Journal of Agricultural and Food Chemistry (2010)に掲載された研究によれば、ブルーベリーを食べると認知機能がアップし、うつ病や血糖値の改善傾向がみられました。
→ ブルーベリーの健康効果 について詳しくはこちら
【参考リンク】
- Krikorian R, Shidler MD, Nash TA, Kalt W, Vinqvist-Tymchuk MR, Shukitt-Hale B, Joseph JA. Blueberry supplementation improves memory in older adults. J Agric Food Chem. 2010 Apr 14;58(7):3996-4000. doi: 10.1021/jf9029332. PMID: 20047325; PMCID: PMC2850944.
■概要
この研究は、ブルーベリーに含まれるアントシアニン(抗酸化物質)が、高齢者の記憶力や認知機能を改善するかを調べたものです。
ブルーベリーには抗酸化作用や抗炎症作用のあるアントシアニンが豊富で、脳の神経信号や血糖コントロールを改善し、認知症のリスクを下げる可能性があると期待されます。
軽い記憶力の低下が見られる高齢者9人に、12週間毎日ワイルドブルーベリージュースを飲んでもらい、記憶力や気分、血糖値の変化を測定しました。
結果、記憶力テストの成績が向上し、うつ症状や血糖値の改善傾向も見られました。
この研究は、ブルーベリーが認知症予防に役立つ可能性を示しています。
→ 認知症の症状|認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら
■どんな研究をしたの?
軽い記憶力の低下がある高齢者9人(平均年齢76.2歳、男性5人、女性4人)に対して、ブルーベリーの摂取が、軽度認知障害(MCI:認知症の前段階)の高齢者の記憶力や代謝にどう影響するかを調べました。
参加者は毎日、体重に応じて444~621mLのワイルドブルーベリージュース(1リットルあたり約877mgのアントシアニン含む)を12週間摂取、 例えば、体重54~64kgの人は444mL(約1.056gのフェノール類、0.428gのアントシアニン)を接ししてもらい、ブルーベリーを含まないプラセボ飲料を飲んだ7人と比較します。
■結果
●記憶力の改善
・12週目に、ブルーベリージュースを飲んだグループは、関連のない単語ペアを覚える能力が有意に向上(スコア:9.3→13.2、p=0.009)。効果の大きさは非常に大きい(d=1.78)。
・単語を思い出す能力も向上(スコア:7.2→9.6、p=0.04、効果サイズd=1.18)。
●うつ症状と代謝の改善
・うつ症状: うつ症状のスコア(GDS)が減少傾向(5.8→3.5、p=0.08)。統計的には「傾向」にとどまるが、気分が改善した可能性。
・血糖値: 空腹時血糖値が低下傾向(94.6mg/dL→91.2mg/dL、p=0.10)。
ブルーベリーの効果は、脳の海馬(記憶に関わる部位)でのアントシアニンの働きや、血糖コントロールの改善によるものと考えられます。
■なぜブルーベリーが記憶に良いの?
ブルーベリーの効果の鍵はアントシアニンという成分にあります。
抗酸化作用: アントシアニンは活性酸素(細胞を傷つける物質)を減らし、脳の神経細胞を保護。
抗炎症作用: 脳や体の炎症を抑え、認知機能の低下を防ぐ。
神経信号の強化: 脳の海馬や大脳新皮質で神経のつながりを強化し、記憶力や学習能力をサポート。
代謝改善: アントシアニンはインスリンに似た働きを持ち、血糖値を安定させる。これが脳のエネルギー供給を改善し、認知機能を高める。
■まとめ
この研究では、軽い記憶力低下のある高齢者9人が12週間毎日ワイルドブルーベリージュース(444~621mL)を飲んだ結果、記憶力(特に短期記憶と対連合学習)が向上し、うつ症状や血糖値の改善傾向が見られました。
ブルーベリーのアントシアニンが、脳の神経保護や代謝改善を通じて効果を発揮したと考えられます。
小規模な研究のため大規模な研究が必要ですが、ブルーベリーには認知機能やうつ症状、血糖値の改善に役立つ可能性が示唆されるため、食事の中に取り入れていきたいですね。
→ 認知症の症状|認知症予防に良い食べ物・栄養 について詳しくはこちら
→ 【予約販売】有機JAS 冷凍ブルーベリー 500g(長崎県産)【大粒】【産直便】 3,780円(税込) の予約注文はこちら
【関連記事】
- ブルーベリーを週2-3回食べている人は糖尿病にかかる割合が低くなる!【あさイチ】
- ブルーベリーを食べると、体重や血糖値の管理(糖尿病予防)に役立つだけでなく、腸内環境を整えることで健康をサポートすることが判明!
- ブルーベリーのサプリメントによって高脂肪食ラットの腸内細菌叢のバランスの改善、全身の炎症が減り、インスリン抵抗性が改善
- ブルーベリーで認知症予防!ブルーベリーを毎日食べると記憶力やタスク切り替え能力といった認知能力を向上させる!
- ブルーベリーの摂取がメタボの人の高血圧や酸化ストレスの改善に役立つ!
- ブルーベリーのアントシアニンが糖尿病網膜症の原因となる高血糖が引き起こす網膜細胞のダメージを防ぐ!
「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」
この街を初めて訪れた方へ
この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。
この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。
ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。
この街では、
「何を食べるか」よりも
「どうやって暮らしの中で調整してきたか」を大切にしています。
もし、
なぜこういう考え方になるのか
他の記事はどんな視点で書かれているのか
この話が、全体の中でどこに位置づくのか
が少しでも気になったら、
この街の歩き方をまとめたページがあります。
▶ はじめての方は
👉 この街の歩き方ガイドから全体を見渡すのがおすすめです。
▶ この街の地図を見る(全体像を把握したい方へ)
※ 無理に読まなくて大丈夫です。
気になったときに、いつでも戻ってきてください。
この考え方の全体像(意味のハブ)
この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。
▶ 料理から見る健康
この街の考え方について
この記事は、
「人の生活を、断定せず、文脈ごと残す」
という この街の憲法 に基づいて書かれています。
▶ この街に置かれている憲法を読む
