歩行に適した義足を作る上では、人間の脚そっくりにデザインするのは間違いかもしれない?

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by Paw Paw(画像:Creative Commons)




ハイヒールの小股歩き、義足作りの大ヒントか 英研究

(2012/5/13、AFPBB)

アッシャーウッド氏はAFPの取材に、「少なくとも歩行に適した義足を作る上では、人間の脚そっくりにデザインするのは間違いかもしれないことが分かった」と語った。

義足を作ると考えると、やはり人間の脚そっくりに作ったほうがいいと誰もが考えるのではないでしょうか。

しかし、人間の脚と義足とでは「筋肉」があるかないかという点で大きな違いがあります。

アッシャーウッド氏の研究チームによれば、かかとから接地し、その脚を軸に体を前に出し、爪先で蹴り出すという人間の歩き方は、人間の脚の形状からみれば最も合理的だが、その形状そのものは幾つかの点で「合理的でない」という。

<中略>

研究チームによると、人間の足と「かかと―足裏―つま先」という歩く動作には、前進の際に、蹴り出す力を生む筋肉(ふくらはぎ)と、衝撃を緩和する筋肉(すね)の負担を減らすという利点がある。筋肉は力に抵抗するときにエネルギーを消費するため、このことは利点となる。
それゆえ、筋肉のない「義足やロボットの脚は人間の脚を模倣するべきではない」と研究チームは指摘。「人間の脚と似つかない形状のほうが、より自然に人間らしい歩き方が可能になり、狭い歩幅で素早く歩くことができる」と結論付けている。

筋肉のない義足においては、人間の脚の形状を真似しないほうが、より人間らしい歩き方にすることができるようです。

そこで、歩きやすい義足のデザインを開発するヒントとしてあげられているのが、ピンヒールを履いた女性やダチョウの歩き方なのだそうです。

●ピンヒールを履いた女性

ハイヒールを履いた女性は、この「接地、前進、蹴り出し」をするために尻を振る必要があるのだと指摘した。

●ダチョウ

ダチョウなどの他の2足歩行動物は、かかとを地面に付けることなく、長い腱をバネのように使って歩く。

 

■歩きやすい義足のデザインへの提言

足首の位置が高ければ「足部を重く、硬くしなくても前後に動かす力が得られる」として、「見た目を気にしなくても構わないなら、足首をできるだけ高くするべきだ」と提言している。

見た目を人間の脚と同じ形状にせず、足首をできるだけ高くすれば、狭い歩幅で素早く歩くというようなより自然で人間らしい歩き方が可能になるそうです。

こうした考えを基にすれば、ロボットの脚も人間の脚に近づけた形状ではないほうがより自然なデザインといえるかもしれません。







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