トマト(tomato)

Snow Man渡辺翔太さんは「トマトジュースを1日1L」!「1日1L」に意味はある?リコピンと肌の研究を調べてみた

Snow Man渡辺翔太さんは「トマトジュースを1日1L」とテレビ番組で自身の美肌の秘けつを紹介し、その理由についてトマトの抗酸化作用を信じて続けていると話したことがニュースになりました。

トマトといえば「リコピン」。

HAKURAIDOUでも以前から、トマトに含まれるリコピンやビタミンCと肌について紹介してきました。

ただ、ここで気になったのが、

「トマトやリコピンが肌によい可能性がある」ことと、「トマトジュースを1日1L飲むことに意味がある」ことは同じなのだろうか?

ということ。

そこで今回は、トマト・リコピンと肌について、最近の研究まで含めて調べてみました。

■トマトにはリコピンやビタミンCが含まれている

以前HAKURAIDOUでは、「日焼けに、トマトの力|リコピンがシミ・シワを防ぎ、日焼け後に肌が硬くなるのを防ぐ」という記事で、トマトと肌の関係を紹介しています。

トマトの赤い色のもとであるリコピンはカロテノイドの一種で、抗酸化作用を持つ成分として研究されています。

また、HAKURAIDOUの「NHK『あさイチ』/日本代表GK鈴木彩艶選手の好きな野菜は『ブロッコリーとトマト』。栄養のポイントは?」でも、トマトの栄養としてリコピンのほか、ビタミンC、β-カロテン、カリウムなどを紹介しています。

ビタミンCはコラーゲン生成にも関係する栄養素です。

ただし、今回「トマトジュースを飲むと肌にどう影響するのか」という視点で研究を調べてみると、特に注目されているのはリコピンと紫外線による皮膚ダメージとの関係でした。

■日本人73人を対象にトマトジュースを13週間飲んでもらった研究

興味深い研究があります。

2025年に『Pharmacometrics』に掲載された研究では、日本人の健康な成人男女73人を対象として、ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験が行われました。

参加者は、

リコピンを含むトマトジュースを飲むグループ
リコピンを含まないプラセボ飲料を飲むグループ

に分けられ、13週間毎日摂取しました。

トマトジュースに含まれていたリコピンは14.2mgです。

その結果、比較的強い紫外線(1.4 MED)を照射した条件では、照射5日後の肌の赤み(a値)と明るさ(L値)に、プラセボ群と比較して有意な改善が確認されました。

一方で、紫外線に対する肌の感受性を評価する最小紅斑線量(MED)には有意な改善が確認されませんでした。

つまり、この研究をそのまま読むなら、

リコピンを含むトマトジュースを継続摂取することによって、紫外線を受けた後の皮膚の赤みや色の変化を抑えられる可能性が示された

というところでしょう。

「トマトジュースを飲めば日焼けしない」といった結果ではないところにも注意が必要です。

■トマト・リコピンと肌は、この研究だけではない

さらに興味深いのが、これまで行われてきた研究をまとめたシステマティックレビュー・メタ解析です。

2024年に『Critical Reviews in Food Science and Nutrition』に掲載された研究では、トマトやリコピンと紫外線による皮膚への影響について、21件の介入研究がメタ解析の対象になっています。

その結果、トマトやリコピンの摂取は、

皮膚の赤み
色素沈着
MED
皮膚の厚さ・密度
紫外線による皮膚ダメージに関連する一部の分子マーカー

などの指標との関連が報告されました。

つまり、

「トマトはなんとなく美容によさそう」

という話だけではなく、

トマトやリコピンの摂取と紫外線による皮膚ダメージとの関係については、複数のヒト介入研究が行われている

という段階まで研究は進んでいるようです。

■では「1日1L」に意味はあるの?

