あなたがネット(LINE・Facebook・Twitter)に書いた感情が伝染して世界を変えてしまうかもしれない!?


【目次】




■あなたがネット(LINE・Facebook・Twitter)に書いた感情が伝染して世界を変えてしまうかもしれない!?

Whatsapp

by Marco Verch(画像:Creative Commons)

ネットに吐き出された感情、伝染しやすい

(2014/3/13、WSJ)

米国の1億人以上の人々と、彼らが交流サイト(SNS)フェイスブックへ投稿した10億件のメッセージを対象にした新たな研究によると、ネット上で表わされた感情は人から人へと伝染する可能性があることが分かった。

さらに、前向きなメッセージは後ろ向きなメッセージより、ネット上の他人の感情に影響をもたらす傾向がずっと高いことも分かった。カリフォルニア大学サンディエゴ校、イェール大学、それにフェイスブックの研究者のチームは12日、フェイスブックのソーシャル・ネットワークに関するこれまでで最大規模とも言える研究の結果を公表した。この結果は科学誌「PLOS ONE」の電子版に掲載された。

ネット上に出された感情は人から人へと伝染するそうです。

これまでも、肥満が伝染したり、幸福感が伝染したり、恋愛行動も伝染するということを取り上げてきました。




ケース1.肥満は伝染する

肥満はなぜ「伝染」するのか:実験結果

アメリカ・ハーバード大の研究によれば、肥満は伝染する!?そうなのです。

その研究によれば、配偶者が太ってきた場合、同居する相手も太る確率は37%上昇するそうです。

また、友人が太っている場合、太る確率は57%上昇するそうです。

そして、これは近くにいることは関係なく、遠くに離れていても、親しい人がいれば、肥満は伝染するそうです。

【関連記事】

ケース2.幸福感は伝染する

自分の周りの人を幸せにすること=自分が幸せになる方法

米研究機関Framingham Heart Studyの研究によると、個人の幸福感は社会的なつながりを通して拡散されていくことが分かっている。

「感情の伝染」のようなもので、幸せも病気のごとく伝染していくのだ。

また、人の幸福は、その人の友達の友達の友達まで拡がっていくそうです。

ケース3.恋愛行動も伝染する

スウェーデンの女子大生のセックスパートナーの数が10年前に比べ2倍に増加。性感染症患者も比例して上昇。

「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著 ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)にこのことに関連したことが紹介されています。

性的に積極的な方が仲間に好かれると信じている若者は、愛情を伴わない気軽なセックスをしがちである。

ネットワーク内で他人とつながる経路が多ければ多いほど、ネットワーク内を流れるものの影響を受けやすくなるのである。

また、今回紹介した本によれば、避妊具の使用といったさまざまな恋愛行動や性行為は、自分が属するネットワーク内でそうした行為がなされているかどうかに強い影響を受けるそうです。

■まとめ

今回の記事における重要なポイントは2点。

一つは、ネット上に吐き出された感情は人から人へと伝染すること。

もう一つは、前向きなメッセージは後ろ向きなメッセージより、ネット上の他人の感情に影響をもたらす傾向がずっと高いこと。

インターネットの普及によって、人と人はつながりやすくなりました。

FACEBOOK、世界中の4.7人目は友達の友達という調査結果によれば、Facebook内では、人々は「六次の隔たり」より少ない「四次の隔たり」でつながっているそうです。

「六次の隔たり(six degrees of separation)」とは、世界中の任意の2人は、赤の他人であっても知人の知人というような知り合いの連鎖の中で5人程度の仲介者によって間接的につながっているという考え。

それが、現代では、FacebookをはじめとするSNSによって、よりつながりやすくなっています。

つまり、今回の研究結果と合わせて考えてみると、自分が出した前向きなメッセージは遠く離れた誰かの感情を動かすことができるということですね。

まるで「風が吹けば桶屋が儲かる」とか、たった1匹の蝶のはばたきが竜巻を起こしてしまうきっかけとなった(かもしれない)「バタフライ効果」のように、自分の感情が世界の運命をも変えてしまうこともあるかもしれません。




【関連記事】

P.S.

自撮り(SELFIE)を活用してダイエットの成功率を上げる!?でも紹介しましたが、人は、近くに住んでいる人よりも社会的な絆が強い人の影響を受けやすいのだそうです。

自分の周りの人を幸せにすること=自分が幸せになる方法で紹介した「スタンフォードの自分を変える教室」(著:ケリー・マクゴニガル)にはこう書かれています。

私たちが愛情や尊敬や親しみを抱いている人たちのことを考えるときは、私たちの脳はその人たちのことを「自分とは違うもの」としてとらえるのではなく、自分と同じものとみなします。

自分が大事だと思っている人は、「自分」の中に含まれているからこそ、社会的絆の強い人の影響を受けやすいと考えるのが自然ですね。

つまり、自分が大事だと思っている人は「自分」の中に含まれているのですから、自分のまわりにいる大事な人を幸せにするということは、つまり、「自分」を幸せにしているということですよね。