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「糖尿病白内障」を抑制する物質発見|エピジェネティクス(epigenetics)の働きを阻害することで糖尿病による白内障を予防する点眼薬への期待|福井大

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■「糖尿病白内障」をエピジェネティクスを阻害することで抑制することに成功|福井大

Cataract

by National Eye Institute(画像:Creative Commons)

「糖尿病白内障」抑える物質発見 福井大チーム、予防薬開発へ道

(2017/4/21、福井新聞)

ネズミでの実験で糖尿病による白内障を引き起こし、白く濁った水晶体にエピジェネティクスの動きを阻害する化合物(阻害剤)を加えたところ、白濁が抑えられることが分かった。26種類を試し、そのうち10種類に効果が見られた。

福井大学工学研究科の沖昌也准教授と医学部の高村佳弘准教授らによる共同研究によれば、糖尿病白内障の進行を抑える化合物を世界で初めて発見したと発表したそうです。

今回の研究のポイントは、白内障が左右の目で進行度に差がある例に着目し、糖尿病白内障の予防を「エピジェネティクス」という現象から解析している点です。

エピジェネティクスは、細胞の中にあるDNAの配列は正常だが、DNAが巻き付いているタンパク質の性質の変化によって、通常とは違う遺伝子情報が現れることを指す。DNAの配列の変化によって発症する遺伝病に対し、DNAの配列が変化せずに、ストレスなどによって通常とは違う遺伝子情報が現れ、生活習慣病など後天性疾患の原因になっているとして注目されている。

生活習慣などによって後天的に現れる病気の原因として「エピジェネティクス」に注目が集まっているそうで、今回の実験によれば、糖尿病によって白内障を起こしたモデルのラットの実験で、エピジェネティクスの働きを阻害する化合物によって白濁が抑えられることが分かったそうです。




■エピジェネティクスをわかりやすく説明しているサイトの紹介

世界初・染色体の新しい構造ユニットの特殊な立体構造を解明 癌をターゲットとした創薬研究に重要な基盤情報を提供(2017/4/17、早稲田大学)によれば、エピジェネティクスの本質を「遺伝情報の収納様式の違いにある」と書かれています。

また、テルモ生命科学芸術財団の解説によれば、エピジェネティクス状態をコントロールすることによってDNAのメチル化を正常化することができれば、がん治療ができるのではないかと考えられるそうです。

がんの研究などにも重要な意味を持つ「エピジェネティクス」|テルモ生命科学芸術財団

がんはがんを抑制する遺伝子の働きによって防がれているのですが、たとえば、メチル化の異常によってがん抑制遺伝子が働かなくなり、発がんするケースもあります。このような場合は、エピジェネティクス状態を制御する薬剤によってDNAのメチル化を正常化することができれば、がんを治療することも可能になると考えられているのです。

例えば、大腸がんの発がんにはDNAのメチル化が関わっていると考えられていて、葉酸が重要な役割を果たしていることも、エピジェネティックで説明できると考えられます。

葉酸代謝と大腸腺腫との関連|多目的コホート研究|国立がん研究センター

大腸発がんには、DNAのメチル化が関わっていると考えられています。適切なDNAメチル化の維持には、葉酸が重要な役割を果たしていることが知られています。

【関連記事】

がんの研究などにも重要な意味を持つ「エピジェネティクス」|テルモ生命科学芸術財団によれば、エピジェネティクス制御には、1.DNAのメチル化(シトシンについている水素がメチル基に変わるとDNAに目印が付く)することで遺伝子の働きが制御される、2.ヒストン修飾(ヒストンに目印が付く)の2種類があるそうです。

【参考リンク】

■まとめ

白内障が手術なしで治る?「ラノステロール」点眼薬で治療できる可能性!?によれば、白内障患者の遺伝子にはラノステロールの生成を阻害する変異が見られるため、ラノステロールを含む点眼薬を投与することで、水晶体のたんぱく質が凝集することを防止することで、白内障が軽減し、水晶体の透明度が増すと言う結果が出たというニュースを紹介しましたが、これからは、糖尿病による白内障を手術ではなく、点眼薬で予防することができるようになるかもしれませんので、注目ですね。

