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糖尿病患者に朗報!?グラフェンを使った血糖値測定と薬の投与を行なう一体型アームバンド

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■糖尿病患者に朗報!?グラフェンを使った血糖値測定と薬の投与を行なう一体型アームバンド

Graphene_patches

参考画像:Graphene patches: to treat diabetes, goodbye to needles.|YouTubeスクリーンショット

これですか? これ血糖値を計って自動で薬を注射してくれるウェアラブルですけどなにか

(2016/4/14、ギズモード)

中央にキラリと光る金とグラフェン製の回路は、水素イオン指数(pH)、温度、そして血糖値を計ってくれる優れもの。しかも必要に応じて薬を注射までしてくれます。

韓国の基礎科学研究院の研究者たちが糖尿病患者のためにデザインしたそうで、デバイスはユーザーの汗をモニターするとのこと。

韓国の基礎科学研究院の研究者たちが糖尿病患者のためにデザインしたのは、ユーザーの汗をモニターして、血糖値を測定し、血糖値が下がってきている場合には、極小の針で薬を注射するという血糖値の測定と薬の投与の一体型デバイスです。

以前、生体工学で健康管理|緑内障を調べるスマ―ト・コンタクトレンズという記事で、定期的にインシュリンを注射しなければならない糖尿病患者の皮膚に超薄型で伸縮自在の電子装置を貼り付け、自動的に注射できるような仕組みというアイデアを考えてみましたが、そのアイデアに近いものが現実化しました。

糖尿病患者の治療継続は半数にとどまるによれば、治療に伴う経済的な負担や治療継続へのストレスから治療を続けていくことができないようですが、インスリン治療を手軽で、こうしたウェアラブルデバイスによって、糖尿病治療が変わるかもしれません。

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Graphene(グラフェン)は将来がん治療に使われるかもしれない!?

Model of graphene structure

by CORE-Materials(画像:Creative Commons)




This is the strongest material on Earth|CNN

CNNのニュースの中で初めて知ったのが「Graphene(グラフェン)」という素材です。

■Graphene(グラフェン)とは

グラフェンの物理

鉛筆の芯にも使われているグラファイトは、蜂の巣状(ハニカム状)に結合した炭素原子のシートが層状に連なった結晶構造をしています。鉛筆で線が書けるのは、この炭素原子のシートがはがれて紙の上に残るからです。ここで、この炭素原子のシートのことをグラフェンと呼びます。

グラフェンは、六角形のハニカム構造(蜂の巣)をした炭素の原子ー個分の厚さのシートのことです。

なぜ、このGraphene(グラフェン)はすごいのでしょうか?

このGraphene(グラフェン)という素材の特徴は、次の記事がわかりやすいです。

■Graphene(グラフェン)とは

驚異の素材グラフェン:成功への道のりは?

(2013/9/5、WIRED)

シリコンの100倍の電気伝導率があり、鋼鉄の200倍の強度があり、驚くべき光学的・熱学的特性をもっていることを。

Graphene(グラフェン)はダイヤモンド以上の強度を持ちながら、ゴムのように柔軟に折り曲げられることができ、銅より電気や熱の伝導率が高いことが特徴です。

すでにこの素材の発見者であるマンチェスター大学のアンドレ・ガイムとコンスタンチン・ノヴォセロフにはノーベル物理学賞が授与されていることからも何となくその凄さはわかるかと思います。

この素材の実用に当たっては、折り曲げ可能なディスプレイやリチウムイオン電池、電球の開発などが行なわれているようです。

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■課題・問題点

ロス・コザルスキは、「例えばカーボンナノチューブのようなナノマテリアルについて議論するときは、性能の高さが常に投資のリターンの大きさに結びつくとはかぎらないことを考慮しなければならない」と主張している。

どんなに性能の高いものであっても、実用できないほど高い素材になってしまっては、世界を変える素材とは言えません。

低コストの大量生産方法の確立が今後の重要な課題です。

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注目のグラフェン、予想より環境に良くない可能性が

(2014/4/30、ギズモード)

表流水、つまり湖や川ではより機動性があがることで、環境に悪影響を及ぼす可能性が高いというのです。

カリフォルニア大学の研究室、RiversideのBourns College of Engineeringは、グラフェンが環境へ与える影響を調査していて、湖や川では環境に悪影響を及ぼす可能性があるそうです。

