■<部位別死亡率>肝臓がんや胃がん大幅減少|子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?
by Antara(画像:Creative Commons)
(2015/6/10、毎日新聞)
◇がん患者の部位別死亡率の推移
(2005〜15年の推計値、かっこ内は1995〜05年分)
肝臓がん 47.9%減(32%減)
胃がん 30.8%減(31.1%減)
大腸がん 9.1%減(10.2%減)
肺がん 7.5%減(9.4%減)
乳がん 0.1%減(13.7%増)
子宮頸がん 5.9%増(3.4%増)
厚生労働省のがん対策推進協議会がまとめた「がん対策推進基本計画」(2012〜16年度)の中間評価報告書にあるがん患者の部位別死亡率の推移によれば、肝臓がんや胃がんで大幅に減少している一方、子宮頸がんによる死亡率は増える見通しなのだそうです。
日本のがん検診受診率は欧米に比べて低い!?によれば、アメリカでは子宮頸がん検診の場合、83・5%の女性が検診を受診しているのに対して、日本では21・3%にとどまっているそうで、特に、20歳代の女性で子宮頸がん検診を受診しているのは11%という極めて低い状況です。
■子宮頸がんによる死亡率が高まっている原因とは?
健康に対する意識が高まっているにもかかわらず、子宮頸がんや乳がんといった女性に多いガンによる死亡率が高まっているのには何らかの原因があるのではないでしょうか。
●子宮頸がん検診へのハードルが高い
●「関心はあるが検診までは」と思っている人が多い
糖尿病の発見につながる血糖値への意識が低い!?で紹介した糖尿病診断アクセス革命事務局が30~60代の主婦300人を対象に行った「主婦の健診受診状況調査」によれば、自分の健康で心配なことについての質問では、乳がんや子宮がんなどの「女性特有の病気」が71.3%と、高い関心を示しています。
しかし、乳がんに9割関心、しかし乳がん検診を受けた人は約4割によれば、乳がんに対しては9割近くの女性が関心は持っていますが、乳がん検診を受けた人は約4割にとどまっているそうです。
仕事や子育てのために時間に追われてしまい、乳がん検診を受けてみたいけれども、その時間がないという人も多いのかもしれません。
子宮頸がん対策のための検診の重要性を呼びかけることや場合によっては子宮頸がんワクチンによる予防が必要になるかもしれません。
※子宮頸がんワクチンによる副作用・健康被害が出たことから、国が子宮頸がんワクチン接種の勧奨を中止して6月14日で丸2年ですが、この問題が解決しなければ子宮頸がんワクチンによるがん予防を積極的に推奨していくということも難しいですね。
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公開日時: 2015年10月14日 @ 12:00