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要介護者の約6割に咀嚼や嚥下に問題がある|嚥下障害チェックテスト・嚥下障害対策(健口体操・嚥下体操)




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■要介護者の約6割に咀嚼や嚥下に問題がある

Betty Eating Pie

by Ann(画像:Creative Commons)

4割の要介護者が低栄養傾向も、家族の7割は「低栄養」の意味知らず

(2016/4/17、マイナビニュース)

要介護者の咀嚼(そしゃく)や嚥下(えんげ)のどちらに問題があるかを聞いたところ、「噛(か)むことと飲み込むこと両方に問題があると思う」は21%、「噛むことに問題があると思う」は18%、「飲み込むことに問題があると思う」は22%と、合計で61%が咀嚼や嚥下に問題があると答えている。

日清オイリオグループが60歳以上の要介護者(要介護度1~3)を在宅で介護しており、介護食を作っている100名を対象に実施した「低栄養に関する実態調査」によれば、要介護者の約6割に咀嚼(そしゃく。かむこと)や嚥下(えんげ。飲み込むこと)に問題があるそうです。

■嚥下(えんげ)とは?

食べ物や飲み物を飲み込む動作のことを「嚥下(えんげ)」と呼び、この嚥下が上手くできず食道ではなく気管から肺に行ってしまうことを「嚥下障害」といいます。

■嚥下障害チェックテスト

介護者のための摂食・嚥下障害対応マニュアル – 北海道を参考に嚥下障害の疑いがあるかどうか、嚥下機能のテストを紹介します。

1.水飲みテスト

常温の水3~5ccを座った姿勢の高齢者に手渡し、「いつものように飲んでください」と指示します。

数秒以内に1回でむせることなく飲めれば問題がないそうです。

ただし、むせてしまったり、全て飲めなかったり、水が口からこぼれたりした場合は、問題ありと判断します。

2.フードテスト

ティースプーンに半分のゼラチンプリンを食べてもらうテストです。

嚥下したあとに口の中にプリンが残っているかどうか、残っているとすればどこに残っているのか、さらに嚥下後のむせの有無をチェックします。

舌にプリンが残ってた場合は、舌と口の天井がうまく接触していないことが疑われますし、また、頬の内側に残っていれば、頬の筋肉が弱いことなどが疑われます。

3.反復唾液嚥下テスト

30秒以内に唾液を何回嚥下できるかを調べるテストです。

この検査は嚥下反射の起こりやすさをみるものなのだそうです。

検査に当たってはのど仏の上に指を置き、のど仏が指を確実にこえたときだけを1回と数えます。

高齢者では3回以上できれば、問題はないと考えられるそうです。




■嚥下障害対策(健口体操・嚥下体操)

●唾液がよく出る健口体操

童謡の「むすんでひらいて」に合わせて口を動かす

「むすんで ひらいて ベロを出して むすんで

またひらいて ベロ出して そのベロを鼻に

ベロを右に ベロを左 ベロをぐるぐる回します」

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●嚥下体操

1.腹式呼吸

鼻から息を吸って、口からゆっくり吐きます。

吸うのを4回、吐くのを8回。

2.首の体操

  1. 前に後ろに動かします。
  2. 右に左に動かします。
  3. 首筋を伸ばします。

3.肩の体操・腕の体操

肩をゆっくり上げてそのままにして、ストンと落とす。

片方の腕を上げて、もう片方の手で引っ張ります。

4.発音練習

唇を使って、「ぱっ・ぱっ・ぱっ」「まっ・まっ・まっ」と発音し、舌を使って「たっ・たっ・たっ」「らっ・らっ・らっ」と発音します。

【参考リンク】







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食べる速度を遅くしたゆっくりした食事&就寝2時間前の食事を避けることで肥満予防|九州大学【論文・エビデンス】

ダイエット > 食べる速度を遅くしたゆっくりした食事&就寝2時間前の食事を避けることで肥満予防|九州大学【論文・エビデンス】




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■食べる速度を遅くしたゆっくりした食事&就寝2時間前の食事を避けることで肥満予防|九州大学

Food Court, K-town

by Vetatur Fumare(画像:Creative Commons)

「だらだら食べ」が肥満予防に? 九大研究

(2018/2/14、AFPBB)

研究チームは、こうした結果は「食べる速度を遅くすることで肥満の減少やBMI値の低下につながることを示唆している」と述べている。

これまでにも早食いと肥満の関係や咀嚼する回数と肥満の関係について紹介してきました。

■早食いと肥満の関係

満腹になるまで早食いをする人は、そうでない人に比べ3倍、太り過ぎになりやすい|大阪大で紹介した大阪大の磯博康さんの研究チームによれば、満腹になるまで早食いをする人は、そうでない人に比べ3倍、太り過ぎになりやすいそうです。

