ある論文によれば、高脂肪食を食べたラットにブルーベリーを与えると、腸内細菌のバランスが改善し、腸の健康が守られ、全身の炎症が減り、インスリン抵抗性が改善されることがわかりました。
【参考リンク】
- Lee S, Keirsey KI, Kirkland R, Grunewald ZI, Fischer JG, de La Serre CB. Blueberry Supplementation Influences the Gut Microbiota, Inflammation, and Insulin Resistance in High-Fat-Diet-Fed Rats. J Nutr. 2018 Feb 1;148(2):209-219. doi: 10.1093/jn/nxx027. PMID: 29490092; PMCID: PMC6251676.
■背景
肥満になると、腸内細菌のバランスが崩れ、慢性的な炎症が起こることが知られています。
この炎症は、インスリン抵抗性(インスリンが効きにくくなる状態)など、肥満に関連する健康問題を引き起こします。
ブルーベリーには「アントシアニン」という抗炎症作用のある成分が豊富に含まれており、腸内細菌のバランスを整える可能性があると考えられています。
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■実験結果
ブルーベリーのサプリメント摂取により、高脂肪食(HF)を与えられたラットの腸内細菌叢が変化し、全身性炎症が軽減され、インスリン抵抗性が改善されるという仮説を立てて、実験した結果、次のような結果が出ました。
1)腸内細菌の変化
ブルーベリーを食べたラット(HF_BB)では、ガンマプロテオバクテリアという細菌の量が増え、腸内細菌のバランスが変化しました。
2)腸の健康
高脂肪食(HF)を与えたラットでは、腸(回腸)の絨毛の高さが約15%低くなりましたが、ブルーベリーを加えると回復しました。
ムチン2(腸の粘膜を保護する物質)の遺伝子発現は、ブルーベリーを食べたラットで高脂肪食だけのラットより約150%高くなりました。
3)炎症の軽減
高脂肪食を与えたラットでは、内臓脂肪で炎症に関わる物質(TNFαやIL1β)の遺伝子発現が300~500%増加しましたが、ブルーベリーを食べたラットではこれが正常レベルに戻りました。
4)インスリン感受性の改善
高脂肪食のラットでは、肝臓でのインスリン感受性が低下していましたが、ブルーベリーを食べたラットでは改善しました。
■結論
高脂肪食を食べたラットにブルーベリーを与えると、腸内細菌のバランスが改善し、腸の健康が守られ、全身の炎症が減り、インスリン抵抗性が改善されました。
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