ここで最初の疑問に戻ります。

渡辺翔太さんが紹介した「トマトジュースを1日1L」という量についてです。

今回確認した研究からは、

「美肌のためにはトマトジュースを1日1L飲む必要がある」

とはいえません。

日本人73人を対象とした研究でポイントとして示されている摂取条件は、リコピン14.2mgを含むトマトジュースを13週間継続して摂取したことです。

そして重要なのは、

一定量で効果が示されたことと、量を増やせば増やすほど効果が大きくなることは別

という点です。

今回確認した研究から、「1L」という量が肌にとって特に意味のある量だと判断することはできません。

つまり、

「トマトジュースに意味があるか?」と「1日1L飲むことに意味があるか?」は、別の問い

なんですね。

■「抗酸化=体のサビを取る」という理解にも少し注意

今回のニュースでは、トマトの抗酸化作用について「体の中のサビをとる」という趣旨の説明もされています。

抗酸化作用をわかりやすく伝える表現として、「体のサビ」という言葉が使われることがあります。

ただ、実際の人体では「体にできたサビをリコピンが取り除いてくれる」というほど単純な話ではありません。

今回紹介した研究でいうなら、

リコピンには抗酸化作用があり、その継続摂取と紫外線による皮膚の反応との関係が研究されている

くらいに理解するのがよさそうです。

■トマトジュースを飲めば日焼け対策になる?

ここにも注意が必要です。

今回紹介した研究は、トマトジュースやリコピンが日焼け止めの代わりになることを示した研究ではありません。

むしろ面白いのは、

肌を紫外線から守ることを「外側からの対策」だけではなく、食生活との関係からも研究する動きがある

ということでしょう。

日焼け止めや衣服などによる一般的な紫外線対策と、リコピンを含む食品を食べることは、同じものとして考えない方がよさそうです。

■まとめ|「トマトと肌」と「1日1L」は分けて考えよう

今回調べてみて面白かったのは、

「トマトジュースを飲んでいるから肌がきれい」という話を、単なる美容法として否定できるほど単純でもなかった

ことです。

トマトやリコピンと紫外線による皮膚ダメージについては複数のヒト介入研究があり、21件を対象とするシステマティックレビュー・メタ解析でも、皮膚の赤みや色素沈着など複数の指標との関連が報告されています。

さらに日本人の健康な成人男女73人を対象とした研究でも、リコピン14.2mgを含むトマトジュースを13週間摂取したところ、一定の紫外線照射条件で肌の赤みと明るさについてプラセボ群との差が確認されました。

ただし、

トマト・リコピンと肌について研究がある

ことと、

トマトジュースを1日1L飲めば、より肌がきれいになる

ことは同じではありません。

今回確認した研究からは、「1日1L」という量そのものに美肌上のメリットがあるとは判断できません。

「体にいい成分が入っている」 ↓
「その食品を食べると実際に効果がある」 ↓
「たくさん摂ればもっと効果がある」

この3つは、似ているようでそれぞれ別の話です。

健康や美容の情報を見るときには、「効果があるか?」だけでなく「どのくらいの量で研究されたのか?」まで見ると、情報の見え方が少し変わってくるのではないでしょうか。

【参考文献・参考資料】

Zhang X, Zhou Q, Qi Y, et al. The effect of tomato and lycopene on clinical characteristics and molecular markers of UV-induced skin deterioration: A systematic review and meta-analysis of intervention trials. Critical Reviews in Food Science and Nutrition. 2024;64(18):6198-6217. PMID: 36606553.

Nakazawa Y, Tsutsumi A, Takahashi S, Suzuki S. Photoprotective Effect of Lycopene Supplementation Against Ultraviolet Radiation-Induced Skin Damage: A Randomized, Double-Blind, Placebo-Controlled, Parallel-Group Trial. Pharmacometrics. 2025;109(3/4):67-79.

カゴメ「リコピンを含むトマトジュースの継続摂取が、紫外線照射後の肌のダメージを抑えることを示唆」(2026年4月28日)

HAKURAIDOU 「日焼けに、トマトの力|リコピンがシミ・シワを防ぎ、日焼け後に肌が硬くなるのを防ぐ」

HAKURAIDOU 「NHK『あさイチ』/日本代表GK鈴木彩艶選手の好きな野菜は『ブロッコリーとトマト』。栄養のポイントは?」







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