→ 白内障とは|白内障の症状・原因・治療・予防 について詳しくはこちら

→ 糖尿病の症状・初期症状|糖尿病とは について詳しくはこちら







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眼科検診で失明が36%減少する!|緑内障・糖尿病網膜症・変性近視・加齢黄斑変性・白内障が失明の主な原因

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■緑内障・糖尿病網膜症・変性近視・加齢黄斑変性・白内障が失明の主な原因

boy at phoropter

by woodleywonderworks(画像:Creative Commons)

視覚障害がもたらす社会損失額、8.8兆円!!~視覚障害から生じる生産性やQOLの低下を、初めて試算~

(2009/9/17、日本眼科医会)

 2007年の時点で本邦には、164万人の視覚障害者、18万8千人の失明者がいると推定された
 視覚障害者の半数は70歳以上、72%が60歳以上であり、視覚障害は高齢者の大きな問題である
 原因疾患は緑内障が1位、糖尿病網膜症が2位で、これらと変性近視、加齢黄斑変性、白内障で全体の3/4を占める
 社会の高齢化により視覚障害者数は2030年には200万人に達すると推定された

日本では2007年の時点で164万人の視覚障碍者がおり、高齢化によって、2030年には200万人に達すると推定されています。

失明の主な原因は、緑内障糖尿病網膜症・変性近視・加齢黄斑変性白内障であり、この5つが全原因の4分の3を占めており、視覚障害の半数が70歳以上で、72%が60歳以上であることから高齢者に対する対策が重要といえます。

こうした目の病気を予防するために重要なのが「眼科検診」です。




■眼科検診で失明が36%減少する!

大人も眼科検診受けて! 失明が36%減少―専門医が試算

(2015/4/27、あなたの健康百科)

山田教授によると、原因の病気の発症から視覚障害の発生まで期間が比較的長く、有効な治療法があることから、目の病気は検診に適しているという。

杏林大学大学院医学研究科の山田昌和教授(眼科)は、眼科検診によって5つの病気の発見率や失明の減少率を調べたところ、失明は緑内障で45%減、加齢黄斑変性で41%減、変性近視で24%減、糖尿病網膜症で17%減、白内障で4%減となり、5つ全体で検討したところ、失明を36%減少させることができると予測しています。

失明を30%減らすためには、大人の眼科検診を40歳で開始し、70歳まで5年に1回行う必要があることも分かった。

緑内障と診断された時、すでに66%の人は視野が欠けていたで紹介した緑内障フレンド・ネットワークの調査によると、緑内障と診断された時、既に3人に2人は視野が欠けていたことがわかったそうです。

40歳ごろから緑内障などの目の病気になる人が増えてきますので、失明を防ぐためにも、40歳をめどに一度眼科検診を受けてみて、定期的に眼科で診てもらうことをオススメします。

→ 目の病気(目の病気・症状チェック) について詳しくはこちら







年代別目の病気

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白内障の手術でMCI(軽度認知障害)になりにくくなり、抑うつ状態が改善し、QOLが改善する!?

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■見えにくいと認知症になりやすい?

Cataract

by National Eye Institute(画像:Creative Commons)

視力の悪い人は認知症になりやすい!? 白内障手術で認知機能が改善することも

(2017/8/16、AERA.dot)

認知機能の低下に結びつく原因として、視力が低下して眼からの情報が減るために、脳に送られる情報が減少し、その状態が長く続くことで脳の働きが低下することが考えられる。

認知機能低下の原因が視力の低下にあるという仮説を参考にすれば、ぼやけた映像(解像度の低い映像)を見ている、つまり解像度の低い情報が脳に送られてしまう状態が長く続くことで脳の働きが低下してしまうということも考えられそうです。

度数が合っていないメガネを着けていると、物忘れがひどくなる(健忘症になってしまう)!?で紹介した慶應義塾大学理工学部・満倉靖恵准教授は生体信号・脳波の研究をされているのですが、目の情報は脳波に大きな影響があり、合っていないメガネを付け続けると、脳に負担がかかってしまい、脳波に影響を与え、テクノストレスによって認知症や健忘症につながるのだそうです。

