> 健康・美容チェック > 動脈硬化 > コレステロール > コレステロールの比率のLH比(LDLとHDLの比率)とは?|計算・基準・改善する方法
動脈硬化が進んでいるかどうかの目安として、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比率「LH比」と呼ばれる新しい指標が注目されています。
「コレステロールが高い」「動脈硬化が気になる」という悩みを抱えていると毎日が憂鬱ですが、そんな悩みがなくなれば、ストレスなく楽しい毎日が過ごせますし、長生きすることもできますので、LH比を改善する方法を実践していきましょう!
→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら
→ HDLコレステロールを増やす方法と善玉コレステロール吸う力をアップする方法 について詳しくはこちら
【目次】
■LH比とは
by Rick Turoczy(画像:Creative Commons)
LH比は、「LDL(悪玉コレステロール)」÷「HDL(善玉コレステロール)」で求められます。
LH比はLDLコレステロール(悪玉コレステロール)値をHDLコレステロール(善玉コレステロール)値で割った数値で、2を超えてくると、動脈硬化のリスクが高くなります。
2・0以下が基準値で、それ以上は動脈硬化を起こしやすくなり、2.5以上になると、心筋梗塞などのリスクが急増します。
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■なぜLH比が注目を集めるようになってきたのか?
LH比が注目を集めるようになってきたのは、最近の研究で、LDLコレステロールが140未満の人でも心筋梗塞になるケースがあり、またHDLコレステロールが高い人でもまれに動脈硬化を起こすこともわかってきたからです。
つまり、これまで推奨されてきた基準値内でも動脈硬化になる可能性があり、新たな診断基準が必要になってきたということです。
そこで、注目されたのが、「LH比」です。
■日本脂質栄養学会はLH比説に対して否定的
長寿のためのコレステロール ガイドライン 2010 年版|日本脂質栄養学会
一般集団では LDL-C値の高い群のほうが総死亡率は低い(長生きである)ことがわかった。
また、コレステロールエステル輸送タンパク阻害薬はHDL-C 値を有意に上昇させ LDL-C/HDL-C比を下げたが、逆に総死亡率を上げた。
スタチン類は LDL-Cを顕著に下げたが、心疾患予防効果は認められなかった。
LDL-Cを悪玉とし HDL-Cを善玉とする説はコレステロールの 体内動態を単純化しすぎており、使わないよう勧める。
コレステロールを下げる医療を推進する他の学会に対して、ガイドラインを改めるように緊急提言-日本脂質栄養学会によれば、脂質栄養学会はコレステロールの上限値を決めることは良くなく、コレステロールを下げるための投薬こそが健康にとって良くないと、コレステロールの上限値を定めているその他の学会のガイドラインを改めるように提言を行いました。
また、以前紹介した高コレステロール=長寿、脂質栄養学会が指針(2010年)によれば、脂質栄養学会は、高コレステロールの方が長生き(コレステロールが高いほど死亡率が低かったとの大規模研究)であることやコレステロールを下げる薬を服用しても心臓病の予防効果は見られないとする海外の近年の研究から指針をまとめていました。
そのため、LH比には注目が集まっていますが、現時点ではすべての専門家が認めているわけではないということです。
■LH比を改善する方法
LH比を改善する方法はシンプルで、LDLコレステロールを減らし、HDLコレステロールを増やすこと。
LDLコレステロールを減らす方法とHDLコレステロールを増やす方法をそれぞれまとめました。
■LDLコレステロールを減らす方法
タウリンを含む食べ物
肝臓機能が強くなければ、LDLコレステロールを処理することはできません。
肝臓の機能が低下すると、コレステロールは処理できなくなり、血液中に溜まってしまい、動脈硬化や高コレステロール血症などを引き起こしてしまうのです。
肝臓機能をアップさせる食品は、タウリンを含む食品です。
タウリンとは、カキ・イカ・ホタテなど魚介類に多く含まれる成分です。
肝機能をアップさせ、コレステロール処理能力を高める働きを持っています。
タウリンを多く含む魚介類の食事で肝臓機能をアップさせましょう!
→ タウリンを多く含む食品 についてはこちら
食物繊維の多い食べ物
食物繊維には、コレステロールの低減に役立つ効果があるので、食物繊維が豊富な食品を摂取しましょう!
