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退屈な時間こそがクリエイティブにとって重要!?|「アイデアの作り方」の視点から




Bored

by John Morgan(画像:Creative Commons)

「退屈」はクリエイティヴにとって重要だ:研究結果

(2015/8/19、WIRED)

このような研究から、退屈な時間が有害とはほど遠く、脳がその創造力のガソリンを補給する、ある種の「ピットストップ」[訳注:F1でマシンがピットに入ること] となっていると推察される。

現代では、退屈しているということはもったいない時間の使い方であり、コミュニケーションツールやゲームアプリなどでいかにスキマ時間を埋めるかを大事にしているように思えます。

しかし、退屈な時間こそがクリエイティブにとって重要なのです。

つながっていても孤独?|つながりすぎることで失ったものとは何か?の中で、ぼーっとする暇な時間が失われているのではないかと書きました。

最近いつ何もしないでいる時間がありましか?

暇で暇で何もすることがないと思うからこそ、何かに興味を持つ知的好奇心を生み出してくれるのではないでしょうか。

静かに横たわって、のんびりして、待っていること、しんぼうすること―だが、それこそ、考えるということではないか!

ニーチェ(ドイツ)

静かに横たわって、のんびりして、待っている時間は決して無駄な時間ではなく、考えるための必要な時間ともいえるのです。

「アイデアの作り方」(著:ジェームズ・ウェブ・ヤング)ではアイデアの作り方の全過程を次のように紹介されています。

  1. 資料集め―特殊資料(当面の課題のための資料)と一般的資料(一般的資料の貯蔵を絶えず豊富にすることから生まれる資料)の2種類の資料を集めること。
  2. パズルの組み合わせ(資料の咀嚼)―心の中で資料に手を加えること。資料を咀嚼する段階。
  3. 孵化段階―意識の外で何か(無意識)が自分で組み合わせの仕事をやるのに任せる。
  4. アイデアの実際上の誕生
  5. アイデアをチェックし、まとめる―現実の有用性に合致させるために、最終的にアイデアを具体化し、展開させる段階。

この「孵化段階」こそが、静かに横たわって、のんびりして、待っている時間であり、退屈な時間なのです。

退屈な時間とは全く何もしていないのではなく、創造力(クリエイティブ)にとって欠かせない要素なのです。

現代人にとって退屈であるというのは一種の不安であるかもしれません。

しかしそれ以上に得られるものも多いかもしれませんよ。

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AI・ロボットが働く未来ではクリエイティブな仕事が求められる|PUSH型からPULL型への移行とモチベーション(内発的動機づけ)がキーワード




■AI・ロボットが働く未来ではクリエイティブな仕事が求められる

Startup Weeekend Merida

by Steven Zwerink(画像:Creative Commons)

2016年4月18日に放送された「スマホで”朝生”」では「人工知能、ロボットが働く未来…ド~なる仕事、ド~するライフスタイル」がテーマでした。

そこで、気になったのは、AIが仕事を代替する時代になると、貧富の格差はさらに大きくなってしまう懸念があるから、それにあわせた教育が必要だという意見です。

ただ「そこにはモチベーション格差の問題があるのでは?」というのが堀江貴文さんと落合陽一さんの意見でした。(記憶が正しければ)

ここで大事になってくるのは、時代がPUSH型からPULL型に移行する必要があることとクリエイティブな仕事には内発的動機づけが重要だということです。

■時代がPUSH型からPULL型に移行する必要があること

時代の変化がゆるやかな落ち着いた時代ならば、需要を予測し、行動計画を立て、業務内容を念入りに作成するということが可能でした。

教育においても、子供たちが将来的に必要となるであろう知識を予測して、それに合わせたカリキュラムを作ることも可能でした。

しかし、現代のスピードは速くなり、需要を予測することができない現代においては、標準化したカリキュラムを作ることは難しくなっています。

そんな時に、プッシュ型プログラムでは変化に対応することができないというわけです。

【参考文献】

『「PULL」の哲学』(著:ジョン・ヘーゲル3世/シーリー・ブラウン/ラング・デイヴソン)

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■クリエイティブな仕事には内発的動機づけが重要

AIが仕事を代替するといった場合に、まず私たちが考える仕事は決まり切った仕事や何度も繰り返す仕事を人工知能にやってもらうことを目指すと思います。

ダニエルピンク「やる気に関する驚きの科学」|TED TALK

この動画によれば、ルーチンワークやルールのある仕事、会計、財務分析のような仕事は自動化することができ、ソフトウェア・AIのほうが速くできる仕事に対しては、成功報酬的な動機付け(アメとムチ)― If Then式に「これをしたら これが貰える」というやり方は効果的なのだそうです。

