#AI「DeepMind」、読唇術で人間のプロに勝つ|オックスフォード大学とGoogle DeepMind





■AI「DeepMind」、読唇術で人間のプロに勝つ|オックスフォード大学とGoogle DeepMind

Vanity - 365 day 55

by Rocky Sun(画像:Creative Commons)

グーグルのDeepMind、読唇術で人間の専門家に勝つ

(2016/11/24、ZDnet)

オックスフォード大学とGoogle DeepMindの研究者らは、BBCが放映した数千時間にもおよぶコンテンツを用いた訓練によって、人の唇の動きを読み取る人工知能(AI)を開発した。このAIは人間の読唇術専門家よりもはるかに優れた成績を残したという。

GOOGLE、人工知能(AI)「DEEPMIND」を目の病気(糖尿病網膜症と加齢黄斑変性症)の診断に活用では、Googleは英国営保健サービス(NHS)と提携し、人工知能(AI)プロジェクト「DeepMind」を目の病気の診断に活用するシステムの構築を目指すというニュースを紹介しましたが、オックスフォード大学とDeepMindの研究者らは人の唇の動きを読み取るAIを開発したそうです。

この技術は今後どのようなことに活用されるのでしょうか。

この技術は、「Siri」のような音声アシスタントに指示をする新しい手段としてスマートフォンに搭載される日が来るかもしれない。あるいは音声をベースとする音声認識システムの強化に利用される可能性がある。

人の唇の動きを読み取る人工知能(AI)は音声認識システムの強化に利用される可能性があるそうです。

最近では、声の質や歩き方から感情を読み取るというような研究が行われています。

カップルの会話の声の質から二人の将来を予測するアルゴリズムの精度はセラピストよりも高い!?で紹介したサウスカロライナ大学工学部ビテビ校とユタ大学が共同開発したコンピュータプログラムがカップルの会話をカップルの声の「ピッチ」や「強さ」や「震え」や「かすれ」などを分析するアルゴリズムで分析したところ、79%の精度でカップルの将来を予測することができたそうです。

あなたは歩き方から感情を読み取ることができますか?で紹介した東京農工大大学院のベンチャー・ジェンチャン准教授と筑波大サイバニクス研究センターの門根秀樹助教らの研究チームは、「喜怒哀楽」と「恐怖」の5つの感情の歩行パターンをデータ化することにより、歩く速度や頭、胴体の姿勢など動作の一部から約70%の確率で感情を読み取れることに成功したそうです。

人工知能において感情の読み取りに関する研究が進む一方で、人間の感情の読み取りに対する能力は下がっていると思うのは私だけでしょうか。

現代はコミュニケーションが重視されている時代といわれていますが、人々の行動はコミュニケーション能力を磨くことから離れているように感じます。

本来であれば、目の前にいる人とのコミュニケーションを深めるべきなのに、その場にいない遠くにいる人とSNSでつながっている気分になっています。

私たち人間はどのようにすれば感情の読み取りに関する能力を高めることができるのでしょうか。

純小説を読まない人は騙されやすい?|文学作品(純文学)を読む人は感情の読み取りに優れている?で紹介した米ニューヨークの総合私立大学〈ニュー・スクール〉の心理学者たちが、ボランティアの被験者たちに、俳優の目の表情からその心情を読み取ってもらう実験を行なったところ、大衆小説(ロマンス小説やミステリー)とノンフィクションを読んだあとは表情の理解度にこれといった改善は見られなかったが、文学作品(イギリスのオレンジ賞、アメリカの全米図書館賞などの受賞作品)を読んだあとは、理解度が著しくよくなっていることが分かったそうです。

2014年10月1日放送のホンマでっかTVの「純小説を読まない人は騙されやすい」というテーマの中で、騙されやすいのは相手の気持ちを読み取る能力が低いためで、純小説(純文学)のような非常に細かい心理描写が描かれる小説を読むことによって、ToM(Theory of Mind:相手の気持ちがわかる能力)が高まることが証明されていて、相手の気持ちを読む能力が高まり、騙されにくくなると紹介していました。

小説を読むことでそれまで自分の知らなかった内面に気づくことができます。

そのことが他人の感情の読み取りにも活かされるのではないかと思います。







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