→ 食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら
大豆製品
大豆に含まれるレシチン・イソフラボンなどが悪玉コレステロールを下げる働きがあるそうです。
大豆レシチンを摂るには、『豆腐』を1日半丁食べるとよいそうです。
植物油
植物油には、コレステロールを抑える働きがあります。
HDLコレステロールが低く、中性脂肪が高いと真の悪玉である酸化LDLコレステロールが増えてくるといわれています。
マーガリンやショートニング、ファストフードや総菜などの揚げ油もできるだけ控えるようにして、中性脂肪に気を付けたいですね。
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ヨーグルト(乳酸菌)
毎日乳酸菌を摂っていた人は、悪玉コレステロールが減少し、総コレステロール値も下がったそうです。
→ 乳酸菌の多い食品 について詳しくはこちら
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りんご
オハイオ州立大学の調査によれば、毎日りんごを食べると1ヶ月で悪玉コレステロールが40%減少することがわかったそうです。
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オメガ3を含む食べ物
悪玉コレステロールを減らす食事として、オメガ3脂肪酸(DHA・EPA)の多い食事にしましょう。
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■HDLコレステロールを増やす方法
善玉コレステロールを増やすには運動が有効で、特に「有酸素運動」が有効なのだそうです。
有酸素運動だからといって走らないといけないというわけではなりません。
ジョギング以外の運動も有効で、1日に歩く歩数が多ければ多いほど、善玉コレステロールの値も高くなるそうです。
毎日8千歩から1万歩歩くと、善玉コレステロールを増やすリポプロテインリパーゼが活性化するそうです。
●歩くこと(1日30分ぐらい)
●『プランク』 (体幹を鍛える運動)
1.腕を直角に曲げて寝る(うつ伏せの状態で腕を曲げる)
2.腕だけとつま先だけを地面につけ一分間キープする。
※頭の先と足を一直線に保つように
※1日一回一分
チョコレート
【#主治医が見つかる診療所】コレステロール|LH比・酸化悪玉コレステロール・チョコ・トマト・鮭やチョコレートの健康効果が研究で証明|血圧を下げる効果やHDLコレステロール増加による動脈硬化予防によれば、カカオポリフェノールが70%含まれているようなチョコレートを一日に25g食べることで善玉コレステロールが増加するそうです。
アーモンド
アーモンドを1日10g食べると、善玉コレステロールが増える!?によれば、アーモンドを1日10グラム食べると善玉コレステロールが増えたそうです。
また、LDLコレステロールを減らし、中性脂肪を減らすことで、LDLコレステロールとHDLコレステロールの比率が改善されることで、動脈硬化の改善につながると考えられます。
食物繊維
食物繊維には、コレステロールの低減に役立つ効果があるので、食物繊維が豊富な食品を摂取しましょう。
根菜類、海藻類、きのこ類、納豆やオクラなどのネバネバ系に水溶性食物繊維が豊富なのだそうです。
【補足】わかめ、もずく、めかぶ、こんぶ、ひじき、ところてんなどの海草は、水溶性食物繊維が豊富です。
→ 食物繊維の多い食品 について詳しくはこちら
トマト
トマトに含まれる「リコピン」で善玉コレステロールが増える!?によれば、トマトに含まれる「リコピン」という成分に善玉コレステロールを増やす作用が期待できるそうです。
トマトジュースでコレステロール値など脂質異常症に関連する検査値が改善で紹介した脂質異常症の状態にしたハムスターを、トマトジュースを飲ませる群と飲ませない群に分けておこなった実験によれば、トマトジュースを与えたハムスターで、コレステロール値や中性脂肪値など脂質異常症に関連する検査値が改善したそうです。
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→ 悪玉コレステロールを減らす方法|LDLコレステロールを下げる食品・食事 について詳しくはこちら
また、トマトから脂肪肝、中性脂肪改善に有効な成分を発見―京大で紹介した京都大大学院の河田照雄教授らの研究グループの研究によれば、トマトには、血液中の中性脂肪量を抑制する成分が含まれており、脂肪肝やメタボリックシンドロームの予防に効果が期待されるそうです。
→ 中性脂肪を減らす方法(食事・運動・サプリメント) について詳しくはこちら
油に気をつける
●植物油には、コレステロールを抑える働きがあります。
●HDLコレステロールが低く、中性脂肪が高いと真の悪玉である酸化LDLコレステロールが増えてくるといわれています。
→ 酸化悪玉コレステロールとは・原因・数値(基準値)・測定(検査)・対策 について詳しくはこちら
マーガリンやショートニング、ファストフードや総菜などの揚げ油もできるだけ控えるようにして、中性脂肪に気を付けたいですね。
野菜(ブロッコリー・キャベツ)
野菜100%の天然アミノ酸(SMCS)は悪玉コレステロールを分解して排出する、酵素の働きを促すと言われています。
■コレだけ覚えてやってみよう!
タウリンを含む魚介類・食物繊維の多い食べ物・大豆製品・オメガ3を含む食べ物でLDLコレステロールを減らし、トマトやチョコレート、食物繊維の多い食べ物を摂り、運動をすることでHDLコレステロールを増やして、LH比を改善しましょう!
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