2026年10月20日放送の「マツコの知らない世界」では「抜け毛の世界」が取り上げられ、女性の抜け毛と食生活について紹介されました。
番組では、「肉を食べない」ことが抜け毛につながる可能性について触れられ、肉に含まれる鉄分や亜鉛などの栄養素が話題になりました。
そこで今回は、
・抜け毛と栄養不足にはどんな関係があるのか
・なぜ鉄分や亜鉛が重要なのか
・髪の健康を考えるならどんな食品を選べばいいのか
について見ていきます。
→ 薄毛や抜け毛の原因(男性・女性)・対策・予防・チェック について詳しくはこちら
■髪も食べたものから作られている
髪の主成分は「ケラチン」というたんぱく質です。
そのため髪を健康に保つには、たんぱく質だけでなく、細胞の働きにかかわる鉄や亜鉛、各種ビタミンなどを不足させないことが大切です。
極端なダイエットや急激な体重減少、栄養不足などが、休止期脱毛のきっかけになることがあります。
ただし、ここで注意したいのは、
鉄や亜鉛をたくさん摂れば、髪が増えるという意味ではありません。
抜け毛には栄養不足以外にもさまざまな原因があります。栄養については「たくさん摂る」のではなく、不足させないという考え方が重要です。
■抜け毛と鉄分
鉄というと「貧血」のイメージがありますが、髪との関係についても研究されています。
特に女性の脱毛については、体内の貯蔵鉄の指標となるフェリチンとの関連が研究されています。一方、鉄不足ではない人が鉄を追加で摂取することで抜け毛が改善するという話とは区別する必要があります。
■鉄を摂れる食品
鉄分は、全身の細胞に酸素を運ぶ「ヘモグロビン」の構成成分となる必須ミネラルです。
主に赤身の肉や魚に含まれるヘム鉄と、野菜などに含まれる非ヘム鉄があり、鉄が不足して貧血になると、筋力低下や疲労感などにつながることがあります。
日常の食事なら、例えば、
・赤身の肉
・レバー
・魚介類
・貝類
・大豆・大豆製品
・鉄を含む野菜類
など、いろいろな食品から摂ることができます。
野菜などに含まれる非ヘム鉄は、肉や魚に含まれるヘム鉄と比べて吸収されにくい特徴があります。
そこで、非ヘム鉄を含む食品を食べるときは、ビタミンCを含む食品を一緒に摂るのも一つの工夫です。
ビタミンC(アスコルビン酸)は、非ヘム鉄を吸収されやすい形に還元し、鉄の吸収を助けます。そのため、野菜や大豆製品など鉄を含む食品と、ビタミンCを含む野菜や果物などを組み合わせて食べるとよいでしょう。
■抜け毛と亜鉛
もう一つ注目したいのが亜鉛です。
亜鉛はたんぱく質合成や細胞分裂などに関係するミネラルで、亜鉛欠乏では脱毛がみられることがあります。
今回のニュースでは「牡蠣」が登場しました。
確かに牡蠣は亜鉛を多く含む代表的な食品です。
→ 牡蠣(カキ)の栄養 について詳しくはこちら
ただし、亜鉛を摂れる食品は牡蠣だけではありません。
亜鉛を摂れる食品
牡蠣
牛肉
豚肉
レバー
チーズ
卵
魚介類
などがあります。
つまり、
「牡蠣を食べられない=亜鉛を摂れない」ではない
わけです。
アレルギーなどで特定の食品が食べられない場合も、一つの食品に頼るのではなく、食べられる食品の中から選択することがポイントになります。
■忘れてはいけない「たんぱく質」
鉄や亜鉛とともに忘れてはいけないのが、たんぱく質です。
髪の主成分はケラチンというたんぱく質です。
そのため、髪の健康を考えるうえでは、特定の栄養素だけに注目するのではなく、たんぱく質をはじめ、鉄や亜鉛などの栄養素を不足させないことが大切です。
例えば、牛赤身肉なら、たんぱく質・鉄・亜鉛をまとめて摂れる食品の一つです。
一方で肉をあまり食べない場合は、
魚・卵・大豆製品+鉄や亜鉛を含む食品
というように組み合わせて考えられます。
「髪にいい食品を一つ探す」のではなく、
髪をつくる材料を普段の食事で不足させない
という考え方です。
■髪のためにサプリメントを飲めばいい?
「抜け毛が気になるから亜鉛サプリ」「鉄サプリ」と自己判断で大量に摂取するのはおすすめできません。
鉄や亜鉛については、不足している場合には補う意味がありますが、不足していない人への補充で脱毛が改善するかについては根拠が限定的です。また、栄養素によっては過剰摂取にも注意が必要です。
抜け毛が急に増えた、長期間続いている、髪全体が薄くなってきたなど気になる変化がある場合には、食事だけで判断せず、皮膚科などの医療機関に相談することも大切です。
■まとめ|髪のためにも「不足させない食事」を
今回の「抜け毛の世界」をきっかけに考えたいのは、特定の食べ物を食べれば髪が生えるという話ではありません。
髪も私たちの体の一部です。
髪の材料になるたんぱく質、そして体のさまざまな働きを支える鉄や亜鉛などの栄養素を、普段の食事から不足させないことが基本です。
肉を食べないなら魚や卵、大豆製品などを組み合わせる。
牡蠣が食べられないなら牛肉やほかの魚介類などから亜鉛を摂る。
「髪にいいスーパーフード」を探すよりも、いろいろな食品を組み合わせて必要な栄養素を摂る。
抜け毛が気になるときは、まず普段の食生活を振り返ってみましょう。
ただし、抜け毛の原因は栄養不足だけではありません。急に抜け毛が増えた、長く続いている、薄毛が進行しているといった場合には、自己判断でサプリメントを摂取するだけでなく、皮膚科などの医療機関に相談しましょう。
→ 鉄分の多い食品 について詳しくはこちら
→ 亜鉛の多い食品 については詳しくはこちら
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