【参考リンク】

大鹿哲郎 筑波大学教授によれば、水晶体が濁り、網膜に光が当たらないことでホルモンの状態が変化することによって、睡眠障害や生活リズムの乱れ、意欲の低下がみられるようになり、認知機能に影響を及ぼす可能性があるとコメントしています。

視力の悪い人は認知症になりやすい!? 白内障手術で認知機能が改善することも

(2017/8/16、AERA.dot)

 健康な状態では、光が網膜に届くことで、脳の下垂体などから分泌されるホルモンがコントロールされ、体内時計が正常に働いている。しかし、水晶体がにごり、網膜に光が当たらないことでホルモンの状態が変化するという。

「それによって睡眠障害や生活リズムの乱れ、意欲の低下などがみられることがあり、認知機能に影響を及ぼす可能性が考えられます」(大鹿医師)




■白内障の手術でMCI(軽度認知障害)になりにくくなり、抑うつ状態が改善し、QOLが改善する!?

見えやすさと認知機能改善についての研究が進められています。

認知症患者への白内障手術による QOL 向上|日本老年医学会

軽度認知症や高齢者うつによる偽認知症では,白内障手術によって日常生活機能(ADL)が改善するケースを時に経験する.

石井晃太郎、加畑隆通2、大鹿哲郎 高齢者の認知機能障害と抑うつ状態に対する白内障手術の影響 Am J Ophthalmol 146:404-409,2008.

高齢者の抑うつ状態は、認知機能障害の主な原因の一つである。今回の我々の検討では、白内障手術によって視覚関連QOLが改善した患者ほど認知機能および抑うつ状態が改善していた。白内障手術は、視覚に関連したQOLを有意に改善するとともに、高齢者の抑うつ状態および抑うつ偽認知症を改善し、患者の社会生活機能を大きく改善することが示された。(日眼会誌 113:54,2009から転載)

「高齢者における白内障手術の認知機能への影響

(2018/5/1、奈良県立医科大学)

過去には 2873 名の対象者のうち80歳以上の対象者の約40%で白内障手術が施行され視力が改善していることや(Miyata K, et al. Biores Open Access. 2017)、視力障害があると認知症のリスクが約2倍高くなること(Mine M, et al. Biores Open Access. 2016)を報告しています。

奈良県立医科大学眼科学教室が行った、奈良県在住の地域高齢住民を対象とした藤原京アイスタディによれば、白内障手術を受けている患者さんの方が軽度認知障害(MCI)になりにくいことが分かったそうです。(認知症とは有意な関連を認められなかったそうです。)

【参考リンク】

これらの研究によれば、白内障手術によって物が見えやすくなったことで、認知機能が改善し、抑うつ状態が改善し、QOLの改善という結果が得られています。

視力の悪い人は認知症になりやすい!? 白内障手術で認知機能が改善することも

(2017/8/16、AERA.dot)

また、ものが見えにくくなることで、活動量が減ったり、閉じこもりがちになり人とのコミュニケーションが減ったりすることも、認知機能の低下につながる可能性が考えられる。

ただ、白内障の手術によって認知症の改善はできていなかったことや物が見えやすくなって活動量が増えたりコミュニケーションが増えたことによって認知機能が改善したということもあり、ものが見えやすくなったことというよりも、見えたことによって活動的になったことがこうした効果を生んだ可能性がありそうです。

あなたがもしご両親の元気がなくなったように感じた時には、モノが見えづらいことで活動的でなくなった可能性もあるので、「見えにくくなってない?」と話しかけてみてくださいね。

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なぜ白内障になると、光が眩しいという症状が現れるのか?

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「光がまぶしい」

そんな目の症状で悩んでいませんか?

もしかすると「白内障」かもしれません。

なぜ白内障になると、光がまぶしいという症状が現れるのでしょうか?

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■なぜ白内障になると、光がまぶしいという症状が現れるのか?

