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「和食=健康」は本当?科学的にわかった和食の3つの弱点!慢性炎症を防いで健康寿命を延ばすために「地中海式」をプラスする




最近考えているのが、伝統的な和食は健康食といえるのかどうかです。

私たちは和食をすごく健康的な食事と考えていますが、一つ一つを考えてみると、気になる弱点があることに気づくんです。

■日本の食事の3つの弱点

1)野菜の摂取量が意外と少ない

伝統的な和食の「一汁三菜」では、小鉢で野菜を摂るスタイルが多いですが、一口・二口程度の量になりがちで、1日の目標量(350g)に届かないケースが多々あります。

煮物やお浸しなど加熱調理が多く、ビタミンCや一部の酵素・B群などの熱に弱い栄養素や水溶性ビタミンが失われやすい側面があります。

また、漬物による野菜摂取は塩分過多の要因になります。

2)煮物や調味料による「隠れ砂糖」と「塩分過多」

実は和食の大きな特徴であり弱点でもあるのが「塩分」と「砂糖(みりん含む)」の多さです。

煮物、照り焼き、すき焼き、寿司飯、つゆ・タレ類には、旨味を引き立てるためにかなりの量の砂糖と塩を使います。

塩分過多は高血圧や胃がんのリスクを高め、甘辛い味付けによる糖質の過剰摂取は血糖値の急上昇(スパイク)を招きます。

3)タンパク質の不足(特に伝統的な献立)

昔ながらの一汁一菜に近い和食は、魚や豆腐・納豆などの大豆製品が中心で、質は良いものの絶対量が不足しがちです。

特に高齢者や運動習慣のある人にとっては、筋肉量を維持するためのタンパク質が足りず、フレイル(加齢による虚弱)の原因になることがあります。また、朝食でのタンパク質不足は体内のリズムや代謝の低下にも繋がります。

■ 和食が「健康食」と評価される要素

もちろん日本食、和食には健康食、長寿食と評価される要素があります。

●PFCバランスの優位性
精製油脂の使用量が少なく、脂質エネルギー比率が控えめで、肥満になりにくい(低脂質・高炭水化物)。

●発酵食品の豊富さ
味噌、醤油、納豆、漬物など、腸内環境を整える多種多様な発酵食品を日常的に摂取できる。

●魚介類(n-3系多価不飽和脂肪酸)
青魚に含まれるEPA・DHAの摂取頻度が高く、心血管疾患の予防に寄与する。

●水溶性食物繊維
昆布やわかめなどの海藻類、大豆、根菜類から質の良い食物繊維が摂れる。

伝統的な和食の長寿食として優れたポイントは大豆と魚の組み合わせ。
これは他の地域の食にない優れたポイントといえます。

→ オメガ3脂肪酸|オメガ3の効果・効能・食べ物(オイル)・ダイエット について詳しくはこちら

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■地中海式食事との比較

科学的根拠(エビデンス)の蓄積という点では、現時点で地中海式食事法が世界で最も高く評価されている食事パターンの一つです。

健康的な加齢に最も効果的だった食事は健康に良い食品を積極的に食べ、悪い食品を控える食事パターンだった!で紹介した「Nature Medicine」に掲載された研究によれば、健康的な加齢(老化)に最も効果的だった食事パターンとして紹介されたのが、健康に良い食品を積極的に食べ、悪い食品を控えることを目指した食事パターン「AHEI(Alternative Healthy Eating Index)」です。

【健康的な老化を助ける食品】

  • 果物、野菜、全粒穀物(玄米や全粒パン)
  • 不飽和脂肪酸(オリーブオイルや青魚の脂肪)
  • ナッツ、豆類、低脂肪乳製品

炎症を引き起こす食事をしている人は認知症のリスクが高い!によれば、地中海式ダイエット(野菜、果物、魚、オリーブオイルなどが中心)など健康的な食事をしている人は認知症のリスクが低く、反対に炎症を引き起こす食事をしている人は認知症のリスクが高いことがわかりました。

■地中海式食事法が推奨される理由

●心血管疾患(心筋梗塞・脳卒中)の発症・死亡リスク低下
2型糖尿病の発症予防および改善
●認知機能低下の抑制・認知症予防

【伝統的な和食】
・脂質少なめ(魚の油、植物油微量)
・塩分高い(味噌汁、醤油、漬物)
・野菜は中程度、果物は控えめ
・精白米(白米)が中心
・魚介・大豆製品

【地中海式食事】
・エクストラバージンオリーブオイル(豊富)
・塩分低い(ハーブやスパイス、レモンで味付け)
・野菜・果物・ナッツ類が極めて豊富
・全粒穀物(パン、パスタ、雑穀)
・魚介・鶏肉・豆類(赤肉は控えめ)

地中海式食事が良い理由は、オリーブオイルやナッツ類による質の良い脂質(オレイン酸・抗酸化物質)と、豊富な生の野菜・果物・全粒穀物、そして塩分が低いことにあります。

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■まとめ

今回の話は「和食が悪いから、地中海式の食事に切り替えよう」という話ではありません。

和食にも地中海式の食事にもそれぞれ素晴らしい強みがあり、また地中海式の食事が日本人の体質にそのまま合うのか、食文化として無理なく続けられるかという視点も大切です。

大切なのは、日本の伝統的な和食の長所(魚介類、大豆製品、発酵食品)を生かしつつ、地中海式食事の良さ(良質な油、豊富な生野菜・果物・ナッツ、減塩の工夫)を取り入れた「進化系和食」を作っていくことではないでしょうか。

例えば、
・白米に玄米、雑穀、もち麦を混ぜて食物繊維とミネラルを補う。
・味付けは砂糖や塩分を控え、出汁(昆布・かつお・干し椎茸)を効かせたり、酢や薬味、ハーブ・スパイスを活用する。
・魚や豆腐に加えてお肉類や卵も適量取り入れ、生野菜や蒸し野菜で全体的な野菜量を増やす。
・炒め物や仕上げのひと回しに、エクストラバージンオリーブオイルやオメガ3系のオイルを取り入れる。

エストロゲンには抗炎症作用があり、閉経でそれが失われると慢性炎症が広がり、病気のリスクが高まる!でも紹介したように、加齢とともに体内の慢性炎症対策は非常に重要になってきます。

和食がもつ良質なタンパク質や発酵食品のベースに、地中海式が得意とする抗炎症食材(オリーブオイル、ナッツ、生野菜など)をプラスして、日々の食事から賢く健康寿命を延ばしていきたいですね。

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