> 健康・美容チェック > すい臓がん > すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)
2015年5月20日放送のNHKためしてガッテンは「早く!すい臓がん発見 自己判定ガイド初公開」がテーマです。
→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら
■すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)
by Tim Pierce(画像:Creative Commons)
すい臓がんといえば、記憶に新しいのは、坂東三津五郎さんがなくなったことでしょうか。(坂東三津五郎さん死去|病気はすい臓がん)
すい臓がんが恐ろしいと言われるのは、生存率が低いこと。
すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?によれば、
「すい臓がんの85%が見つかった時には手遅れで、生存率は2%以下」
といわれているそうです。
その理由は、すい臓がんが見つかった(発見できる段階にある)時には、すでに進行していたり、転移していることが多いため、手術もできないような状態だからと言われています。
番組で紹介したすい臓がんの早期発見に役立つその鍵は「血糖値」。
ポイントは、血糖値が理由がないのに急上昇すること。
糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高いによれば、糖尿病の人はそうでない人に比べて、すい臓がんになるリスクは1.85倍なのだそうです。
すい臓がんに関しては、すい臓はインスリンを分泌する臓器であり、糖尿病の人がすい臓がんになりやすいとは考えやすいですよね。
番組によれば、すい臓でインスリンを作るβ細胞が、すい臓がんができると働きが悪くなり、その結果として血糖値が急上昇することがわかってきたのだそうです。
このことは、がんの初期から現れるということですので、すい臓がんの前兆・初期症状として捉えるといいかもしれません。
【追記(2025年2月21日)】
糖尿病とすい臓がんのこと~早期診断に大切なこと~JA尾道総合病院 診療部長花田敬士
すい臓がんの危険因子(身近なもの)
複数ある場合は、高危険群として、すい臓の検査をすすめる
糖尿病
タバコ(本数が増えるほど危険)
すいのう胞(すい臓の小さなふくろ)
慢性すい炎
お酒の飲み過ぎ(1日3合以上)
太りすぎ(特に30代)
親兄弟・姉妹にすい臓がんがいる
慢性B型肝炎
胃潰瘍をしたことがある
ヘリコバクターピロリ感染
歯周病(膵癌診療ガイドライン2019年より改変)
⚫ 日本膵臓学会の『膵癌登録』では、すい臓がんの25.9%に糖尿病を合併。
(日本膵臓学会 2007)
⚫ 糖尿病はすい臓がんの危険が約2倍。
(Batabyal et al. 2011, Inoue et al. 2006, Pang et al. 2017)
⚫ すい臓がんの発症は糖尿病が発症して2年以内に最も多い。糖尿病の新規発症は早期診断の大きな手ががりとなる。
(Ben et al. 2011, Liao HC et al. 2012)
⚫ 喫煙と慢性膵炎は、特に糖尿病患者のすい臓がん発症リスクを増加させる。
(Lai et al. 2013)
⚫ 米国では空腹時血糖の上昇を、すい臓がん早期診断の指標にする方針。
(Shrma et al. 2018)
すい臓がんを早期発見する「尾道方式」とは?|5年生存率、全国推計の3倍によれば、喫煙、膵炎、糖尿病などがすい臓がんのリスク要因として挙げられていて、すい臓がんと糖尿病には大いに関係がありますね。
→ 膵臓がんの症状(初期症状)・原因・予防 について詳しくはこちら
【関連記事】
- 【ガッテン】生存率を2倍にアップさせるすい臓がんを超早期発見する検査はエコー検査!自分では気づきにくい、意外な自覚症状!|10月17日
- 「エレクトロニクス(機械)フリー」かつ「タンパク質フリー」な仕組みによる血糖値の変化を検知して自律的にインスリンを放出する人工膵臓デバイスを開発|#名古屋大学
- 「BiliScreen」|スマホカメラの自撮りで膵臓がんを簡単にスクリーニングできるアプリ|膵臓がんのサイン「黄疸」の原因となる「ビリルビン値」を測定|ワシントン大学
- すい臓がんはなぜ「最悪のがん」だといわれるのか?|すい臓がんの5年生存率はあらゆるがんの中で最も低い!
- 化学療法薬をすい臓がんの腫瘍に直接送ることができる小型で移植可能なデバイスを開発|MIT・マサチューセッツ総合病院
- すい臓がんの患者の4割が治療前の時点で「ステージ4」に達している|国立がん研究センター
- すい臓がんと肺がんの悪化に「DKK1」と「CKAP4」と呼ばれるたんぱく質が関与していることを発見|大阪大
- 検索の質問履歴からすい臓がん早期発見につながる方法|マイクロソフトの研究者ら
- すい臓がんを血液検査で早期発見する方法を開発 RNAに着目|東大
- すい臓がんを早期発見する鍵は「血糖値」|ためしてガッテン(NHK)
- すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?
- 糖尿病の人の大腸がんになるリスクは1.4倍、肝臓がんは1.97倍、すい臓がんは1.85倍も高い
- 炭酸飲料を多く飲むと膵がんの発症リスクが高まる可能性がある!?
- すい臓の病気と糖尿病
- 肥満がすい臓がんの危険高める
- 飲酒は60以上の病気やケガの原因になりうる-WHO
- ゴボウの種(牛蒡子)にすい臓がん増殖抑制作用がある|国立がん研究センター東病院
【すい臓がんと有名人 関連記事】
- 元横綱・千代の富士の九重親方が死去 病気はすい臓がん|がんが胃や肺などに転移
- 九重親方(元横綱千代の富士)の病気は膵臓がんだった
- 安藤忠雄さんはすい臓がんで膵臓と脾臓を全摘出する手術を受けていた!
- 竹田圭吾さん死去 病気はすい臓がん
- 坂東三津五郎さん死去|病気はすい臓がん
- 前APPLECEOスティーブ・ジョブズ氏、すい臓がんのため死去
- アニメ映画監督・今敏さんがすい臓がんのため死去
- CLASSの津久井克行さん、すい臓がんで死去
- V9戦士 元巨人の土井正三さん、すい臓がんのため死去
- 米俳優パトリック・スウェイジさん、すい臓がんで死去
【予習編】
今回のご紹介する方法で、なんと家庭でも気づくことが可能に!しかも、「健康な人」ほど気づきやすい、といううれしい情報が!さらに、人間ドック、健康診断の結果用紙に隠れている前兆や、紅茶を使ったユニークな最新検査法もご紹介!
P.S.
すい臓がんを早期発見する方法を開発したのは15歳!?将来的には生存率が100%になる可能性も?で紹介した2013年に当時15歳のジャック・アンドレイカ君が発見したすい臓がんを早期発見する画期的な方法は次の通り。
すい臓がんになると検出される8000種類のタンパク質を納めたデータベースの中から
・がんの初期段階からすべての患者において血中レベルが高くなる ・がんである場合のみ変化が見られる
というタンパク質を発見し、一種類の特定のタンパク質にだけ反応するという性質をもつ「抗体」の性質を組み合わせるというものです。