ある論文によれば、飛蚊症の原因が糖化によってなりやすくなるそうです。
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→ 糖化の症状・原因・チェック・糖化を防ぐ方法 について詳しくはこちら
【参考文献】
- Bejarano E, Taylor A. Too sweet: Problems of protein glycation in the eye. Exp Eye Res. 2019 Jan;178:255-262. doi: 10.1016/j.exer.2018.08.017. Epub 2018 Aug 24. PMID: 30145354; PMCID: PMC8351608.
■飛蚊症の基本的な仕組み
飛蚊症は、目の前を小さな虫や糸くず、点のようなものが浮遊して見える症状です。
これは眼球内の硝子体(しょうしたい)という透明なゼリー状の組織が変化し、その中にある濁りや塊が光を遮って影を作るため起こります。
硝子体は主にコラーゲンとヒアルロン酸でできており、若い頃はきれいなゲル状を保っていますが、加齢で液化・凝集しやすくなります。
■糖化とは? AGEsとは?
糖化とは、血中の糖分(グルコースなど)がタンパク質や脂質とくっつき、硬く変性してしまう化学反応です。
この反応の最終産物が「AGEs(Advanced Glycation End products、最終糖化産物)」と呼ばれる有害物質で、コラーゲン同士を異常な架橋(cross-linking)させてしまいます。
正常な加齢でも少しずつAGEsは増えますが、高血糖(糖尿病や血糖値が高い状態)ではこの反応が加速し、AGEsが大量に蓄積します。
■糖化による硝子体への影響
●高血糖下で硝子体にAGEsが蓄積すると、コラーゲン繊維が異常架橋され、柔軟性が失われます。
●これにより、ヒアルロン酸との結合が乱れ、硝子体のゲル構造が崩れやすくなります(液化・収縮が促進)。
●結果として、硝子体の透過性(分子の通りやすさ)が低下し、構造が不安定化 → 浮遊物(floaters)が増え、飛蚊症が悪化します。
●糖尿病患者の硝子体では、AGEsが正常者の20倍以上になるというデータもあります。
【参考文献】
- Lee OT, Good SD, Lamy R, Kudisch M, Stewart JM. Advanced glycation end-product accumulation reduces vitreous permeability. Invest Ophthalmol Vis Sci. 2015 May;56(5):2892-7. doi: 10.1167/iovs.14-15840. PMID: 26024075; PMCID: PMC4419779.
糖尿病患者の硝子体では、正常な加齢プロセスと比較して、AGEsのレベルが20倍に上昇する
●糖尿病ラットのモデル実験では、グルコース濃度が高いほど硝子体AGEsが増え、アミノグアニジン(糖化阻害剤)で抑制できることが示されています。
つまり、糖化 → AGEs蓄積 → 硝子体コラーゲンの異常架橋 → ゲル構造の崩壊 → 飛蚊症の出現・悪化という流れが、論文で裏付けられています。
■糖尿病との強い関連
糖尿病患者は非糖尿病者に比べて飛蚊症の発症率・重症度が明らかに高いです。
高血糖が硝子体の変性を加速させるため、「糖尿病性硝子体症(diabetic vitreopathy)」と呼ばれる状態になりやすい。
急に飛蚊症が大量に出現したり、閃光を伴う場合は、硝子体出血や網膜剥離の可能性もあり、特に糖尿病では注意が必要です。
■【家庭料理の視点から】
この論文から血糖値をコントロールする食事が大事だということがわかりますね。
具体的には、低GI(グリセミック指数)の食事(血糖が急上昇しにくい食事)がAGEs蓄積を抑え、眼疾患の進行を遅らせる可能性が示されています。
また、抗酸化物質や糖化阻害成分(ビタミンC、亜鉛、特定のポリフェノールなど)の摂取が、硝子体の酸化ストレスや糖化を軽減する研究もあります。
糖化を防ぐ食事といえば、「○○を食べる」という「プラス(増やす)」行動をメインになりがちですが、「マイナス(減らす)」ことを大事ですよね。
足し算ばかりじゃなくて引き算。
自身の食事を振り返って、こういう食事を摂りすぎてるなぁと思って引き算をしながら、ちょっと足し算をすることが続きやすいコツですよ。
そうすると徐々に糖化を防ぐ食事に近づいていくのではないでしょうか?
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■まとめ
飛蚊症の主な原因は加齢による硝子体退化ですが、糖化とAGEsの蓄積がこれを加速・悪化させる重要な要因の一つです。
特に糖尿病や慢性的な高血糖がある人は、硝子体のコラーゲンが糖化されて硬くなり、構造が乱れやすいため、飛蚊症が出やすくなります。
そのため、飛蚊症を予防するためには、糖尿病にならない食事、糖化を予防する食事をしていきたいですね。
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