力低下(握力など)
③身体機能の低下(歩行速度など)診断は上記の項目 1 に加え、項目 2 又は項目 3 を併せ持つ場合,文献 36)を改変
Cruz-Jentoft AJ, Baeyens JP, Bauer JM, et al. European Working Group on Sarcopenia in Older People. Sarcopenia : European consensus on definition and diagnosis : Report of the EuropeanWorking Group on Sarcopenia in Older People. Age Aging 2010; 39: 412─23.
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