■アメリカでは高齢者が健康維持・増進に特化したウェアラブルテクノロジーをいち早く取り入れている
by Kazuhiro Keino(画像:Creative Commons)
(2016/7/19、Forbes)
アクセンチュアのデータによれば、健康状態やバイタルサイン((血圧・心拍数など)の追跡のためにウェアラブルデバイスを使用している人は65歳以上の17%。65歳未満では20%となっている。
一方、使いたいと考えている人は年齢層を問わずほぼ同じとなっており、65歳以上の48%、65歳未満の47%だった。
アメリカでは高齢者はテクノロジーに対する恐怖心があるわけではなく、若者と同様に、健康管理のためのテクノロジーや機器を取り入れる、または取り入れたいと思っているようです。
スマホユーザーの約58%が健康関連アプリをダウンロード|どんなアプリが人気なのか?で紹介したNYU Langone Medical Centerは、2015年6月にアメリカ国内のスマートフォン所有者1,604名を対象に実施した調査で、約58%のスマートフォンユーザーが健康関連アプリをダウンロードしたことがあるそうです。
IHSでは、健康維持・増進に特化したウェアラブルテクノロジーの世界市場は、2020年までに、収益が現在のほぼ倍の112億ドル(約1.2兆円)に達すると推定している(2016年の予測収益は56億ドル=約5,861億円)。IHSのデータによれば、現在、同テクノロジー市場の累積年平均成長率は約32%だ。
健康維持・増進に特化したウェアラブルテクノロジーの市場は今後も拡大していく予想がたっているようですが、これは、高齢者が健康管理のためにウェアラブルテクノロジーを積極的に取り入れていることが背景にあるのかもしれません。
情報企業IHSでデジタルヘルス部門のアナリストを務めるルイーン・ローシャンによれば、高齢者がこうしたテクノロジーに興味を示すのは理にかなったことなのだそうです。
「一つには、全体として慢性疾患が注目されていることが理由だ。高齢者は慢性疾患のリスクが高いことから、若者たちよりずっと健康維持に関心が高い。第二に、高齢者は私たちが予想していた以上のペースで、モバイルテクノロジーを取り入れてきた。フィットビットなどの活動量計の多くは、(彼らがすでに使い慣れている)スマートフォンやタブレット端末と連携させるものなのだ」。
1.健康維持への関心の高さ、2.モバイルテクノロジーへの心理的障壁が想像よりも低い、という2つのことが高齢者が健康維持・増進に特化したウェアラブルテクノロジーを取り入れている理由だと考えられるそうです。
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