by julien haler(画像:Creative Commons)
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最近は特に低体温や冷え性に注目が集まっています。
そこで、今回は、冷えを防ぐにはどうしたらよいかという記事をご紹介します。
■低体温・冷え性は万病のもと 生活環境・ストレス影響
冷え:万病のもと、防ぐ 生活環境、ストレス影響 免疫力低下も
(2010/3/5、毎日新聞)
50年前の日本人の平均体温は36・9度だったが、現在は36度前後まで低くなったと言われている。
東京女子医大付属青山自然医療研究所クリニック(東京・青山)所長の川嶋朗さんは指摘する。
「日本人の平熱は、この50年で確実に0・5度以上は低くなっている。
6度以下の低体温の人も少なくない」
日本人の体温はこの50年の間に0.5度以上低くなっているそうです。
最近は子供の低体温も増えています。
■なぜ低体温・冷え性の人が増えているの?
冷えや低体温の人が増えている背景には何があるのでしょうか。
背景には現代文明があるという。
エアコンの普及で体温調節機能が衰えたうえ、冷蔵庫で冷やされたものを年中飲む。
体はいやでも冷える。
ストレス社会の影響も大きい。
ストレスで交感神経が緊張し心臓の動きが速くなり、血圧が上がり体温も高くなる。
過度になると血管が収縮したまま戻りにくくなり、血の巡りが悪くなり冷えにつながるという。
体全体の3分の1の熱をつかさどる筋肉の量が運動不足で減っていることも要因の一つだ。
冷え性や低体温の人が増えている背景としては、
- エアコンの普及により体温調節機能が衰えた
- 年中冷えたものを飲む
- ストレス
- 運動不足により筋肉量の低下
が考えられるようです。
血行改善を図る「血めぐり研究会」(花王などの5社協賛)が20~40歳代の男女650人に「冷え」についてのネット調査をしたところ、7割が冷えを自覚していた。
冷えを感じている人は「肩こり」「疲れ・だるさ」「足のむくみ」「風邪のひきやすさ」「頭痛」「便秘・下痢」について、感じていない人よりも15ポイント以上強く症状を訴えていた。
冷えに関する調査によれば、7割もの人が冷えを自覚していたとのことで、冷え・低体温は新しい国民病ともいえるかもしれません。
■体が冷えるとどんな影響が出るの?
体が冷えると体にどんな影響がでるのでしょうか。
「冷え」は体全体の働きも鈍くする。
新陳代謝に重要な酵素が活発に動く温度は37~40度で、1度下がるだけで働きが半減するものもある。
免疫力も1度下がることで3割減少すると言われる。
肝臓、腎臓のトラブル、糖尿病、高脂血症などにつながり、脳内の伝達物質もスムーズに運ばれなくなり、うつ病や自律神経失調症などにも関係する。
冷えにより、新陳代謝が低下し、免疫力が低下します。
また、そうした機能の低下が、肝臓・腎臓に影響し、糖尿病・高脂血症などの生活習慣病へとつながっていきます。
■「冷え」チェックリスト
記事の中では、冷えをチェックする方法が紹介されています。
冷えは、朝、起きがけに布団の中で脇の下に手を入れ、これよりも冷えている個所があるかどうか--で大体分かる。
■「冷え」チェックリスト
□手足が常に冷えている
□時折、頭痛がある
□顔色が悪い
□冷房が苦手
□目の下にクマができる
□少しの運動で息が切れる
□夜、熟睡できない
□夜中、トイレで目を覚ます
□低血圧
□体温が36度以下
□肩こり、腰痛、ひざ痛、下痢気味、便秘気味、疲れやすいなどの症状が一つでもある
□いらいら。集中力がない
このチェックリストに一つでもあてはまるものがあるなら注意が必要なのだそうです。
■冷え対策・予防
冷え対策・予防にはどのようなことがよいのでしょうか。
◇規則正しい生活、対策の基本に
東洋医学では「命あるものすべて温かい」と言われ、冷えは体の不調のもととされる。
「アキュラ鍼灸院(しんきゅういん)」(東京・渋谷)院長の徐大兼さんによると、予防の基本は(1)規則正しい生活(2)十分な睡眠(3)バランスのとれた食事(4)適度な運動(5)ストレスを緩和する生活--だという。
●お灸・マッサージ------------
お灸は患部そのものを温め冷えを取り、痛みもやわらげ、治りを早くする。イラストのツボを刺激して冷え症を改善することができる。
●入浴------------------
シャワーではなく、湯船につかろう。
半身浴もおすすめで、ぬるめのお湯に20~30分ゆっくりつかる。
上半身が冷えるので、バスタオルをかけたり、入浴前に浴室全体を暖めておく。
入浴後は手早く身支度を整え、体を冷やさないようにする。
●ぬか袋-----------------
就寝中に体が冷えてしまうという人におすすめしたい。ぬか袋は自分の体の線に沿って形が変わるので、フィットする。
【作り方】木綿の布(32センチ×20センチ)を袋状に縫う。
この中に古米130グラム、ぬか100グラム、粗塩35グラム、ローリエの葉1枚を入れる。
袋の口を縫い合わせる。
これを電子レンジで2、3分温め、冷えている部分に当てる。再度温める場合は半日以上たってからにする。
●食事------------------
季節感のある和食をベースにバランスを整えた食事をとる。1回の食事に五味(酸・苦・甘・辛・塩)と五色(赤・青・黄・白・黒)をそろえるように心がける。
体を冷やす食べ物(ビール、冷たい飲み物、アイスクリームなど)はなるべく避け、水分の取り過ぎにも注意する。
「孫は優しい(マメ類、ゴマやナッツ類、ワカメ、ヤサイ、サカナ、シイタケのキノコ類、イモ類)」。バランスのいい食事の例だ。
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冷えを予防する方法としては、
(1)規則正しい生活
(2)十分な睡眠
(3)バランスのとれた食事
(4)適度な運動
(5)ストレスを緩和する生活
といった理想的な生活習慣をすることのようです。
冷えは万病の元とよくいいますが、あらゆる病気となる可能性があります。
今後は、体をいかに温めるかが大事になってくるのではないでしょうか。
冷えで悩んでいる方は、生活習慣やストレスについて一度チェックしてみましょう!
