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Withコロナ時代におけるEC化の勝負の分かれ目は「物流」?




Withコロナ時代におけるEC化の勝負の分かれ目は「物流」?
Withコロナ時代におけるEC化の勝負の分かれ目は「物流」?

Erda Estremera|unsplash

今回の一番のポイントは新型コロナ禍で企業が一斉にオンライン化・EC化にシフトする中、勝負の分かれ目は「物流」になるのではないか?という点です。

■オルビス、1オーダー/1台のAGV

■オイシックス、ネックはトラフィックと物流の2つ

新型コロナ禍で好調だったオイシックスのネックとなったのは、急激なトラフィック増に伴うサーバー処理の低下と出荷キャパがオーバーするという物流の問題でした。

■楽天、物流事業への積極的投資

楽天は物流事業へ投資を行ない、物流の効率化と送料統一ラインの導入により、顧客にいかに商品を早く届けるかを意識しています。

■モノタロウ、物流拠点開発に積極的に投資

■Amazon

ジェフ・ベゾスが描いたといわれる「アマゾンフライホイール」の図。

なぜ円の形の循環した図ではなかったのでしょうか?

低コスト構造にすること→低価格→顧客体験(CX)の向上→トラフィックの向上→売り手の増加→品揃えの増加→顧客体験の向上

スタートは低コスト・低価格にあるものの、Eコマースの肝は「品揃え」と「物流」にあったからこそ、循環した図ではなく、「アマゾンフライホイール」の図のような特殊な形になったのではないでしょうか?

■アスクル

■北の達人、物流拠点の二拠点化

■アイリスオーヤマ

「いかなる事業環境でも利益を出す仕組み」を参考にすると、ネット通販の肝は「品揃え」と「物流」の2つであり、これを独自の考え方でやってきたからこその今の成功があるんですね。

  • 工場に物流機能がついているのではなく、物流センターの中に工場を作るという考え方をしています。この全国をカバーする強力な物流体制があるからこそ、ネット通販が拡大して、通販事業者への商流が急増しても、素早く対応できたのです。
  • ネット通販のもう一つの理由は、物流に力を入れてきたことです。
  • ネット通販事業とは究極的には物流事業です。魅力的なサイトで買い物を楽しんでもらい、注文があった製品を迅速に届ける。この2つにつきます。
  • 製品点数の多さはアイリスにとっての永続戦略であるわけですが、これがネット通販事業ととても相性がいい。

■生協とアリババグループ「菜鳥」の物流に対する考え方を比較

■Coupang(クーパン)

■トラスコ中山

■Just fit BOX

■メルカリ

■【補足】新型コロナ禍におけるEC化の現状

新型コロナ禍において高齢者によるデジタルシフトも進み、外出を必要としないECモール・通販の活用が増えています。

このことは企業の決算にも現れていて、BASEは外出自粛に伴う巣篭もり消費、消費者のEC移行、実店舗のオンラインシフト加速により、大きく成長しています。

今までオフライン(リアル接客)に強かった企業もオンライン接客やEC化に積極的に動いていく方針です。

しかし、EC化率は増加傾向にあるものの、まだまだ成長の余地があります。

大企業だけでなく、中小企業もこれからはEC化に注力すると考えられ、中小企業向けのEC化支援を行なうサービスが重要になってくるでしょう。

■まとめ

先日回転ずしのチェーン店に伺ったのですが、新型コロナの影響でしょうか、変化が起きていました。

働いている人数が減っていて、そのために席の片づけやお寿司が出てくるスピードが遅くなっていたのです。

回転ずしといえば「特急レーン」や「タッチパネル」など人件費をかけられない状況から生み出された様々なアイデアが詰まっています。

しかし、新型コロナ以前と比べると、シャリの量が少なくなっていたり(糖質制限の流れもあるので一概には言えません)、タッチパネルで注文してもお寿司が全然出てこなかったり、商品の全体価格は上がっていたりと、満足度が下がる結果となりました。

おそらく、以前と比べるとお客さんの数が減ることから、商品価格を値上げして客単価を上げ、商品の品質を落とし、人件費を削減して(回転率は下がっても)、以前と同じくらいの収益をあげようとしていたのでしょうね。

横道にそれてしまいましたが、これを物流の話に置き換えてみましょう。

寿司ネタ(供給)はあるし、お客さん(需要)はあるけど、それを動かす人(物流)がいないんです。

ビジネスの外側から見てみると、ECにとって重要なのは、その商品・サービスを欲しいと思うユーザーを増やすこと(需要の側面)を想像すると思います。

しかし、実際には商品が売れてきたときに、商品を製造するキャパの問題があったり、商品を配送する物流の問題があることで、新規の顧客獲得をストップしたり、一定期間の販売ができなかったりすることが、その事業の売り上げの上限を決めてしまうことまでは想像がいかないものです。

この件で一番有名な本は「ザ・クリスタルボール」(著:エリヤフ・ゴールドラット)でしょうか?