つまり、この研究は、食事の量や内容だけでなく、食べる早さが肥満になる要因になる可能性があることを示しています。

早食いの人は肥満になるリスクが4.4倍|岡山大が学生追跡調査で紹介した岡山大学の調査によれば、肥満でなかった人も、早食いを続けるうちに肥満になっていくということが確認されたそうで、早食いの人と早食いでない人を比較すると、早食いの人は肥満になるリスクが4.4倍もあるそうです。

早食いで満腹になるまで食べる習慣がある人は過体重リスクが3倍にで「British Medical Journal(BMJ)」オンライン版に掲載された研究によれば、早食いで満腹になるまで食べる習慣のある人では、過体重(overweight)になる率がそうでない人に比べて3倍高いことがわかったそうです。

<香川県>糖尿病による死亡者数ワースト3位|炭水化物(うどん)の重ね食べ・早食いなど県民の食習慣が原因?で紹介した#血糖値スパイク #グルコーススパイク が危ない!~見えた!糖尿病・心筋梗塞の新対策~|#NHKスペシャルによれば、糖分が「大量に」かつ「いっぺんに」体内に吸収されると、“血糖値スパイク(ジェットコースターのように血糖値が急上昇及び急降下すること)”が起きやすくなってしまいますが、うどんで副菜をとらない食習慣の場合、うどんという炭水化物を大量にいっぺんにかきこむ食べ方をすると、急激に食後の血糖値が上昇してしまいます。

また、うどんは麺をすすってのどごしを味わうことが魅力のひとつですが、結果的に早食いにつながり、満腹感を味わうことや健康の視点から考えると問題があります。

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■咀嚼と肥満の関係

噛む(咀嚼)ことによる3つの健康効果(唾液を多く出す・食べ過ぎを防ぐ・脳への刺激を増やす)で紹介した和洋女子大学の柳沢幸江教授によれば、噛むことには「唾液(だえき)を多く出す、食べ過ぎを防ぐ、脳への刺激を増やす」という3つの効用があるようなのです。

女子栄養大学のダイエット術|世界一受けたい授業によれば、よく噛むと満腹中枢が刺激され、噛む行為が脳内のヒスタミン神経系に作用し、内臓脂肪が燃焼することが明らかになっているそうです。

ヒスチジンを含む食品をよく噛んで脳内ヒスタミンを増やし食欲を抑える|ためしてガッテン(NHK)では、噛むことと満腹感の関係について紹介しました。

噛むという刺激が咀嚼中枢を通って結節乳頭核という部分に届きます。

実はここがヒスタミンを作っているところ。

そうして、満腹中枢をヒスタミンが刺激するために、満腹感を感じるようになる。

また、ヒスタミンは、交感神経も刺激して、その信号は直接内臓脂肪まで届いて、内臓脂肪を減らしてもくれる。

つまり、噛むという行為自体が満腹感を高めてくれるということがわかった。

■まとめ

新年(2018年)の目標を達成するにはどうしたらいいの?|新しい習慣作りには「きっかけ」と「報酬」が重要!|毎日の人の行動の40%がその場の決定ではなく習慣!で紹介した『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

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つまり、「健康のためにはバランスの良い食事と運動をしましょう」というメッセージは、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

「健康のためにはバランスの良い食事と運動をしましょう」というのは最も正しいメッセージですが、最も伝わりづらいメッセージでもあります。

そこで、よく噛むことで満腹感を高めてくれるということがわかっており、今回の研究を参考にすれば、早食いではなく、咀嚼回数を意識して、30回で飲み込める量を口に入れるようにするということをルールにするとよいのではないでしょうか。







【参考リンク(論文・エビデンス)】
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完全栄養食だけ生活を6年続けた男性の健康状態とは?




「食事は効率が悪い」 “完全食だけ生活”を6年続ける男性、健康診断は「1個だけC」 管理栄養士に聞くメリ・デメと+αすべき食品(2024/4/24、ABEMA TIMES)では、一日2回ドリンクタイプの完全食とプロテインを混ぜたものを摂取する生活を6年間続けている笠原元輝さん(35)さんの健康状態とその食生活のメリット・デメリットが紹介されています。

健康診断の結果、脂肪が少なすぎたことにより「中性脂肪がC」という結果が出ていますが、現時点では体に異常は見られないようです。

管理栄養士の方によれば、完全栄養食だけの食生活のデメリットとして「咀嚼をしていないこと」が挙げられています。

○人間は唾液を出して咀嚼をすることで胃腸が刺激されて消化吸収が進むのですが、咀嚼をしていないことによって、栄養が消化吸収されていない可能性がある(タンパク質→アミノ酸、炭水化物→糖質のように分解されないと吸収されない)のではないか?