報酬というのは視野を狭め心を集中させるものであるため、ルーチンワークやルールのある仕事、会計、財務分析のような仕事では、報酬がうまく機能する場合が多いそうです。

しかし、クリエイティブな仕事に対しては、ご褒美と罰というようなアプローチでは視野が狭くなってしまうため、報酬(外発的動機づけ)はうまく機能しません。

※ここでいう「クリエイティブな仕事」とは、簡単に自動化することができない仕事を指す。

AI時代にはソフトウェアやAIに自動化できる仕事を割り振るようになり、人間はクリエイティブな仕事をすることを求められるようになっていくとするならば、報酬のような外発的動機づけではクリエイティブな仕事のパフォーマンスを向上させることはできず、内発的動機づけをもたせることが重要になってくるのです。

ダニエルピンク「やる気に関する驚きの科学」|TED TALK

内的な動機付けに基づく アプローチです重要だからやる 好きだからやる 面白いからやる 何か重要なことの一部を 担っているからやる ビジネスのための 新しい運営システムは 3つの要素を 軸にして回ります 自主性・成長・目的 自主性は 自分の人生の方向は 自分で決めたいという欲求です成長は 何か大切なことについて 上達したいということです 目的は 私たち自身よりも 大きな何かのために やりたいという切望です これらが私たちのビジネスの 全く新しい運営システムの 要素なのです

内発的動機づけとは、お金のような報酬を目的として行動するのではなく、自分がやりたい(重要だと思うから・好きだから・面白いから)からやるというものです。

つまり、2つのことをまとめると、AI時代に必要な人間の仕事はクリエイティブなものになるわけだから、モチベーション(内発的動機づけ)が低い人に対して、無理強いをして教育(プッシュ型プログラム)をしても双方にとって残念な結果に終わる可能性があるということではないでしょうか?

これからの時代に合った考え方をもとにすると、もし格差をできるだけ小さくしたいと考えるのであれば、教育格差や貧富格差を論じる前に、モチベーションをいかに上げるのか(それ自体をできる方法があるのか?)が重要になり、自主性・成長・目的という3つの要素を考えた上で、内発的動機付けを持たせることが大事になるのではないでしょうか。

■まとめ

『「PULL」の哲学』(著:ジョン・ヘーゲル3世/シーリー・ブラウン/ラング・デイヴソン)を参考にすると、これからの時代は、

知識のストックよりも新しい知識のフローのほうがより大きな価値を持つようになる

と考えられます。

そこでは、新しい知識の価値が高まり、従来の知識の価値が低くなるため、自分が、いかに最先端の、生まれたばかりの知識に触れられる環境を作るかが重要になってくるのです。

面白いと思える知識を提供している人と良好な人間関係を作ることや自分自身が他の人が面白いと感じられる情報を提供することによって、信頼関係が生まれ、その輪が広がっていくことでしょう。

これからはますます人と人とのつながりが一層重要になってくる時代になってきそうです。







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知識・経験をつなげることの重要性|クリエイティビティ・オリジナリティとネットワークとの関係




■知識・経験をつなげることの重要性|クリエイティビティ・オリジナリティとネットワークとの関係

Connected

by Omran Jamal(画像:Creative Commons)

「つながり(ネットワーク)」で世の中の出来事を見てみると面白いなーと感じている中で、クリエイティブな思考と「つながり(ネットワーク)」との関係について書かれたこのブログ(「知識」と「経験」の違いを見事に表現したイラストが物語る、クリエイティブ思考の本質とは?(2014/2/12、lifehacker))を紹介したいと思います。

●スティーブジョブズの言葉の引用

I, Steve: Steve Jobs in His Own Words via 200 Quotes

(2011/10/20、Brainpickings)

Creativity is just connecting things.

That’s because they were able to connect experiences they’ve had and synthesize new things. And the reason they were able to do that was that they’ve had more experiences or they have thought more about their experiences than other people.

スティーブジョブズは1996年のWIREDのインタビューで「クリエイティビティとは、何かと何かをつなぐことにすぎず、経験と経験をつなぎ合わせることにより新しいことを生み出し、クリエイティブな人がそれをできる理由は人より多くの経験をしているから、もしくは多くの人よりも経験について考えているから」と答えたそうです。

●ケンブリッジ大学のW.I.B. ベバリッジ教授の言葉の引用

The Art of Chance-Opportunism in Creativity and Scientific Discovery

(2012/5/25、Brainpickings)

Successful scientists have often been people with wide interests. Their originality may have derived from their diverse knowledge … Originality often consists in linking up ideas whose connection was not previously suspected.

