【補充式ディスペンサーが抱える衛生リスク】汚染された石鹸で手を洗うと手の細菌が増えてしまう!「水」に潜む意外なリスクとは?




公共トイレなどでよく見られる「バルクソープ補充式ディスペンサー」(大きな容器に石鹸を継ぎ足して使うタイプ)は、細菌に汚染されやすいことが知られています。

実際、公共トイレの約4分の1が汚染されているという報告もあります。

この研究では、汚染された石鹸で手を洗うと手にどれくらい細菌が残るか、またその細菌が他の表面にどれくらい移るかを調べました。

■実験結果

高濃度汚染石鹸で洗った後、1手あたり平均約19万個(5.28 log₁₀ CFU)の細菌が残りました。

そのうち約170個(2.23 log₁₀ CFU)が表面に移行しました。

また小学校での調査によれば、汚染された補充式石鹸で洗った後、手のグラム陰性菌が平均26倍(1.42 log₁₀ CFU増加)に増えました。

一方、密封式のきれいな石鹸で洗うと、細菌が約半分に減少(0.30 log₁₀ CFU減少)しました。

■結論

汚染されたバルクソープ補充式ディスペンサーの石鹸で手を洗うと、むしろ手の細菌が増えてしまい、他の物に移しやすくなることがわかりました。

これにより、公共の場での細菌感染リスクが高まる可能性があります。

密封式のディスペンサー(袋やカートリッジごと交換するタイプ)を使うと、このリスクを大きく減らせます。

CDCなども「石鹸の継ぎ足し(topping off)は避けるべき」と推奨しています。

【参考文献】

注:
この研究は、密封式ソープディスペンサーを製造・販売するGOJO Industriesの研究者らが主に実施したものであり、商業的な利益相反の可能性があります。

■まとめ

今回の研究と以前取り上げた研究、参考文献を含めて考えると、手を洗うという行為をすることできれいになるものと思い込んでいましたが、実際には、手に水分が残ったままだと微生物が大きく移動してしまいますし、密封式でない補充して使うタイプのディスペンサーの石鹸で手を洗うと手の細菌が増えてしまいますし、水が滞留しているとうがい水が細菌で汚染されるということもあることから、とにかく「水」に注意が必要だということがわかりました。

【参考記事・参考文献】







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