噛む(咀嚼)ことによる3つの健康効果によれば、唾液には消化吸収を助ける成分が含まれていて、噛んだ回数に比例して唾液は分泌されるそうです。

つまり、咀嚼していないことによって消化吸収をされていない可能性があるというわけですね。

○咀嚼には顔の筋肉と骨にも効果がある。骨粗しょう症が顔面に起こると皮膚が寄り、しわやたるみの原因になってくる。

スクレロスチンの値を下げて骨量を増やし骨粗鬆症を予防する方法で紹介した骨が作り替えられるメカニズムについて簡単に説明すると、骨は、新しく強い骨を維持することで疲労骨折などを防ぐために、常に作り替えられていて、大人では3~5年で全身の骨が入れ替わっているそうです。

骨の中には、骨を作る「骨芽細胞(こつがさいぼう)」と骨を壊す「破骨細胞(はこつさいぼう)」があり、この2つの細胞が骨の作り替えを行なっているそうです。

作り替えのペースを指示するのが「骨細胞」であり、「骨細胞」が骨を作る・骨を壊すという「メッセージ物質」によって作り替えの指示を行なっているのですが、作り替えのバランスが崩れると骨粗鬆症を起こしてしまいます。

骨細胞には骨にかかる衝撃を感知するという働きを持っており、その衝撃があるかないかによって、骨を作るペースを決めているそうです。

骨に衝撃がかからない生活をすると、骨を作らないでよいと考えてしまい、骨細胞が「スクレロスチン」を大発生させることによって、骨芽細胞の数を減らし、骨を作ることを休んでしまい、骨量が減ってしまうのです。

骨に衝撃がかからない生活というのは、運動をしないで一日中座っているような生活です。

この話を顔に置き換えてみると、咀嚼をしないこと=骨に衝撃がかからない生活をしているということに入るのだとしたら、影響も少しあるのかもしれませんね。

ただ、【ガッテン】血糖値を下げる!オステオカルシン(骨ホルモン)を増やす「かかと落とし」のやり方|オステオカインが全身の臓器を制御しているによれば、骨には神経細胞のネットワークのように刺激が伝わる性質があるため、刺激が体の骨全体に伝わるため、日ごろから運土をしていればその点はカバーできるのではないでしょうか?

むしろ気になるのは、噛む(咀嚼)ことによる3つの健康効果でも紹介した咀嚼には脳への刺激を増やす働きがあり、よくかむことで、脳の血流がよくなって、記憶力や集中力も高まるそうですが、咀嚼をしないことにより、脳への血流への影響はどう表れるかの方が気になるところです。

■完全栄養食にプラスするとよい食品

管理栄養士の方によれば、完全食は加工品で菌が入りにくいため、善玉菌を摂らないと腸内環境が悪くなるので、発酵食品を摂るのがおススメなのだそうです。

■まとめ

今回の記事のポイントは「咀嚼」がどれくらい体にとって必要かを問うているところです。

完全栄養食で栄養を取り入れているようでいて、実は咀嚼をしないことにより体に消化吸収されていないのではないかというのは重要な視点でした。

咀嚼をしない生活によって体にどんな影響が現れるのか、それとも現れないのかは気になるところです。

食事が不要になる完全栄養食「ソイレント(soylent)」とは?|ソイレントだけを30日間飲み続けたらどうなるか?【動画】では、「ソイレント」という完全栄養食だけで30日間生活するという実験を行なったところ、他のものが食べられないというストレスのほかは肉体的には健康に異常は見られなかったそうです。

ただ食事には栄養を摂取するということ以外に別の側面があります。

「ソイレント」だけで30日間生活するという実験を行なった男性の健康診断を行った医師によれば、食事は単に栄養を補うだけでなく、人に喜びを与え、社交性を保つものであるとコメントしています。

介護に携わる方に話を聞いた際に驚いたのは、「食べる」という行為が人間にとっての喜びにつながっているという視点です。

高齢者の介護では3分炊き、5分炊きといったように介助レベルに応じて食事を作り、提供するのですが、本当に食事が難しくなると、おかゆの液体部分をすくったようなものを食事として提供するそうです。

