妊娠高血圧症候群 晩産化で増加傾向。脳出血、胎盤早期はく離併発も

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■妊娠高血圧症候群 晩産化で増加傾向。脳出血、胎盤早期はく離併発も

Couple tenderness

by Pedro Ribeiro Simões(画像:Creative Commons)

医療ナビ:妊娠高血圧症候群 晩産化で増加傾向。脳出血、胎盤早期はく離併発も

(2008/11/11、毎日新聞)

「しかし、出産の高齢化で高血圧肝臓腎臓病など素地のあるケースが増えている」と関博之教授(周産期学)は指摘する。

高血圧患者が妊娠高血圧症候群になる可能性が高いことを知らされないまま、不妊治療を受ける事例も目立つ。

晩産化で妊娠高血圧症候群が増加傾向にあり、また、脳出血、胎盤早期はく離併発することもあるそうです。

■妊娠高血圧症候群とは

妊娠高血圧症候群とは、どういう病気なのでしょうか。

かつては妊娠中毒症と呼ばれていたが、05年に改められた。

妊娠20週から出産後12週までの間に最高血圧140以上、最低血圧90以上になる場合や、同時に尿にたんぱくが出る場合をさす。

また、頭痛や目のチカチカ、吐き気や胃の不快感などの症状が表れる場合がある。

けいれんや大量出血で死に至る恐れがあるほか、肺塞栓(そくせん)や脳出血、胎盤早期はく離を併発することがある。

死産になったり、脳障害などの後遺症が子どもに残ることもある。妊娠32週より前に発病すると重症化しやすいとされる。

以前は、むくみ(浮腫)が重視されたが、今は28週未満の妊娠早期と、出産直前に顔つきが変わるほど全身、特に上半身がむくむ場合のみ要注意としている。

■妊娠高血圧症候群の治療法

治療は、薬を使った高血圧の対症療法が中心だ。

関教授らは血管を緩める働きのあるぜんそく治療薬を試験的に患者の同意を得て使い、8割で重症化の予防効果があった。

しかし、胎児への影響が不明で使用できない薬も多く、母体を守るため血圧を下げ過ぎると、胎児への血液が不足するという板挟みにあう。

根本的な治療とは出産することだ。

一日でも長く母親の体内にとどめて胎児の成長を促しながら、母子の状況で帝王切開に切り替える緊急対応が必要だ。




■妊娠高血圧症候群の予防・対策とは

対策は、定期的に健診を受け、早期発見することから始まる。

定期的に健診を受けることが、赤ちゃんの健康だけでなく、自身の健康にもつながりそうです。

また、家庭で血圧を測定することも対策としてお勧めだそうです。

通常、妊娠12~28週は血圧がやや下がりぎみになるが、逆に徐々に上がるようなら正常範囲内でも注意が必要だ。

妊娠高血圧症候群と診断されたら、塩分の摂取量を減らすなど生活習慣の改善が必要なようです。

診断されたら、塩分摂取量を1日7~10グラムと、普段より約3割減らす。

家事程度の安静で規則正しい生活が望ましい。

たばこや酒はやめ、水分をこまめに取る。

■妊娠高血圧症候群の分類

■妊娠高血圧症候群の分類 血圧の単位はミリHg
        最高血圧    最低血圧   尿たんぱく
前症(予備群) 120~139 80~89
軽症      140~159 90~109 0.3~2グラム
重症      160以上   110以上  2グラム以上
 =日本妊娠高血圧学会など




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