コーヒーなどのカフェインを含む飲み物は水分補給にならない、むしろカフェインの利尿作用により脱水を招くというのが通説でしたが、最近の研究では、カフェインを日常的に飲む人が適度な量を飲む分に関しては問題ないそうです。
【参考文献】
- Maughan RJ, Griffin J. Caffeine ingestion and fluid balance: a review. J Hum Nutr Diet. 2003 Dec;16(6):411-20. doi: 10.1046/j.1365-277x.2003.00477.x. PMID: 19774754.
■2003年のレビュー(Maughan et al.)のポイント
カフェインは大量急性摂取(250-300mg以上、コーヒー2-3杯分相当)で一時的に尿量を増やす可能性がありますが、カフェインに慣れた人(日常的に飲む人)では耐性ができて効果が大幅に弱まり、標準的な1杯分のカフェイン量(茶・コーヒー・炭酸飲料程度)では利尿作用はほとんどありません。
■2014年 Killer et al.(PLOS ONE)
カフェインを摂取する習慣のある男性に1日4杯のコーヒー(平均308mgカフェイン)と同量の水を飲む比較実験(3日間)を行ったところ、体水分量、尿量、浸透圧などの指標で有意差なく、コーヒーは水と同じくらい水分補給に寄与していることがわかりました。
【参考文献】
- Killer SC, Blannin AK, Jeukendrup AE. No evidence of dehydration with moderate daily coffee intake: a counterbalanced cross-over study in a free-living population. PLoS One. 2014 Jan 9;9(1):e84154. doi: 10.1371/journal.pone.0084154. PMID: 24416202; PMCID: PMC3886980.
■2015年 Zhang et al. メタアナリシス: 28研究を解析(中央値300mg)。
全体で軽度の利尿作用(尿量増加約109mL、16%程度)が見られましたが、運動中は効果がほぼなくなっています。
女性の方がやや敏感でしたが、全体として脱水について心配する必要はなく、特に運動前摂取時は問題ありませんでした。
■2017年 Seal et al.
カフェインを摂取する習慣がある人で高用量(6mg/kg、約500mg相当)では急性利尿作用が出ましたが、低用量(3mg/kg)では水と差がないことがわかりました。
2025年のメイヨークリニックでも、水分補給には水が最適ですが、カフェイン入りの飲み物も1日の水分必要量を満たすのに役立ちます。(ほとんどの研究でカフェイン入り飲料に含まれる水分が、通常のカフェイン摂取量による利尿作用を相殺すると示唆されているため。)
【参考文献】
■まとめ
日常的にコーヒー・紅茶・緑茶などのカフェインを含む飲み物を飲んでいる人はカフェインの影響は小さいことがわかりました。
「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」
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