女優の平愛梨さん(41歳)がXで、41歳になってこれまで感じなかった「しんどッ」を感じるようになったと投稿し、「老いは受け入れて寝込めないから体力作りだけはしてかなきゃ!」と、スクワットを頑張ることを宣言していました。
これを見て気になったことがあります。
老化予防のために、何か一つだけ運動するとしたら、スクワットってかなりいい選択なのでは?
ということです。
もちろん、健康のためにはウォーキングなどの有酸素運動もした方がいいですし、筋トレ、バランストレーニング、ストレッチなども大切です。
でも、そんなことは多くの人が分かっています。
問題は、「分かっているけど、運動したくない」ことではないでしょうか?
だったら「全部やりましょう」ではなく、逆に考えてみましょう。
どうしても一つだけなら何をする?
その候補として、スクワットはかなり優秀なのではないかと思い、調べてみました。
■老化予防で大切なのは「筋肉」だけではない
年齢を重ねてもできるだけ長く、
自分で立ち上がる
立っていられる
歩く
階段を上る
バランスを取る
転びそうになったら踏ん張る
といったことができればいいですよね。
つまり、老化予防で考えたいのは単に、「筋肉を大きくすること」だけではありません。
自分の身体を自分で支え、自分の力で動かし続けられることが重要です。
そこで関係してくるのが、足腰や体幹です。
■なぜ「姿勢を保つ力」が大切なの?
私たちは普段、何気なく立ったり座ったりしています。
しかし実際には、身体が倒れてしまわないように、体幹や下半身などさまざまな筋肉が働いて姿勢を調整しています。
以前、母が座っていると左に傾き、立っていると背中が丸くなる理由を調べたときにも、姿勢を維持するには単純に一つの筋肉だけではなく、筋力やバランスなどいくつもの要素が関係していることが分かりました。
だから「姿勢保持筋さえ鍛えれば老化を防げる」という単純な話ではありません。
ただ、身体を支える能力を失わないという視点は、健康寿命を考える上ではとても大切だと思います。
■そこで「スクワット」
スクワットというと、「太ももを鍛える筋トレ」というイメージがあります。
しかし、もう少し大きく考えてみると面白い運動です。
スクワットでは、太ももの前側にある大腿四頭筋、お尻の大臀筋など下半身の大きな筋肉を使います。
さらに、身体が前後左右に倒れないように姿勢を安定させながら動かなければなりません。
つまり、自分の身体を支えたまま、しゃがんで、もう一度立ち上がる運動なのです。
考えてみればこれは筋トレというより、「立つ・座る」という日常生活の基本動作そのものにかなり近いですよね。
■スクワットが「一つだけ」に向いている理由
だから、私が今回スクワットに注目した理由は「スクワットが最強の運動だから」ではありません。
もっと現実的な理由です。
1.下半身の大きな筋肉をまとめて使える
スクワットでは太ももやお尻など、身体を支えたり移動したりするときに重要な筋肉をまとめて使います。
2.体幹も使う
スクワットでは上半身を安定させながら身体を上下させる必要があるため、脚だけで完結する運動ではありません。
3.「立つ・座る」という生活動作に近い
若い頃には意識もしない「椅子から立ち上がる」という能力も、年齢を重ねたときには重要な身体機能になります。
4.道具がいらない
ジムに行く必要もありません。
自宅でもできます。
このハードルの低さは、「運動したくない人がゼロにしない」という今回の目的では非常に重要です。
■研究でも筋力トレーニングは高齢者の身体機能維持に重要
ここで大事なのは、「スクワットだけやっていれば老化を防げる」という話ではありません。
研究で比較的しっかり裏づけられているのは、スクワットそのものを万能視することよりも、加齢に対してレジスタンストレーニングを行うことの重要性です。
高齢者を対象にした研究やシステマティックレビュー・メタ解析では、レジスタンストレーニングによる筋力や身体機能への効果が検討されてきました。
サルコペニア対策でも、筋肉に抵抗をかける運動は重要な介入の一つです。
つまり研究から確実に言いやすいのは、「筋力を維持するための運動を続けることには意味がある」というところまでです。
その先の、「じゃあ運動嫌いの人が一種目だけ選ぶなら?」に対する実践的な答えの一つがスクワット、というのが今回の考え方です。
■スクワットには血糖値の面でも興味深い研究がある
ハクライドウでは以前、
「座りすぎ生活の人は45分おきにスクワットをすると血糖値コントロールが30分ウォーキングよりも効果的!?」
という研究について紹介しました。
この研究では、長時間座って過ごす中で、一定間隔でスクワットを行う方法が検討されています。
ここからも面白いことが見えてきます。
スクワットは必ずしも、「さあ今から30分運動するぞ!」と時間を確保しなくてもいいのかもしれません。
例えば、
長時間座っていたら立って数回。
食事のあとに数回。
テレビを見ていてCMになったら数回。
というように、生活の中へ小さく差し込む運動にすることもできます。
以前の記事では、食後のウォーキングやスクワットと食後血糖についても紹介しています。
座りすぎ生活の人は45分おきにスクワットをすると血糖値コントロールが30分ウォーキングよりも効果的!?
