【目次】
■要介護者の排泄の自立支援、介助者の負荷軽減の目的で作られた『ベッドサイド水洗トイレ』
参考画像:戸建住宅・高齢者施設(居室)向け『ベッドサイド水洗トイレ』10月2日(月)新発売~利便性向上と低価格化を実現~ (2017/8/24、TOTOニュースリリース)|スクリーンショット
戸建住宅・高齢者施設(居室)向け『ベッドサイド水洗トイレ』10月2日(月)新発売~利便性向上と低価格化を実現~
(2017/8/24、TOTOニュースリリース)
『ベッドサイド水洗トイレ』は、設置しづらかった戸建住宅や高齢者施設の居室のベッドサイドに後付けで設置できる水洗トイレです。使用者の状況にあわせて移動することが可能で、2013 年の発売以来、ユーザーから好評を得ています。介助者の高齢化、人手不足、心身的負担が社会問題となっているなか、設置の自由度が高い居室内水洗トイレ『ベッドサイド水洗トイレ』により、要介護者の排泄の自立促進、介助者の負荷軽減が期待できます。
『ベッドサイド水洗トイレ』は、要介護者の排泄の自立支援、介助者の負荷軽減の目的で作られた製品です。
メカニズムや価格についてはニュースリリースをご覧いただくことにして、このアイデアで一番素晴らしいと感じたのは、「トイレに自分が行くのではなく、トイレの方が自分のところに来る」という点です。
排泄のタイミングをお知らせするウェアラブルデバイス「DFree」|高齢者・介護分野・車いすユーザーに役立つ期待では、排泄がコントロールできない高齢者の方やトイレへの移動が困難な車いすの利用者、介護が必要な方向けの排泄を予知するデバイスを紹介しました。
「お腹虚弱体質」なエンジニアがIOT駆使してオフィスのトイレ空き状況をスマホでリアルタイムに確認できるシステムを開発では、IoTを活用したトイレの空き情報がわかるアプリを紹介しました。
オストメイト(人工肛門保有者、人工膀胱保有者)のための生活支援アプリ「オストメイトナビ」では、オストメイト(人工肛門保有者、人工膀胱保有者)のための生活支援アプリ「オストメイトなび」を紹介しました。
この3つに共通するのは、自分からトイレに行く必要があるという考え方です。
それが自然なものの考え方だとは思います。
しかし、以前紹介した救急医療システムに無人飛行機「ドローン」を活用|「救急ドローン」のメリットとは?では、ドローンでAEDを運ぶ救急救命ドローンというアイデアや今回の『ベッドサイド水洗トイレ』という考え方を知ると、今後は、必要な時に必要なものが自分のところに届いて、使用すると元に戻る、というようになっていくのではないでしょうか。
■「自分から行く」のではなく、「あっちから来る」が実現している!
必要な時に必要なものが自分のところに届いて、使用すると元に戻るというアイデアはほかにもあります。
The Future of Hotel Delivery Service
ResidenceInnLAXCaseStudy (Japanese Subtitles)
人間用エレベーターも乗りこなす「荷物お届けロボット」、品川プリンスホテルに現る
(2017/9/14、ITmediaニュース)
Relayは、レーザーセンサーと3Dカメラを使って屋内の環境や現在位置を特定する技術「SLAM」(Simultaneous Localization and Mapping)を利用しているという。
ロボットベンチャー企業の「Savioke」が開発したのは、部屋へ荷物を届けることに特化した自律走行型ロボット「Relay(リレイ)」です。
Relayは客から荷物の運搬を依頼されたホテルのスタッフの指示を受け、自分でエレベーターに乗り降りして、部屋の前に到着すると電話をかけて、ドアが開き、荷物をお客さんが取り出すと、自動で戻るという仕組みです。
また、#UBER、インフルエンザ予防接種をデリバリーできる1日限定のキャンペーンを実施では、Uberがインフルエンザワクチンの予防接種をデリバリーするアイデアのキャンペーンを行なっていました。
こうしたアイデアこそ介護者の負担、介護される側の心理的負担を軽減してくれるのではないでしょうか?
介護職員 2025年に約38万人不足のおそれ|介護人材確保のための対策とは?では、介護作業を支援するロボットや介助者がいなくても使える車いす、コミュニケーションロボットなど介護の現場で役立ちそうなアイデアについて紹介しました。
(2017/9/12、ニュースイッチ)
身体の不自由な人を抱きかかえて入浴するには腕力がいるし、車いすで移動する時には絶えず周囲に注意が必要。コミュニケーションで高齢者の気持ちを明るくし、生活を活発化することなど、技術の活躍する場は多い。
Telewheelchair at Laval Virtual Awards
そこで筑波大の落合研究室では、既存の電動車いすに介助者の目の代わりとしてリコーの全天球カメラ『シータ』を組み合わせた「Telewheelchair(テレウィールチェアー)」の研究を進めている。特別ではないハードウエアの組み合わせを、ソフトウエアで結合して機能を追加したのが特徴だ。映像を転送して遠隔操作したり、障害物を検知して自動で停止する。
例えば、Digital Nature Groupでは、「Telewheelchair」というアイシン精機の電動車いすとRICOHの360°すべてを撮影する全天球カメラ『THETA』を組み合わせて、ソフトウェアで結合し、VRでリモートコントロールしたり、障害物を検知して自動で停止するという車いすを開発しているそうで、この車いすであれば、介助者の負担を軽減することになることが期待されます。
自動で必要なものを運搬するロボットや自動で動く電動車いすのアイデアがミックスされると、また新しいものができてきそうです。
■まとめ
大人用紙オムツの売上が子供用オムツの売上を追い抜いた!?|日本の紙おむつが国際規格化|高齢化社会がビジネスチャンスに変わる!?によれば、大人用紙おむつの評価方法に関する規格「ISO15621尿吸収用具―評価に関する一般的指針」が改訂し、欧米の「テープ止め型(体にテープで固定するタイプ)」ではなく、日本が提案する装着車の症状や生活環境に合わせたきめ細かい高齢者介護学科脳になるパンツ型やテープ止め型のおむつに吸着パッドを挿入するタイプなどを規格化されました。
そこで、「少子高齢化による高齢化社会は日本にとってのビジネスチャンス(医療・介護など)になる!」と発想を転換してみない?では、世界に先行して高齢化社会に突入している日本は、医療費削減のアイデアやよりよい介護の方法を実行できる立場にあり、それらのやり方をスタンダードにすることができるというビジネスチャンスがあるのではないか?と提案しました。
要介護者の排泄の自立支援、介助者の負荷軽減を目的としたTOTOの「ベッドサイド水洗トイレ」のようなアイデアが標準的なものになると考えれば、ますます可能性は広がりそうです。
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