ある研究によれば、キノコを多く食べる人は胃がんリスクが低いことがわかりました。
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【参考リンク】
- Ba DM, Ssentongo P, Pelucchi C, Negri E, Palli D, Ferraroni M, Zhang ZF, Yu GP, Tsugane S, Hidaka A, Hamada GS, Zaridze D, Maximovich D, Obón-Santacana M, Álvarez-Álvarez L, Vioque J, Garcia de la Hera M, López-Carrillo L, López-Cervantes M, Mu L, Lagiou A, Lagiou P, Boffetta P, Camargo MC, Curado MP, Lunet N, La Vecchia C, Muscat J. Mushroom consumption and risk of gastric cancer: a pooled analysis within the stomach cancer pooling project and a combined meta-analysis with other observational studies. Eur J Cancer Prev. 2023 May 1;32(3):222-228. doi: 10.1097/CEJ.0000000000000754. Epub 2023 Mar 13. PMID: 36912187; PMCID: PMC10073218.
■概要
この論文は、キノコの摂取が胃がんのリスクにどのように影響するかを調べた研究です。
キノコはビタミンやミネラルが豊富で、「機能性食品」として健康に良いとされています。
胃がんは世界で5番目に多いがんであり、キノコを食べることがその予防に役立つ可能性があるかを検証しました。
■結果
○キノコを多く食べる人は胃がんのリスクが低い:StoPプロジェクトの分析では、キノコを多く食べるグループは、少なく食べるグループに比べて胃がんのリスクが18%低い(相対リスク0.82、信頼区間0.71~0.95)ことがわかりました。
○過去の研究との統合分析:過去の4つの研究を加えたメタアナリシスでは、リスクがさらに低く、キノコを多く食べる人は胃がんのリスクが23%低い(相対リスク0.77、信頼区間0.63~0.95)ことが示されました。
○地域による違い:特に西太平洋地域(日本など)では、キノコの摂取による胃がんリスクの低下が顕著でした。
■まとめ
キノコが直接胃がんを予防するというわけではないのですが、キノコを多く食べることで胃がんのリスクを下げる可能性があり、特に日本などの西太平洋地域で効果が高いようですので、食生活の中にキノコを取り入れていきましょう!
えのきたけを週3回食べる人は胃がんリスクが34%減少する!?
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