そこまでいくと、腹部に穴を開けて胃に直接水分や栄養を送る「胃ろう」を選択してはどうかと考えることもあるそうです。

ただ、大事なのは、食事における噛んだり、飲み込んだりすることの大事さであり、そのことが食べることへの喜びにつながるため、その選択をするのは難しいとのことでした。

【参考リンク】

食事は香りで楽しみ、見て楽しみ、食べて楽しむことのできる一種のエンターテイメントであり、また、コミュニケーションを円滑にするためのツールでもあります。

今回紹介した方は元々食を通じた喜びに関心がないようでしたので当てはまりませんが、食を通じて人とつながっていくというのは面白いものだと個人的には思います。







オーラルフレイル対策のやり方!オーラルフレイルとは?そのサイン(滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、かめない食品が増える、口の乾燥など)

> 健康・美容チェック > 「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう! > オーラルフレイルとは?そのサイン(滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、かめない食品が増える、口の乾燥など)

「フレイル(高齢者の虚弱)」の段階で対策を行ない、要介護状態の高齢者を減らそう!によれば、多くの高齢者が中間的な段階(フレイル)を経て、徐々に要介護状態に陥るそうです。

フレイルとは、年をとるにつれて、筋力や認知機能などが低下し、生活機能障害、要介護状態、そして死亡などの危険性が高くなった状態のことです。

【参考リンク】

フレイルには低栄養や転倒の増加、認知機能の低下の他に「オーラルフレイル(口腔機能の低下)」が含まれています。




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■オーラルフレイルとは?

dental assisting 01

by University of the Fraser Valley(画像:Creative Commons)

オーラルフレイルについて|日本歯科医師会

「オーラルフレイル」は、口腔機能の軽微な低下や食の偏りなどを含み、身体の衰え(フレイル)の一つです。

<中略>

この「オーラルフレイル」の始まりは、滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、かめない食品が増える、口の乾燥等ほんの些細な症状であり、見逃しやすく、気が付きにくい特徴があるため注意が必要です。

食べこぼしやわずかなむせ、噛めない食品の増加というのは一つ一つを見るとささいなことですが、こうした症状が合わさって起こるということは口腔機能の低下のサインであり、オーラルフレイルという口腔機能低下を含む身体の衰えの一つです。




■オーラルフレイル仮説とは?

オーラルフレイルについて調べていたところ、「オーラルフレイル仮説」という考え方があることを見つけました。

オーラルフレイル仮説(前フレイル期・オーラルフレイル期・サルコ・ロコモ期・フレイル期)
オーラルフレイル仮説(前フレイル期・オーラルフレイル期・サルコ・ロコモ期・フレイル期)

参考画像:食(栄養)および口腔機能に着目した加齢症候群の概念の確立と介護予防(虚弱化予防)から要介護状態に至る口腔機能支援等の包括的対策の構築および検証を目的とした調査研究(2015年3月、東京大学 高齢社会総合研究機構)|スクリーンショット

食(栄養)および口腔機能に着目した加齢症候群の概念の確立と介護予防(虚弱化予防)から要介護状態に至る口腔機能支援等の包括的対策の構築および検証を目的とした調査研究(2015年3月、東京大学 高齢社会総合研究機構)によれば、オーラルフレイル仮説とは「前フレイル期」「オーラル・フレイル期」「サルコ・ロコモ期」「フレイル期」と4つのフェーズ(段階)に分かれていて、フェーズが移行するに伴い、QOLの低下・日常生活機能の低下、病気にかかりやすくなる、服薬する薬の種類が増えていくという考え方です。

「前フレイル期」

社会性の低下や欠如(具体的には生活範囲の狭まりや人とのつながりのなさ、等)及び精神面の不安定さ(うつ傾向など)から始まり、口腔機能管理に対する自己関心度(口腔リテラシー)の低下を経て、歯周病や残存歯数の低下の兆候が表れる段階

「オーラル・フレイル期」

口腔機能の軽度低下(例えば活舌低下、食べこぼしやわずかのむせ、噛めない食品の増加など)に伴う食習慣悪化の兆候が現れる段階

「サルコ・ロコモ期」

口腔機能の低下が顕在化(咬合力が低下したり舌運動の低下)し、加齢性筋肉減弱症(ロコモティブシンドローム)、低栄養状態と陥る段階

「フレイル期」

摂食嚥下障害や咀嚼機能不全から、要介護状態や虚弱(フレイル)、運動・栄養障害に至る段階

要介護者の約6割に咀嚼や嚥下に問題がある|嚥下障害チェックテスト・嚥下障害対策(健口体操・嚥下体操)で紹介した日清オイリオグループが60歳以上の要介護者(要介護度1~3)を在宅で介護しており、介護食を作っている100名を対象に実施した「低栄養に関する実態調査」によれば、要介護者の約6割に咀嚼(そしゃく。かむこと)や嚥下(えんげ。飲み込むこと)に問題があるそうです。

