by Jiuguang Wang(画像:Creative Commons)
ロボットに感情は必要なのか? アンドロイド研究の第一人者に聞いた
(2014/8/4、ギズモード)
感情というのは最も速い通信手段なんですよ。例えば英語がわからなくても外国人と一緒に笑うことはできますし、怒ることもできます。感情というのは他者と意思疎通をはかる最も単純で重要なコミュニケーションの手段。なのでアンドロイドに感情がないと意思疎通がしにくくなる。だからアンドロイドには言葉よりも、まず感情を与えるべきだと思う。先に感情表現ができて、その上で言葉が理解できるようになるのが正しい順序。
アンドロイド研究の第一人者として知られる大阪大学・石黒浩教授へのインタビューで、「ロボットに感情は必要なのか?」という質問に対して、感情はコミュニケーションに欠かせないので、言葉よりも先に感情を与えるべきだと答えています。
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「科学者が、コンピュータが感情をもつことは可能だと言うんだよ」|映画「トランセンデンス」監督ウォーリー・フィスターインタビューで紹介した映画「トランセンデンス」の監督ウォーリー・フィスターが科学者にリサーチしたところによれば、人間の脳を全部コンピューターにアップロードしたら感情を持つかという質問をしたら、全員イエスと答えたそうです。
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また、最近の研究によれば、「喜怒哀楽」と「恐怖」の5つの感情の歩行パターンをデータ化することにより、歩く速度や頭、胴体の姿勢など動作の一部から約70%の確率で感情を読み取れることに成功したそうで、ロボットが歩き方から感情を読み取ることができるようになっているそうです。(あなたは歩き方から感情を読み取ることができますか?)
それは人間というカテゴリに入っているだけでロボットよりも、自分の価値はロボットに勝ると思っているからです。だから人間とロボットの境界がなくなると怖いんです。両者の境界がなくなれば、その価値は個々の作業能力の比較になります。しかし、計算速度を競っても、記憶の容量を競っても、何一つロボットには勝てない。自分の存在価値が消えてしまう可能性がでてきます。
人間は人間というカテゴリーにいるからロボットとは違って価値のある存在だと思っていますが、いまの技術を持ってすれば、感情を持ち、感情を読み取れるロボットを作ることは将来的に不可能ではなく、人間とロボットとの境は何なのかを考える時が来ると思います。
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