食事からのマグネシウム摂取量と循環器疾患発症との関係(男性・女性)

食事からのマグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の発症リスクが低い|#国立がん研究センター


健康・美容チェック > 心筋梗塞 > マグネシウム > 食事からのマグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患(狭心症・心筋梗塞)の発症リスクが低い|国立がん研究センター




■食事からのマグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患の発症リスクが低い|国立がん研究センター

食事からのマグネシウム摂取量と循環器疾患発症との関係(男性・女性)
食事からのマグネシウム摂取量と循環器疾患発症との関係(男性・女性)

参考画像:食事からのマグネシウム摂取量と虚血性心疾患発症との関連-多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果-(2017/9/8、国立がん研究センター)|スクリーンショット

国立がん研究センターと国立循環器病研究センターの共同研究によれば、食事からのマグネシウム摂取量と循環器疾患(脳卒中及び虚血性心疾患)との関連を検討したところ、マグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患の発症リスクが低いことがわかったそうです。




■循環器疾患と食べ物との関係|多目的コホート研究より

多目的コホート研究の先行研究では、魚、果物、大豆による循環器疾患の発症リスクの低下が報告されています。

魚・n-3脂肪酸摂取と虚血性心疾患発症との関連について|多目的コホート研究

魚を多く食べるグループで虚血性心疾患のリスクが低下

n-3系多価不脂肪酸摂取量が多いグループで虚血性心疾患のリスクが低下

多目的コホート研究によれば、魚やオメガ3脂肪酸の摂取量が多いと、虚血性心疾患に予防的な効果があるということが示されています。

【関連記事】

野菜・果物と全がん・循環器疾患罹患との関連について|多目的コホート研究

果物で循環器疾患のリスク減

果物の摂取量が最も多いグループでは、最も少ないグループより循環器疾患リスクが19%低いという結果が出ましたが、野菜と循環器疾患リスクとの関連はみられなかったようです。

イソフラボンと脳梗塞・心筋梗塞発症との関連について

大豆をよく食べる女性グループで脳梗塞・心筋梗塞のリスクが低下

大豆を週に5日以上摂取するグループで、週に0-2日摂取するグループに比べて、脳梗塞のリスクが0.64倍、心筋梗塞のリスクが0.55倍、循環器疾患による死亡リスクが0.31倍と低いことがわかっています。

■まとめ

マグネシウムを摂取している量が多いほど糖尿病のリスクが下がる!?によれば、食事でマグネシウムを摂取している人は糖尿病になりにくいということが福岡県久山町の住民の健康診断データを21年間にわたって追跡した九州大チームの調査で確認されたそうです。

【関連記事】

ただ、糖尿病の前段階の人はマグネシウムを摂取すると血糖値が改善する!?で紹介した国立がん研究センターの多目的コホート研究によれば、男性ではわずかながらマグネシウム摂取による糖尿病予防の可能性がありましたが、全体としては関連性は認められなかったそうです。

マグネシウム摂取量が多いグループは虚血性心疾患の発症リスクが低いことがわかりましたが、今回の研究は、マグネシウムと虚血性心疾患との関連性を調べたもので、予防のメカニズムにまでは調べられていませんが、これまでの先行研究で次のようなことがわかっています。

マグネシウムの欠乏は、血圧上昇、血糖代謝低下、動脈硬化促進、脂質代謝異常など、虚血性心疾患の原因となる複数の要素と関連します。一方、動物実験では、高マグネシウム食を与えると血中の血糖値と脂質値が下がることも報告されています。これらのことがマグネシウム摂取の循環器疾患発症に対する予防効果として考えられます。

マグネシウムの欠乏と虚血性心疾患の原因となる要素が複数関連していること、動物実験において高マグネシウム食を与えると血糖値と脂質値が下がることが報告されているそうです。

虚血性心疾患予防のためにも、マグネシウムを含む魚や果物、野菜、大豆などの食品を積極的に摂りましょう!

→ マグネシウム について詳しくはこちら







【参考リンク】

食事からのマグネシウム摂取量と虚血性心疾患発症との関連-多目的コホート研究(JPHC研究)からの成果-

(2017/9/8、国立がん研究センター)

アンケートによる食物摂取頻度調査から、食事によるマグネシウム摂取量を推計し、循環器疾患(脳卒中及び虚血性心疾患)の発症との関連を検討しました。その結果、男性では、食事からのマグネシウム摂取量が一番少ないグループに比べ、摂取量が一番多いグループで、虚血性心疾患の発症リスクが34%低いという結果が認められました。

ナトリウム、カルシウム、カリウムの摂取量を統計学的に調整した分析を実施しましたが、男性では結果は大きく変わりませんでした。女性では、摂取量が一番少ない群(Q1)に比べ、摂取量が中間の群(Q3:40~59%)でのみ統計学的有意な差が認められ、虚血性心疾患の発症リスクが39%低いという結果になり、関連が弱まりました(図3)。

【オメガ3脂肪酸 参考リンク】

【果物・野菜と循環器疾患リスク 参考リンク】

【イソフラボン 参考リンク】

【関連記事】