糖尿病網膜症を網膜写真から見つけるディープラーニング用アルゴリズムを開発|GOOGLE

糖尿病網膜症を網膜写真から見つけるディープラーニング用アルゴリズムを開発|Google


> 健康・美容チェック > 目の病気 > 糖尿病網膜症 > Google、人工知能(AI)「DeepMind」を目の病気(糖尿病網膜症と加齢黄斑変性症)の診断に活用




■グーグル、糖尿病網膜症を網膜写真から見つける深層学習用アルゴリズムを開発

糖尿病網膜症を網膜写真から見つけるディープラーニング用アルゴリズムを開発|GOOGLE
糖尿病網膜症を網膜写真から見つけるディープラーニング用アルゴリズムを開発|GOOGLE

参考画像:Deep Learning for Detection of Diabetic Eye Disease(2016/11/29、Google Research Blog)|スクリーンショット

※A.健康な人の目(左)、B.出血があり糖尿病網膜症が疑われる人の目(右)

グーグル、糖尿病にともなう失明の兆候をディープラーニングで早期発見へ

(2016/11/30、CNET JAPAN)

糖尿病網膜症の発現データセットを12万8000個の画像で用意し、ディープニューラルネットワークの学習に使った。そのうえで、1万2000個の検証用画像をアルゴリズムに解析させた。その結果、眼科医とほぼ同じ正確さで診断できた。

以前、GOOGLE、人工知能(AI)「DEEPMIND」を目の病気(糖尿病網膜症と加齢黄斑変性症)の診断に活用によれば、Googleは英国営保健サービス(NHS)と提携し、人工知能(AI)プロジェクト「DeepMind」を糖尿病網膜症加齢黄斑変性症という目の病気の診断に活用するシステムの構築を目指すという記事をお伝えしましたが、Googleは、網膜写真から糖尿病網膜症(Diabetic retinopathy (DR))を見つけるためのディープラーニング(深層学習)用アルゴリズムを開発したそうです。




■糖尿病網膜症とは?

糖尿病網膜症は、糖尿病の三大合併症の一つ。

糖尿病網膜症、糖尿病性神経障害糖尿病性腎症を3大合併症と呼びます。

糖尿病網膜症は、日本の中途失明原因の第2位で、年間約3000人がこの疾患で失明しているともいわれるそうです。

網膜は、瞳から入った光の明暗や色を感知する組織で、細かい血管が密集しています。

そのため、高血糖状態が続くと血管の閉塞障害と血液凝固異常がおき、眼内の血管が徐々に詰まって、網膜に栄養や酸素が届かなくなります。

そのような状態になると、網膜に新しい血管が生まれ、酸素不足などを補おうとします。

しかし、この新生血管はもろく、少しの刺激でも出血し、重篤化(じゅうとくか:病気がより悪い状態になること)すると網膜剥離を起こし、失明してしまいます。

アメリカの糖尿病患者の約3割が糖尿病網膜症にかかっている!?によれば、米疾病対策センター(CDC)などの研究チームによれば、アメリカの糖尿病患者のうち3割近くが糖尿病網膜症にかかっているそうです。

しかし、糖尿病診断後1年以内に「眼科を受診しない」が6割|糖尿病網膜症の予防に関する実態・意識調査で紹介したバイエル薬品と参天製薬が2型糖尿病患者1000人を対象に行った調査によれば、糖尿病の診断後、1年以内に眼科を受診しない患者が約6割にのぼることがわかったそうです。

眼科検診で失明が36%減少する!|緑内障・糖尿病網膜症・変性近視・加齢黄斑変性・白内障が失明の主な原因で紹介した杏林大学大学院医学研究科の山田昌和教授(眼科)は、眼科検診によって5つの病気の発見率や失明の減少率を調べたところ、失明は糖尿病網膜症で17%現象させることができると予測しています。

糖尿病の人は糖尿病網膜症になるリスクが高いと考えられるので、眼科で診てもらうようにしてくださいね。

→ 糖尿病網膜症 について詳しくはこちら

■まとめ

緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法を開発|東北大・トプコンによれば、緑内障のリスク要因としては、眼圧の上昇による視神経の障害が主な要因ですが、その他にも、血流障害、近視、血管の痙攣(スパスム)なども緑内障の悪化に関わっており、どの要因が影響しているかによって治療法も異なってきます。

視神経の変形を肉眼で判定し、分類作業を行なう上で、従来は、医師の経験や主観的な要素が大きく、また一般的な診療所では分類が難しいことが問題となっていました。

緑内障のリスク要因を4つの類型に自動で分類する手法によって、分類作業が自動化したことにより、経験の浅い医師でもできるようになり、また、標準化することによって、適切な治療を選択できるようになることが期待されるのですが、今回グーグルが開発した技術も同様に眼科医が診断する上での助けになることが期待されます。

技術の進歩によって、医師の診断の助けになるような研究が進んでいくといいですね。

→ 糖尿病の症状・初期症状 について詳しくはこちら







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