■低体温改善方法
冷たい食べ物や甘い食べ物をあまり食べないようにする
糖分には体を冷やす作用があり、低体温の原因となるので、できるだけ食べないようにする。
温かい飲み物を飲んで低体温改善!
旬の野菜や果物を摂取して低体温改善!
食べない系ダイエットは避ける
食事をすると、体内に吸収・分解される際に、熱が発生します。
食事誘発性熱産生といいます。
たんぱく質は熱に変わりやすいので、たんぱく質の摂取を忘れない
基礎代謝をアップして痩せやすい身体を作る4つの方法によれば、筋肉をつけるためには、運動することだけではなく、筋肉を作る材料となるたんぱく質を摂取することが大事です。
低体温の人が増えている理由の一つには、デスクワークが増えたり、運動する機会が減るなどして、筋肉量が減少していることが挙げられます。
たんぱく質を摂取し、運動する機会を増やして、熱のもととなる筋肉を付けたいですね。
運動で低体温改善!
運動不足になると、血液を送る筋力が低下し、低体温の原因となるので、積極的に運動して筋肉を鍛えましょう。
第2の心臓とも呼ばれるふくらはぎが動き、そのポンプ作用で血流が良くなります。
また筋肉を使うことで体温が上がります。
ウォーキングやスクワット・スロトレなどがオススメ。
お風呂にゆっくり浸かる
お湯に浸かると、身体が温まり、血液の循環がよくなり、疲れもとれ、健康にもダイエットにも効果的。
また、ストレスがかかりやすい現代人の生活の中ではリラックスする方法としてもお風呂の時間を大事にしたいものです。
お風呂にゆっくりつかることで体が温まるだけではなく、リラックスすることで自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスが整うことが期待されます。
さらには、低体温になると、血流が悪くなり、肌に栄養がいきわたらず、老廃物の代謝が低下してしまうため、肌の不調が出てくるので、美容のためにも、お風呂にゆっくりつかるのはよいのではないでしょうか。
●オススメ入浴法:ストレッチ入浴法
40度~42度のちょっと熱いと感じる程度のお湯を用意し、入浴時間は10分間。
最初の5分は寝るようにして首までしっかり浸かり、残りの5分は起き上がり座った姿勢で胸元を出してリラックス。
※入浴前は足元からかけ湯を行うこと。
1.お湯は40~42℃で2分間首まで浸かる。
2.2分経ったら上半身のストレッチ
両肘を後ろに突っ張り胸をはる
左右の肩甲骨をくっつけるように背筋を伸ばし5つ数える(2回)
(思いっきり力を入れて背筋を伸ばすのがポイント)
3.下半身のストレッチ
入浴から5分後起き上がり胸元まで体を出す
坐禅のように脚を組む
足の指先を手で握り引き寄せるように足指を伸ばす
5つ数えたら手を離し足を伸ばす。(2~3回)
(足を伸ばすことで血液がしっかり流れる)
4.10分たつまでゆっくり浸かる
【参考記事】
お酒の飲みすぎに気をつける
タバコを控える
タバコは急激に血管を収縮させてしまい、血液の流れが悪くするともに基礎代謝も低下させてしまうためです。
ヘスペリジン
グリコ健康科学研究所によれば、冷えを感じる女性が「ヘスペリジン」に糖を結合させた「糖転移ヘスペリジン」を摂取すると冷水で冷やした手の皮膚表面温度の回復を早めることが分かったそうです。
また、あらかじめ糖転移ヘスペリジンを摂取しておくと、冷房が効き過ぎていても、手足の冷えが抑えられるそうです。
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マッサージ
冷えと肌荒れに共通するのが、血行不良。
冷えは血行不良が原因の一つであり、血行が悪いと新陳代謝が落ちるため、肌荒れが起きやすくなるそうです。
また、ユースキン製薬が男女約800人に調査したところ、かかと荒れがある人のうち約8割が「冷えの自覚がある」と答えています。
冷えと肌荒れ防止のために、マッサージクリームを使ってマッサージをすると、冷え対策・肌荒れ対策になり一石二鳥ですよね。
特に、ふくらはぎのマッサージを入念にやるとよいそうです。
ふくらはぎは血液を送るポンプの役割を果たしていて、ふくらはぎをマッサージをするとその機能を補うことが出来ます。
【参考記事】
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