■期待されるアイデア

【BBC】 驚異の新素材グラフェン、いずれがん治療にも?|YouTube

現在は、シリコン回路の小型化が企業にとって大きな障害となっている。チップが小さくなればなるほど、ナノスケールではカオスが増大する。というのも電子が不安定になり、熱したフライパンの上に落とした水滴のような振る舞いをするようになるからだ。しかし科学者たちによると、グラフェンの量子力学的特徴は、この無秩序から抜け出して、小型で低電力消費でも非常に高速な機器を実現する方法を提供してくれるという。例として、がん細胞を探して人間の静脈の中をさまよう砂糖の粒の大きさの生物学的センサーなどが挙げられる。

GOOGLEX、ナノ粒子とウェアラブル端末を用いてがんを早期発見するプロジェクトを発表では患者がナノ粒子入りのカプセルを飲み込み、血中に溶けたナノ粒子が、細胞やタンパク質にくっつくことで、がん細胞やその他病気を引き起こしそうな物質のデータをウェアラブル端末に逐一送るというプロジェクトについてお伝えしました。

このプロジェクトは夢物語ではなくて、Graphene(グラフェン)を活用することによって、現実的に血液中を流れながら病気の原因となりうるものを発見するセンサーができることも夢ではないということです。

また、グラフェンを酸化した酸化グラフェンは抗がん剤治療に用いられるのではないかという期待もあるそうです。

注目の素材「グラフェン」にガンの幹細胞を封じ込める力がありそうだ

(2015/2/28、FUTURUS)

水の中で安定する酸化グラフェンは、バイオ医療において高い可能性を持っています。細胞の中や表面に難なくとりついて、薬剤の標的になるように変えてしまう性質があるのです。

また、このケースでは酸化グラフェンそのものが効果的な抗がん剤としての効果も見せています。がん幹細胞は、腫瘍表面で小さな細胞の集団を形成するように分化しますが、酸化グラフェンのフレークはその作用を防ぎ、がんではない幹細胞へと分化させるように促す作用があるのです。

研究はまだ初期段階で研究すべきことはまだたくさんありそうですが、期待してしまいます。

ピンポイントで治療薬を届けるアイデアの例

現在さまざまなアプローチからピンポイントで治療薬を届けるアイデアが開発されています。

ナノカプセルで疾患部位にピンポイントで治療薬を届ける技術|ドラッグデリバリーシステム(DDS)によれば、片岡一則氏らのグループが研究しているのは、「ドラッグデリバリーシステム(DDS)」というナノカプセル(ミセル化ナノ粒子)の中に薬を入れて、体の中の疾患部位にその薬を届けるという技術です。

ナノ粒子を用いたアテローム性動脈硬化症の新治療法とは−米研究によれば、ナノ粒子に抗炎症薬を組み込んで運ばせ、プラークが蓄積されている部位で治療薬を放出させるという研究が行われているそうです。

血液の中を泳いで薬を届ける「3Dプリント魚」が開発される|カリフォルニア大学サンディエゴ校によれば、3Dプリントでできた魚型ロボットが、人間の血液の中を泳いでいって、毒素を探知したり、目的部位に薬を運んだりすることができるようになるかもしれないそうです。

ROBOT ORIGAMI |折り紙からインスピレーションを受けて作られた小さな医療用ロボットが開発によれば、小さな医療用ロボットが人体内部の奥深くに薬品を届けたり、医療行為を行ったりするのに利用できる可能性が期待されています。

Carbon-based paper that walks when hit with a laser|YouTube

中国のチームが酸化グラフェンを素材として活用した研究によれば、熱や光に反応して、まるで折り紙のように折れ曲がったり、開いたりします。

温度に反応するセンサーやロボットの人工筋肉への活用が考えられるそうです。

■まとめ

Graphene(グラフェン)という素材をいかに活用していくかがこれからの未来のカギになるかもしれません。







【追記(2016/11/7)】

蚕にグラフェンやカーボンナノチューブを食べさせたら…強化シルク誕生

(2016/10/16、ギズモード)

新繊維の開発に取り組んだのは北京の精華大学、Yingying Zhang氏のチームです。水の重量に対して0.2%の割合で、グラフェン、またはカーボンナノチューブを水と混ぜ、その液体をスプレーしたクワの葉を蚕に食べさせました。

その結果、通常の絹を作り出すプロセスと同じようにできた繊維は、従来のシルクよりも50%強度が高く、1,050℃まで熱すると電気伝導も可能な強化シルクとなりました。

蚕にグラフェンやカーボンナノチューブを食べさせることにより、強度の強いシルクができたそうです。