アメリカ人の3人に1人が睡眠不足 肥満、糖尿病、高血圧症、心臓病、脳卒中などの原因に|米CDC


Man sleeping

by Timothy Krause(画像:Creative Commons)

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【目次】




■アメリカ人の3人に1人が睡眠不足 肥満、糖尿病、高血圧症、心臓病、脳卒中などの原因に|米CDC

米国人の3人に1人が睡眠不足、米CDC報告書

(2016/2/16、AFP)

米国人の3人に1人が、日常的に十分な睡眠時間を確保できていないことが18日、米疾病対策センター(CDC)が発表した報告書で明らかになった。これにより、肥満、糖尿病、高血圧症、心臓病、脳卒中などのリスクの上昇を招いているという。

アメリカは「睡眠大不況」?|睡眠不足の原因・健康に与える影響・ぐっすり眠る方法によれば、コロンビア大学公衆衛生大学院の研究チームは米小児医学会の機関誌でこのほど発表した論文で、現在の米国の状況を「睡眠大不況」と呼んでいるそうです。

アメリカ国民の約3割、経済が心配で睡眠不足に=調査(2009/3/4)によれば、アメリカ国民の約3割が、経済不況による金銭的な不安や雇用不安で眠れず、不眠で悩んでいたそうです。

2007年から2009年は世界金融危機やサブプライムローン問題などがあり、経済的な不安を抱えている人が多かったという記憶がありますが、数年たっても睡眠不足には変化がないようです。

■睡眠不足がカラダにもたらす影響とは?

世代に関係なく睡眠不足が心身のさまざまな不調を引き起こすことは知られている。過食や脳の萎縮を引き起こし、2型糖尿病の誘因にもなる。刺激への反応が遅れるせいで自動車の運転が下手になる可能性があるほか、記憶違いを発生させる恐れもあるという。

子どもの寝不足|睡眠不足の原因・子どもの脳と睡眠の関係・睡眠不足を解消する方法でも紹介しましたが、睡眠不足になると、健康にさまざまな悪影響があります。

今回の記事でも、睡眠不足が肥満糖尿病高血圧、心臓病、脳卒中などのリスクの上昇を招いているそうです。

睡眠不足がすべての原因とはいえないでしょうが、睡眠不足をもたらす生活習慣によって、太りやすくなり肥満の原因となったり、糖尿病などの生活習慣病のリスクが高まることが考えられます。

低体温の子ども、「意欲」が低下によれば、低体温の傾向にある子供は、眠気やダルさ、頭痛や腹痛、学習や運動意欲の低下といった症状が出ているようです。

その原因としては、生活リズムの乱れから体温調節に関わるホルモンや自律神経の働きがおかしくなっていることが関係しているようです。

睡眠時間を確保するという生活リズムを整えることが、良い生活習慣作りの一歩になるのではないでしょうか。

そして、睡眠は特に子供にとって重要です。

寝る子は「海馬」も育つによれば、よく寝る子どもほど「海馬」も育つということがわかったそうです。

また、うつ病やPTSD、高齢のアルツハイマー病患者では、海馬が縮小している場合があるので、若いうちに睡眠をしっかりとっておき海馬を大きくしておけばその発症リスクを下げられる可能性があるそうです。

睡眠には脳の老廃物を除去する働きがある!?によれば、人は眠っている時に記憶を再構成しているといわれていましたが、脳の中では、眠っている間に老廃物を排出する作業が行われ、また就寝中は目が覚めている時の10倍のスピードで行われているそうです。

女性が長い睡眠時間を必要とする理由は「脳」にあった!?によれば、記事の中で紹介されているラフバラー大学睡眠研究センター長のJim Horne教授によると、睡眠の主な役割は「脳の回復と修復」であり、女性は男性と比較すると脳の使い方がマルチタスクであるため、脳を回復させるためにも長い睡眠が必要になるそうです。

つまり、脳を回復・修復させるためにも、睡眠が重要だということです。




■寝付きをよくしたり、ぐっすり眠るための方法

Ella y El Mar, Miami Beach

by Jamesy Pena (画像:Creative Commons)

南カリフォルニア大学の研究チームが米医師会の内科専門誌で発表した論文によれば、瞑想(めいそう)も効果があるという。

<中略>

また同財団によれば、毎日同じ時間に起床し、就寝することもお勧めだ。また、すっきり目覚めるために明るい光を浴びることや、昼寝や過食を避け、夜には酒やタバコを控えることも効果が見込めるという。

瞑想をすることでよく眠れるようになったそうです。

瞑想の有効性についてはわかっていませんが、寝る前にリラックスして呼吸を落ち着かせることは寝る前の儀式としてよいのかもしれません。

また、良い睡眠の秘訣は、朝は太陽の光を浴びることによれば、体内時計をリセットするためにも、また、メラトニンという睡眠に大きくかかわっているホルモン(脳内で分泌され、中枢神経に作用し眠気を引き起こす働き)を分泌させるためにも、毎朝太陽の光を浴びることは重要なのだそうです。

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質のいい睡眠のための3か条とは

1.『寝る直前に熱いお風呂に入らないこと』

体温が上がりすぎると寝つきにくくなるので、熱いお風呂に入るなら就寝2時間前まで済ませるのがいい。

2.『寝る前のPCやモバイルチェックはしないこと』。

ある研究によれば、就寝前のメールチェックはエスプレッソ2杯分程度の覚醒作用があるといわれているそうです。

3.『帰りにコンビニに寄らないこと』。

コンビニの強い光は、睡眠に向かおうとする体にとっては刺激が強すぎるので、できるだけ避ける。

よく眠るために 深部体温下げる工夫

  • 入浴は、熱い湯を避け、ぬるめのお湯に浸かり、就寝1から2時間前までに済ませておくようにする。
  • 就寝前には激しい運動はせず、ストレッチやマッサージなどをしたほうが良い。
    運動する際は、夕方に行うようにしよう。
  • 夕食は、就寝3時間前までにできるだけ済ませるようにする。
  • お酒を飲むと眠りが浅くなりやすいので、寝酒は控えるようにする。







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