ケンブリッジ大学のW.I.B. ベバリッジ教授によれば、「科学者として成功を収めるのは、多くの場合、幅広い興味を持つ人々で、彼らのオリジナリティは、彼らの多様な知識から生まれていて、独創性は、それまで疑われていなかったアイデアを結びつけることにある」と答えたそうです。

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人間の認識は感性も含めて記憶の組み合わせでできています。
ですから、創造性も記憶力から来るということが出来ます。
新しい認識を受け入れてネットワークを綿密にしていくことが、クリエイティブな仕事というものに近づいていくヒントになるのです。
ひとつ認識のパターンが増えると、組み合わせの増え方は、統計学的には莫大な数になる。

例えば、旅行などでは観光スポットで様々な体験をするかと思いますが、その時に「知識・経験同士をつなげる」ことを意識するとまた違った感じ方をすると思います。

新しい視点=認識のパターンを豊富にして、そのネットワークを密にして、組み合わせが増えていくことで、創造性(クリエイティビティ)が生まれてきます。

このように、クリエイティビティやオリジナリティといったものは、幅広い興味を持って、多様な知識を身につけ、多くの経験をして、その知識や経験をつなげることによって生まれているのです。

ぜひ知識と経験同士をつなげることを意識してみてくださいね。







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お酒を飲んでいる時の方がクリエイティブになれる!?|イリノイ大学

Cheers

by John McStravick(画像:Creative Commons)




お酒好きにはたまらない研究結果! 人はお酒を飲んでいる時の方が頭が切れるらしいぞー!

(2012/4/19、ロケットニュース24)

イリノイ大学の心理学者たちだ。彼らによると2英パイント(約1136ミリリットル)のビール、もしくはミディアムサイズのグラス2杯分のワインが、クリエイティブな頭を作り出すのに適したアルコール量だという。

<中略>

つまりお酒を飲んでいた人々は、問題の正解数だけではなく、正解を導き出す時間でもしらふの人々を上回っていたというわけなのだ。

イリノイ大学の心理学者によれば、お酒を飲んでいた人々のほうが、問題の正解数も正解を導き出す時間でも飲んでない人を上回ったことがわかったそうです。

この驚きの結果について、研究に携わっていたJennifer Wiley氏は次のように話している。

「私たちの考えを述べさせてもらえれば、肝心なことは、集中しすぎるとあなたの創造性や可能性が下がってしまうということ、そしてより広くより柔軟な意識の状態がクリエイティブな解決案を導き出すということです」

Jennifer Wiley氏の意見によれば、集中しすぎると創造性が下がってしまうのですが、お酒を飲んだ状態だとより広くより柔軟な意識の状態となりクリエイティブな解決案を導き出すことができるのではないかということみたいです。

もちろん適量はありますよ。







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なぜ男性は浮気してしまうのか?

Happy Couple

by Dalibor Tomic(画像:Creative Commons)




「浮気性」は職場と遺伝子が作る?浮気しやすい男性の職業4選

(2012/3/30、Gow!Magazine)

■なぜ男性は浮気してしまうのか?

実は、「浮気性」になってしまうのは、DAD4遺伝子というドーパミンの受容体が原因とされています。

この遺伝子の同じ構造の繰り返し(らせん)部分が多いほど、浮気性になってしまうそう。

ちなみに日本人の平均繰り返し回数は4回、情熱の国ラテン系民族は7回で、なかには10回というものもいるんだとか。
(イスラエル・ヘルツォク記念病院、米・国立衛生研究所調べ)

イスラエル・ヘルツォク記念病院、米・国立衛生研究所調べによれば、浮気性というのは、DAD4遺伝子というドーパミンの受容体が原因なのだそうです。

この遺伝子が活発だと性格的に新しいものを好み、冒険心が強め。「いろんな異性を落としたい」という欲が出るのです。

この遺伝子は浮気だけでなく、常に新しいアイデアが浮かび、仕事がデキるという性格でもあります。

クリエイティブな仕事をする男はかっこよく見えるけれど、恋愛では要注意人物というわけですね。

逆に、この遺伝子の繰り返しが少ないひとは慎重な性格で、堅実な暮らしを望みます。

DAD4遺伝子の同じ構造の繰り返し(らせん)部分が多いほど、新しいものを好み、冒険心が強めで、浮気しやすいのだそうです。

反対に、DAD4遺伝子の同じ構造の繰り返し(らせん)部分が少ない人は、慎重な性格で、堅実を望むので、浮気しにくいようです。

つまり、クリエイティブな仕事をする人は、浮気しやすい人が多いと言えそうです。







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