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3,3′-Diindolylmethane (DIM)が歯垢や虫歯の主な原因であるバイオフィルムを90%減少することが判明!




90% Reduction: Scientists Discover Natural Molecule That Eradicates Plaques and Cavities(2023/9/8、SciTechDaily)で紹介されているベングリオン大学の研究者は、四川大学およびシンガポール国立大学のチームと協力して、歯垢や虫歯の主な原因であるバイオフィルムを3,3′-Diindolylmethane (DIM)によって90%減少させることがわかったそうです。

このDIMは毒性が低いこともわかっており、将来的にはDIMを歯磨き粉やうがい薬に加えることによって、歯垢や虫歯をほとんどなくすことができるようになり、歯科衛生に革命を起こすかもしれません。

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■まとめ

虫歯に『なりやすい人』と『なりにくい人』の差|唾液の分泌量を増やすマッサージ方法|#この差って何ですかによれば、虫歯の原因となるのは「ミュータンス菌」という虫歯菌で、「ミュータンス菌」は口の中に残った食べカス(食べ残し)を食べて、酸を出し、その酸が歯を溶かして、虫歯になります。

そのために、私たちは毎日歯磨きをして、虫歯予防をしているわけですが、子供の頃想像していた未来では何か凄いテクノロジーによって、むし歯を気にするようなことはなくなるだろうなと思っていましたが、実際にはそうはなっていません。

しかし、今回のような研究が進めば、いずれ歯磨きをしなくても虫歯予防ができる世界になるかもしれませんね。

今後も続報を待ちたいと思います。

→ 歯周病の症状・歯周病とは・歯周病予防 について詳しくはこちら







食器の共有を避けることにより親から子への虫歯菌の感染を予防することができる?○か×か?




乳幼児期における親との食器共有について(2023/8/31、一般社団法人日本口腔衛生学会)では近年の歯の健康に関するウソ?ホント?情報について取り上げてくれています。

■これはホント?

Q. 親とスプーンやコップなどの食器の共有を避けることにより、親から子供へのう蝕原因菌(いわゆる虫歯菌)の感染を予防することができる?

A. 食器の共有をしないことでう蝕予防できるということの科学的根拠は必ずしも強いものではない!

食器の共有は離乳食開始時期の生後 5~6 か月頃から始まりますが、最近の研究で、生後 4 か月に母親の口腔細菌が子どもに伝播していることが確認されている[2]ため、それ以前から親から子どもに口腔細菌は感染しています。

日々の親子のスキンシップを通して子どもは親の唾液に接触しますので、食器の共有を避けるなどの方法で口腔細菌の感染を防ぐことを気にしすぎないほうがいいでしょう。

【関連論文】

  • Kageyama S, Furuta M, Takeshita T, Ma J, Asakawa M, Yamashita Y: High-Level Acquisition of Maternal Oral Bacteria in
    Formula-Fed Infant Oral Microbiota. mBio 2022, 13(1):e0345221.

■まとめ

親から子どもに口腔細菌が伝播したとしても、砂糖の摂取を控え、歯垢を除去し、フッ化物配合歯磨剤を利用することでう蝕を予防することができます。

【関連記事】

  • 口腔衛生学会、小児歯科学会、歯科保存学会、老年歯科医学会:う蝕予防のためのフッ化物配合歯磨剤の推奨され
    る利用方法【普及版】について [https://www.kokuhoken.or.jp/jsdh/news/2023/news_230303.pdf]