高齢者の筋内脂肪の蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する|名古屋大学


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■高齢者の筋内脂肪の蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する|名古屋大学

参考画像:高齢者の筋肉内への脂肪蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する(2017/2/9、名古屋大学プレスリリース)|スクリーンショット

高齢者の筋肉内への脂肪蓄積はサルコペニアと運動機能低下に関係する

(2017/2/9、名古屋大学プレスリリース)

本研究では、高齢男女64名の太ももの筋肉の筋内脂肪の指標と筋肉の厚み、椅子の座り立ちを連続10回行なうのに要する時間、寝た状態から立ち上がるまでに要する時間などの運動機能について測定しました。統計的手法を駆使して筋内脂肪を説明できる因子を検索した結果、筋肉量と椅子座り立ち機能と関係があることが明らかとなりました。特に高齢男性では、これらの因子に加えて年齢が筋内脂肪と関係することがわかりました。つまり、筋内脂肪の量が多い高齢者は、加齢に伴い筋肉が萎縮しており、かつ運動機能が低下しており(これらを合わせてサルコペニアと呼ぶ)、さらに高齢男性では加齢が筋肉の霜降り化を助長している可能性が明らかとなりました。

名古屋大学総合保健体育科学センターの秋間広教授、田中憲 講師、同大学院生らの研究グループは早稲田大学と行なった共同研究によれば、高齢者の筋肉内に霜降り上に蓄積する脂肪(筋肉脂肪)が、加齢に伴う筋力の減少(サルコペニア)や運動機能低下と関係していることがわかりました。

加齢に伴ってサルコペニア(筋量の減少)が生じることはよく知られていますが、それと同時に筋肉の中に脂肪が蓄積し、量的な変化だけでなく、筋肉の”質的な変化”も生じていることが明らかとなりました。また、男性では加齢に伴う筋肉の質的変化の影響が大きいことが示されました。さらに、この筋肉の中に蓄積した脂肪は、高齢男性と女性とともに運動機能にも影響することが示唆されました。

高齢者は、定期的に運動をすることによって、加齢による筋肉量の減少と運動機能低下を軽減し、筋内脂肪の蓄積の抑制をすることが期待されます。




■サルコペニアの定義

フレイルティ及びサルコペニアと栄養の関連|高齢者|厚生労働省

サルコペニアとは「加齢に伴う筋力の減少、又は老化に伴う筋肉量の減少」を指し、Rosenberg により提唱された比較的新しい造語である 34)。

34)Rosenberg IH. Summary comments. Am J Clin Nutr 1989 ; 50: 1231─3

サルコペニアの診断

①筋肉量減少
②筋力低下(握力など)
③身体機能の低下(歩行速度など)

診断は上記の項目 1 に加え、項目 2 又は項目 3 を併せ持つ場合,文献 36)を改変

Cruz-Jentoft AJ, Baeyens JP, Bauer JM, et al. European Working Group on Sarcopenia in Older People. Sarcopenia : European consensus on definition and diagnosis : Report of the EuropeanWorking Group on Sarcopenia in Older People. Age Aging 2010; 39: 412─23.

サルコペニアの定義とは、筋肉量(骨格筋量)の減少に加えて、筋力の低下(握力など)または身体(運動)機能の低下のいずれかが当てはまる場合、サルコペニアと診断するというものです。

■まとめ

「メタボウォッチ」|早稲田大学、RESEARCHKITでメタボリックシンドロームになりやすい生活習慣をチェックするアプリを開発によれば、加齢とともに骨格筋が減少し、筋力が大幅に低下するサルコペニア(加齢性筋肉減弱現象)は身体活動量の減少と密接に関係しており、また不適切な食事習慣と合わさることで、内臓脂肪や皮下脂肪の蓄積によるメタボリックシンドロームの発症を招いているそうです。

米国ルイスビル大学の疫学者バウムガルトナー(Baumgartner)によれば、サルコペニアやメタボリックシンドロームが健康寿命に深く関連しているといいます。

今回の研究によれば、高齢者に見られる筋肉の霜降り化による質的変化がサルコペニアに関係することが示唆されるため、筋肉量の減少だけでなく、筋肉の質的変化にも注意が必要だということがわかります。

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