高血圧が所得が低い国で増加|なぜ高血圧人口が低~中所得国で増加しているのか?


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■高血圧が所得が低い国で増加

Bloodpressure

by USAG Livorno PAO(画像:Creative Commons)

高血圧 所得低い国で増加 世界13億9000万人の75%集中 2010年時点分析

(2016/9/4、毎日新聞)

チームは14年までの20年間に発表された90カ国、計97万人のデータを含む135件の研究を基に、00年に9億2100万人だった世界の高血圧人口が、10年には13億9000万人になったとの推計をまとめた。

 これを世界銀行の分類に基づき低〜中所得国と、高所得国に分けて分析したところ、10年時点の高血圧人口の75%に当たる10億4000万人が低〜中所得国に属することが分かったほか、この10年で高所得国の有病率は2・6%減り、低〜中所得国では7・7%増えた。自分が高血圧であることを知っている割合や血圧が管理できている割合も、高所得国では10年で大幅に改善し、低〜中所得国では変化がないか、やや悪化していた。

米医学誌サーキュレーション誌に米研究チームが発表したことによれば、高血圧の人が低~中所得国で増え、2010年時点では世界の高血圧人口の75%が低~中所得国に集中していることがわかったそうです。




■なぜ高血圧人口が低~中所得国で増加しているの?

なぜ高血圧の人が低~中所得国で増加しているのでしょうか?

自分が高血圧であることを知っている割合や血圧が管理できている割合も、高所得国では10年で大幅に改善し、低〜中所得国では変化がないか、やや悪化していた。

低〜中所得国での高血圧増加について研究チームは、人口規模の増加に加え、高齢化、不健康なライフスタイルの広がりも影響している可能性があるとして、早急な対策が必要と指摘している。

低~中所得国の人は、自分が高血圧であることを知っている割合や血圧を管理できている割合が変化がないか、やや悪化しているという結果からも分かる通り、高所得国に比べると、高血圧に対する関心が低いと考えられます。

「所得と生活習慣等に関する状況」のグラフから見えてくるもの|厚生労働省調査によれば、高所得の人ほど健康的な生活習慣を取り入れており(または健康的な生活習慣の人ほど高所得)、低所得な人ほど不健康な生活習慣である(不健康な生活習慣の人ほど低所得)ことがわかります。

例えば、男女問わず、年収が高い人ほど野菜摂取量が多い、もしくは、野菜摂取量が多い人ほど年収が高いといえます。

低収入ほど野菜不足-厚労省栄養調査で紹介した厚生労働省が発表した2011年の国民健康・栄養調査によれば、低収入ほど野菜の摂取量が不足しているという結果が出たそうです。

また、低所得者ほど生活習慣に問題=野菜食べず、運動しないによれば、低所得者ほど野菜を食べる量が少なかったり、運動の習慣がなかったりと、生活習慣に問題がある傾向があることがわかったそうです。

#健康格差 とは|所得や学歴など社会経済的な地位が低いと不健康が多くなる!?#健康格差 は収入・学歴などが要因?|WHO、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるでも取り上げましたが、社会的・経済的な格差が健康の格差を生んでいるということがWHOでも一つの問題として注目されているようです。

つまり、健康に対する関心の低さが不健康なライフスタイルを継続しており、そのことが高血圧人口を増加させているのではないでしょうか。

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最大の健康リスクは高血圧=先進国では喫煙-WHO報告によれば、世界保健機関(WHO)が健康を害するリスク要因を分析した報告書を公表しましたが、2004年時点の分析で、死に至るリスクが最も高かったのは高血圧で死者全体の12.8%を占めています。

高血圧を放っておくと、動脈硬化によって、脳卒中心筋梗塞慢性腎臓病(CKD)糖尿病腎症など様々な病気の原因となります。

また、高血圧は糖尿病脂質異常症高脂血症)などの合併症を起こしやすいといわれます。

それは、高血圧と糖尿病の危険因子(肥満、運動不足、喫煙など)が同じだからです。

高血圧を予防するためにも生活習慣の改善を行ないましょう!

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