Getting Old

by Conan(画像:Creative Commons)

水晶体は、眼の中でカメラのレンズの役割を果たしている部分で、本来透明で光をよく通します。

水晶体は、主にたんぱく質と水分からなっているのですが、年齢とともにたんぱく質が変性するなどして白く濁ってきます。

水晶体がまだらに濁るタイプでは、目に入ってきた光がうまく屈折しなくなったり、光を反射してまぶしい、外に出ると目を開けていられないという症状が出る人がいます。

→ 白内障の症状・原因・治療・予防 について詳しくはこちら

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■白内障の治療・予防

点眼による治療

白内障は老化現象ともいえますので、手術するほどでない場合には、点眼薬や内服薬が用いて白内障の進行を遅らせるという方法をとります。

この際に、眼の栄養補助食品としてルテインを利用する人もいます。

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手術による治療

白内障の症状が進み、日常生活に支障がある場合は手術が行われます。

●問診で聞かれるポイント

  • いつごろから見えづらいのか。
  • 見えづらくなる前の矯正視力
  • 他の病気(糖尿病・高血圧・その他の目の病気)
  • どんな薬を飲んでいるか(抗凝固剤・前立腺肥大症の治療薬)

●白内障の手術

白内障の手術は著しく進歩し、かなり安全性が高く、患者さんの負担も少なくなってきています。

優れた眼科医師の中では、驚くほどの短時間で手術を行なうことが出来る方もいます。

白内障で生活に支障が出るほどになると、眼内レンズをはめ込む手術を行います。

手術時間は15分ほどで、日帰りでの手術も可能な病院があります。

ただ、高血圧高血糖などがある場合は、入院が必要になってくるそうです。

この点は医師としっかり相談してください。

●白内障の手術後のケア・合併症

ただし、白内障の手術後は、どんなに手術が進歩したとはいえ、眼球に手術によるストレスがかかっている場合もあり、術後の合併症(嚢胞様黄斑浮腫など)になる可能性もあります。

自己判断で、術後の定期検診をおろそかにしないように気をつけましょう。

●白内障を自覚した場合は、まずは眼科での受診をオススメします。

眼科の医師と白内障の治療方針について良く相談の上、治療をして下さい。

自分ひとりで白内障について悩み、長く悩んでしまったために白内障の症状が進行するよりも、まずは眼科の医師に相談することをオススメします。

白内障の治療法について納得のいく説明が得られなかった場合には、他の眼科の医師にそのことを尋ねてみるのも一つの方法です。

白内障の予防

白内障の予防には、眼の老化を遅らせるためにも抗酸化作用の強いポリフェノール(ブルーベリーカシス)やルテイン、ビタミンC、ビタミンEなどを積極的に摂って、白内障を予防しましょう。

また、白内障は光(紫外線)などの影響が原因とも言われておりますので、目が健康な時期からの紫外線対策・白内障予防としてサングラスをかけることをオススメします。

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ただ、光がまぶしいという症状は、白内障だけでなく、ドライアイなどが原因で起こることもあるので、注意が必要です。

→ ドライアイとは|ドライアイ(目が乾く)の症状・原因・治療 について詳しくはこちら

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「なぜミャンマーで白内障患者が急増したのか」から白内障の原因について考える

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■「なぜミャンマーで白内障患者が急増したのか」から白内障の原因について考える

Lake Inle

by Staffan Scherz(画像:Creative Commons)

なぜミャンマーで白内障患者が急増したのか

(2015/9/13、東洋経済オンライン)

実は世界で最も失明率が高い国はミャンマーなのです。そして、うち約70%が白内障による失明なのです。

世界で最も失明率が高い国はミャンマーで、その70%が白内障によるものなのだそうです。

→ 白内障とは・白内障の症状・原因・予防 について詳しくはこちら

■ミャンマーで白内障患者が多い原因

なぜ、ミャンマーで白内障患者が多いのでしょうか。

白内障は紫外線や喫煙、肥満といったこととも関係しています。そのため、近年、白内障は、発展途上国の40代からの比較的若い世代でも患者が急増しているのです。

ミャンマーで白内障が多い理由は、まずは、紫外線。次に、喫煙です。ミャンマーではタバコが安く、1本からバラ売りをしています。こうしたことの影響か、15歳以上の喫煙率が7.7%と、周辺諸国と比べてもかなり高い状態です。そして最後は、肥満の問題です。ミャンマーでは米を日本の約3倍も消費している上に、糖分の多い清涼飲料水やお菓子などを多く摂取する食生活になってしまっています。

