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最近「ばあちゃん(母)」に気になる症状があるんですけど、それは座っているときに左に傾くことです。
全国高齢者施設看護師会によれば、いつも左へ傾いている人は身体の構造的な変化もしくは機能的な変化が起きていて、特に身体の構造的な変化の大きいケースが多いそうです。
具体的な対策として、1)座面の傾きに対処する方法として、左側に折ったタオルを挿入する、左へ寄せて座る、2)右側に支えとなるクッションを入れる、とよいそうです。
ただ、道具に頼りつつも根本的な予防法がないものかとさらに調べてみました。
認知症の進行に伴う座位姿勢への影響によれば、正しい座位姿勢が保持できなくなる原因には、身体失認や視空間失認、バランス機能の低下、脊椎の変形や筋緊張の低下などが関与していて、高齢者は、運動・認知機能が低下してくることもあり、座る姿勢を維持するための機能の低下が影響していることが考えられます。
座る姿勢を維持する機能には様々なモノが関与しているのですが、共通するものとして姿勢を維持する筋力が衰えているのではないかと考えました。
姿勢反射障害によれば、人間は、体が傾いたときに、重心を移動してバランスを取り(姿勢反射)、それでも耐えきれないときは、足を踏み出して転倒を防いでいます(立ち直り反射)。
以前も転倒をしましたが、バランスをとる力の衰えや一歩を踏み出して転倒を防ぐことができなかったことには筋力の低下が関係しているようです。
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最近では背中が丸くなる「円背(えんぱい:脊柱が前に倒れた状態)」も見受けられるようになりました。
円背の原因には、骨粗鬆症による脊柱の変形や加齢に伴う椎間板の変性などいくつか原因があるようですが、放っておくと怖い猫背|円背(えんぱい)を防ぐ8つの改善体操によれば、加齢に伴う筋力の低下も関係しているようです。
元々脊柱は骨の形状から前に倒れやすく、後ろに倒れにくいという特徴を持っており、加齢に伴う筋力の低下によって前向きにどんどん倒れていくため、バランスをとるために骨盤を後ろに倒してバランスをとるようにした結果、背中が丸くなる「円背」になっていると考えられます。
円背になると、バランス能力の低下、呼吸が難しくなり筋肉の働きが悪くなる、誤嚥リスクが増えるそうです。
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その中でも気になったのが「バランス能力の低下」です。
円背になると、上半身の重心の変化(骨盤を後ろに倒して頭が前に出す姿勢)によって、バランスを保とうとするために、下半身が常に緊張するようになってしまい、全身の筋肉が弱っていくそうです。
筋肉が弱くなると姿勢を保持する力も弱くなり、結果としてバランス能力も低下していくと考えられるため、「円背」を予防・改善することが重要なんですね。
大事になってくるのは、首・胸・腰・骨盤・太もも・足首といった体を支える「姿勢保持筋」を鍛えること。
毎日の体操で少しでも筋力を鍛えて姿勢を維持する支えをできるようにしていきたいですね。
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【参考リンク】
- ”認知症を発症すると,一つの現象として,頭部が右側に傾くことが示唆された.
認知症の進行に伴う座位姿勢への影響