食後15分以内にウォーキングやスクワットをすると血糖値スパイクを抑えられる!
■完璧な運動より「ゼロにしない運動」
今回一番伝えたいのは、実はここです。
健康について調べれば調べるほど、
ウォーキングをしましょう。
筋トレもしましょう。
バランストレーニングもしましょう。
ストレッチもしましょう。
座りっぱなしも避けましょう。
……となっていきます。
どれも正しい。
でも、それを見て、
「そんなにできないよ」
となって全部やらなくなってしまったら、ちょっともったいないですよね。
だったら最初から、「一つだけやろう」でもいいのではないでしょうか。
その一つとして、「とりあえずスクワット」はかなり合理的な選択肢だと思います。
■スクワットが難しい人は「つかまりスクワット」でも
もちろん、高齢者や筋力が低下している人、膝や腰に問題がある人まで、いきなり普通のスクワットをする必要はありません。
ハクライドウでは以前、「つかまりスクワット」についても紹介しています。
安全にできる範囲に調整することの方が大切です。
特に持病がある場合や、運動中に痛み・強い息切れ・めまいなどが起きる場合には、無理に続けず、医療専門職に相談してください。
■老化対策とは「若返る」よりも「余力を残す」ことなのかもしれない
これは先日「虚弱体質」について調べたときにも感じたことですが、年齢を重ねるということを、身体の「予備力」が少しずつ小さくなっていくことと考えると分かりやすいかもしれません。
若い頃には何ともなかったことを「しんどい」と感じる。
立ち上がる。
歩く。
階段を上る。
荷物を持つ。
疲れても回復する。
こうした日常生活に対して、どれくらいの「余力」を残しておけるか。
そう考えると、筋トレの目的も変わってきます。
ムキムキになるためだけではありません。
何歳になっても、自分の身体を自分で支えて動かせるだけの余力を残しておく。
そのためのトレーニングです。
■まとめ|一つだけなら「スクワット」という考え方
スクワットが「最強の老化予防運動」だと証明されているわけではありません。
ウォーキングなどの有酸素運動やバランストレーニングなど、それぞれに役割があります。
でも、「運動した方がいいのは分かっている。でも正直、いろいろやりたくない」という人に、「全部やりましょう」と言うだけでは、ゼロのままかもしれません。
だったら、
何もしないくらいなら、一つだけ。
一つだけなら、スクワット。
という考え方があってもいいのではないでしょうか。
脚とお尻を使い、身体を支えながらしゃがみ、そして自分の力でもう一度立ち上がる。
これは単なる筋トレではなく、
「自分の身体を自分で支えて生きていく」ための練習
とも考えられます。
平愛梨さんの「老いは受け入れて寝込めないから体力作りだけはしてかなきゃ!」という言葉をきっかけに、自分自身も「まずスクワットだけでもやろう」と思いました。
「本記事は医療行為の代替ではなく、テレビ・論文・公的資料を一般の生活者向けに噛み砕いたものです」
この街を初めて訪れた方へ
この記事は、例えるなら「ばあちゃんの料理教室(ハクライドウ)」という街の中の「ひとつの家」です。
この街には、生活・料理・健康についての記事が、
同じ考え方のもとで並んでいます。
ここまで書いてきた内容は、
単発の健康情報やレシピの話ではありません。
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この考え方の全体像(意味のハブ)
この記事で触れた内容は、以下の概念記事の一部として位置づけられています。
▶ 料理から見る健康
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この記事は、
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