ミャンマー特有の要因をまとめてみます。

  • 紫外線が強い
  • タバコが安く、15歳以上の喫煙率が7.7%と、周辺諸国と比べてもかなり高い
  • ミャンマーでは米を日本の約3倍も消費している上に、糖分の多い清涼飲料水やお菓子などを多く摂取する食生活

■白内障の原因

白内障(はくないしょう)とは|慶応義塾大学病院

原因は個人要因(加齢、性別、遺伝)と環境要因(喫煙、ステロイド内服など)にわけられます。

<個人要因>

●加齢

加齢に伴い核硬化、皮質白内障、後嚢下白内障がでます。

白内障といえば、加齢による影響が多い目の病気というイメージがありますが、発展途上国では40代からの若い世代でも白内障が急増しているそうで、加齢だけが原因でないことがわかります。

●性別

性別では、女性は男性と比べ白内障になるのが早く、皮質白内障が多いとされています。

女性ホルモンの影響があるそうです。

女性の核性白内障の発病リスクを低くするにはビタミン・ミネラル類を多く含んだ健康的な食事が重要によれば、ビタミン・ミネラルなどバランスよい食生活や禁煙といった健康的なライフスタイルが女性の白内障の発症リスクを減らすということがわかったそうです。

●遺伝

双子の白内障の進行を調べた研究から、遺伝が白内障の進行に重要な要因であることが報告されています。

白内障の原因に遺伝もかかわっているようです。

<環境要因>

白内障の原因の環境要因には、喫煙、紫外線、糖尿病、ステロイド内服、肥満などがあります。これらの環境要因に共通することは、要因へさらされる量が多いほど白内障になる危険が増すということです。喫煙なら喫煙量が多いほど、紫外線なら紫外線にあたる量が多いほど、糖尿病なら血糖が高くその期間が長いほど、白内障になりやすいということです。

環境要因のポイントは、リスク要因にさらされる量が多いほど白内障になりやすくなるということです。

ミャンマーで白内障が急増している原因として挙げられているのは、紫外線による活性酸素の影響、喫煙(ミャンマーでは喫煙率が高い)、肥満(米を多く食べる食事に加えて、糖分の多いものを多く摂取する食生活)や糖尿病です。

白内障の原因としては、遺伝と加齢による影響が最も大きいですが、紫外線などの環境要因によって白内障になるリスクが高くなってしまいます。

最近では、白内障が左右の目で進行度に差がある例に着目し、糖尿病白内障の予防を「エピジェネティクス」という現象から研究がすすめられています。

「糖尿病白内障」抑える物質発見 福井大チーム、予防薬開発へ道

(2017/4/21、福井新聞)

エピジェネティクスは、細胞の中にあるDNAの配列は正常だが、DNAが巻き付いているタンパク質の性質の変化によって、通常とは違う遺伝子情報が現れることを指す。DNAの配列の変化によって発症する遺伝病に対し、DNAの配列が変化せずに、ストレスなどによって通常とは違う遺伝子情報が現れ、生活習慣病など後天性疾患の原因になっているとして注目されている。

「糖尿病白内障」を抑制する物質発見|エピジェネティクスの働きを阻害することで糖尿病による白内障を予防する点眼薬への期待|福井大によれば、生活習慣などによって後天的に現れる病気の原因として「エピジェネティクス」に注目が集まっているそうで、福井大学工学研究科の沖昌也准教授と医学部の高村佳弘准教授らによる共同研究によれば、糖尿病白内障の進行を抑える化合物を世界で初めて発見したと発表したそうですので、将来的には糖尿病による白内障を点眼薬で進行を抑えることができるようになることが期待されます。

■まとめ

つまり、ミャンマーでの白内障患者を減らすためには、

  • 紫外線対策(UVカットのサングラスをつける)
  • 禁煙
  • 食生活を改善(糖分を控えめにする)

などによって、リスク要因にさらされる量を少しでも減らしていくことが重要になります。

→ 白内障とは・白内障の症状・原因・予防 について詳しくはこちら

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