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■オーラルフレイル対策のやり方

ポイントとなるのは、第1期の「前フレイル期」と第2期の「オーラル・フレイル期」の段階で、歯磨きをしっかり行う、歯科医院に定期的に通ってチェックしてもらうなどいかに対策を行なっていくかということです。

この考え方が浸透すれば、定期的な歯科医院でのチェックで、サルコペニアやロコモティブシンドローム、フレイルに移行する前に、何らかの対策が必要であることを促すという流れができることにより、要介護状態になることを防ぐことができるようになるのではないでしょうか?

要介護状態にならないためにも、しっかりと歯磨きを行ない、定期的に歯医者さんで診てもらいましょう!

→ オーラルフレイルを知って健康寿命を延ばそう|自分の歯が多く保たれている人は、健康寿命が長く、要介護期間が短い|東北大学 について詳しくはこちら




→ 歯周病を予防する方法(歯磨き・歯ブラシ) について詳しくはこちら




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噛む(咀嚼)ことによる3つの健康効果(唾液を多く出す・食べ過ぎを防ぐ・脳への刺激を増やす)




■噛む(咀嚼)ことによる3つの健康効果(唾液を多く出す・食べ過ぎを防ぐ・脳への刺激を増やす)

big bite

by Thomas Kriese(画像:Creative Commons)

やわらかくておいしいものを食べる現代人は噛む力が弱くなってきているといわれています。

よくかむことは消化を助けるだけでなく、健康的な生活に役立つことが多いようです。

「噛む力」見直そう 健康にも影響、肥満も予防

(2008/8/31、産経新聞)

「噛むことは意外なほど健康に大きな影響をもたらすものなのです」と、和洋女子大学の柳沢幸江教授(栄養学)は話す。この3大効用を「唾液(だえき)を多く出す、食べ過ぎを防ぐ、脳への刺激を増やす」と説明する。

和洋女子大学の柳沢幸江教授によれば、噛むことには「唾液(だえき)を多く出す、食べ過ぎを防ぐ、脳への刺激を増やす」という3つの効用があるようなのです。

  1. 唾液を多く出す。
  2. 食べすぎを防ぐ。
  3. 脳への刺激を増やす。

1. 唾液を多く出す

噛んだ回数に比例して唾液は分泌されるそうですが、その唾液には消化吸収を助ける成分が含まれています。

2. 食べすぎを防ぐ

咀嚼(そしゃく)することで脳にある満腹中枢を刺激し、食べ過ぎを防ぎ、肥満を防いでくれる。

ヒスチジンを含む食品をよく噛んで脳内ヒスタミンを増やし食欲を抑える|ためしてガッテン(NHK)

◯食事の前に10分間ガムを噛んだ

噛むという刺激が咀嚼中枢を通って結節乳頭核という部分に届きます。

実はここがヒスタミンを作っているところ。

そうして、満腹中枢をヒスタミンが刺激するために、満腹感を感じるようになる。

また、ヒスタミンは、交感神経も刺激して、その信号は直接内臓脂肪まで届いて、内臓脂肪を減らしてもくれる。

つまり、噛むという行為自体が満腹感を高めてくれるということがわかった。

病気の治療には型に入れるということが大事で、30回噛むということをきっちりと守るようにする。

30回で飲み込める量を口に入れるようにする事が大事。

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中島滋 文教大学健康栄養学部教授

◯ヒスチジン

ヒスチジンはアミノ酸の一種でヒスタミンの原料。

ヒスチジンは脳内でヒスタミンに変化するので、ヒスチジンを多く含む食品を摂ることで、食欲をコントロールすることができるそうです。

ヒスチジンが多く含まれる食品は、本マグロ、かつお、ぶり、さばなど赤身魚や青魚に多い。

ヒスチジンが多く含まれる食品をよくかんで食べるようにする。

●ヒスチジン摂取のポイント

  1. タンパク質を十分に取る
  2. 赤身魚や背の青い魚を多く取り入れる
  3. 生やだしなどとして食べるといい

3. 脳への刺激を増やす

よくかむことで、脳の血流がよくなって、記憶力や集中力も高まるそうです。

よく噛んで健康になりましょう。

そして、メタボ対策・肥満予防をしましょう。







P.S.
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