なぜ付き合って8ヶ月のカップルが倦怠期に陥りやすいの?その理由





【目次】

■なぜ付き合って8ヶ月のカップルが倦怠期に陥りやすいの?その理由

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by Petras Gagilas(画像:Creative Commons)

「だから、男と女はすれ違う」によれば、7ヶ月までは熱烈ラブラブな状態が続くのですが、8ヶ月から17ヶ月の間は個人差がありますが、ラブラブな状態とそうじゃない状態が重なり合うそうです。

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期間の差には個人差があるにせよ、なぜ付き合ってから8カ月を過ぎると、ラブラブな状態が収まり、倦怠期に陥りやすくなるのでしょうか?

それには「恋のメカニズム」が関係していると考えられます。

その「恋のメカニズム」とは、「相手に夢中になる仕組み」と「相手を否定的に思う力を抑えこむ仕組み」です。

→ なぜ付き合って7ヶ月のカップルはラブラブなの? についてくわしくはこちら

1.相手に夢中になる仕組み

「だから、男と女はすれ違う」によれば、恋の中枢である腹側被蓋野と尾状核は「報酬を得ることの喜び」や「報酬を得る動機」と密接に関わっている「報酬系」と呼ばれる脳内の神経ネットワークを形成する重要な担い手でもあります。

この報酬系にとって重要な働きをしているのが「ドーパミン」です。

恋をすると、報酬系のネットワークがフル回転している状態、つまり「恋の燃料」である「ドーパミン」がバンバン出ている状態となり、相手を特別に感じるようになり、気力に満ち溢れ、疲れを感じなくなり、相手に依存するようになります。

ただ、この状態にも「期限」があります。

「だから、男と女はすれ違う」で紹介されている理化学研究所の中原裕之によれば、報酬系がフル稼働する恋は「体に負担がかかる」ため、ある程度働いた後、ほどほどで収まるようになっているそうです。

2.相手を否定的に思う力を抑えこむ仕組み

「恋は盲目」を科学する|恋をしているときと恋から覚めたとき、あなたの脳は変化している!によれば、恋をしていると、恋人に対する否定的な気持ちを生み出す部分と判断力を司る部分の活動が抑制されるそうです。

「だから、男と女はすれ違う」で紹介されているロンドン大学のセミール・ゼキ、アンドレアス・バーテルスによれば、激しく恋をしている人が恋人の写真を見たときには、扁桃核そして、頭頂・側頭結合部の活動が抑えられていたそうです。

脳幹と大脳基底核の外側にある大脳辺縁系に位置する「扁桃核」は本能的な快・不快を感じる働きを担っており、頭頂・側頭結合部は、判断や物事を批判的に捉える働きをしているのですが、扁桃核と頭頂・側頭結合部の活動が抑えられていたというのはどういう意味があるのでしょうか?

それは、恋人のことを批判的に見ることができず、恋人に対してだけ判断力が鈍り、正常な判断ができなくなる状態、いわゆる「恋は盲目」という状態になっているということです。

恋人と別れた後に、相手の悪口をいったり、「冷静に考えると何であんな人と付き合っていたのだろう」と思うのは、物事を判断する能力が正常に(?)戻ったということですね。

つまり、恋には「相手に夢中になる仕組み」と「相手を否定的に思う力を抑えこむ仕組み」があるわけですが、報酬系のメカニズムもあり、ラブラブな状態は徐々に収まっていき、冷静に判断するようになっていくのです。

その中で、相手の言動に対して批判的に見る中で倦怠期に陥ってしまうケースがあるわけです。







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