物流のスタート地点である倉庫にある在庫をいかに品切れを起こすことなく、また過剰に在庫を抱えることなく、管理することが重要かが書かれています。

EC(通販)をしているとある時に「ボトルネック(注文を受けても、商品の発送ができなくなる受注の臨界点)」が来ます。

そしてそのことによって、売り上げの上限が決まってしまうのです。

物流においては、ウィズコロナ時代である新型コロナウイルス感染リスクの問題、少子高齢化社会+労働人口の減少の問題、多くの企業がEC化することによる物流のキャパの問題があり、持続可能な(サステナブル)な物流をいかに実現することかが課題になっています。

デジタル化によって進めるべきところは顧客の接点を増やすことだけでなく、わかりづらいところをなくして「フリクションレス」にすることや物流の改善によって「ボトルネック」をなくすことも含まれますので、ぜひ参考にしてみてください。







P.S.

40%軽量化に成功!介護にも対応した腰用パワーアシストスーツ「ATOUN MODEL Y」発売|建設や物流、工場、農業といった現場だけでなく、介護現場での活用を提案




■40%軽量化に成功!介護にも対応した腰用パワーアシストスーツ「ATOUN MODEL Y」発売|建設や物流、工場、農業といった現場だけでなく、介護現場での活用を提案

40%軽量化に成功!介護にも対応した腰用パワーアシストスーツ「ATOUN MODEL Y」発売|建設や物流、工場、農業といった現場だけでなく、介護現場での活用を提案
40%軽量化に成功!介護にも対応した腰用パワーアシストスーツ「ATOUN MODEL Y」発売|建設や物流、工場、農業といった現場だけでなく、介護現場での活用を提案

参考画像:40%軽量化に成功。介護用途にも対応した腰用パワーアシストスーツ「ATOUN MODEL Y」を発売~過酷な作業現場で得た知見を、介護現場にも活用(2017/12/21、パナソニックプレスリリース)|スクリーンショット

40%軽量化に成功。介護用途にも対応した腰用パワーアシストスーツ「ATOUN MODEL Y」を発売~過酷な作業現場で得た知見を、介護現場にも活用

(2017/12/21、パナソニックプレスリリース)

新モデル「ATOUN MODEL Y」の開発にあたっては、現行モデルのユーザーの意見をもとにゼロから設計と制御を見なおし、金属製フレームの樹脂化や、モータやバッテリーの小型化などに取り組んだ結果、40%の軽量化を実現しました。同時に、採用部材の汎用化や組立工程の簡素化などにも取り組んだことで、大幅なコストダウンも実現し、導入コストを大幅に低減いたしました。

ATOUNは、現行モデル「ATOUN MODEL A」から重量を40%軽量化(「ATOUN MODEL A」総重量7.4kgに対し、新モデル「ATOUN MODEL Y」の総重量は4.4kg。軽量化率40.54%。)した腰用パワーアシストスーツ(ユーザーが着用して使用するアシスト型のロボット。体幹の動きを位置センサで検出し、動作意図に合わせて腰部のモータを回転させることで作業時の腰部への負担を軽減。)の新モデル「ATOUN MODEL Y」を2018年4月に発売するそうです。

現行モデルは主に建設や物流、工場、農業といった現場で使用されてきましたが、新モデル「ATOUN MODEL Y」では、装着感の向上、なめらかな動作、高い機動性を備えたアシストといった特長を生かし介護現場での活用を提案していくそうです。




■要介護者を少なくするためにも、高齢者がいかに元気で生活してもらえるか、いかに生活動作を楽にできるかについて考える必要がある

今回のアイデアは高齢化社会を迎える私たちにとっての介護に頼らない生活をする上で活かせるのではないでしょうか?

ひざ痛中高年1800万人 要介護へ移行リスク5.7倍|厚生労働省研究班(2013/8/13)によれば、厚生労働省研究班の調査によれば、膝の痛みで悩む中高年が1800万人に上ると推計されるそうです。

ショウガでひざ痛(変形性膝関節症)の予防・改善|#みんなの家庭の医学によれば、「変形性膝関節症(へんけいせいひざかんせつしょう)」は、クッションの役割を果たしているひざの軟骨がすり減り、炎症が起こることで、強い膝の痛みが起こります。

日本における変形性膝関節症の潜在患者数は3000万人いるといわれるそうです。

膝には歩くときに体重の3倍もの負荷がかかるそうで、例えば体重50kgの人の場合には、3倍の150kgの負担が膝にかかっているということです。

平成25年 国民生活基礎調査の概況|厚生労働省

介護が必要となった主な原因を要介護度別にみると、要支援者では「関節疾患」が 20.7%で最も多く、次いで「高齢による衰弱」が 15.4%となっている。要介護者では「脳血管疾患(脳卒中)」が 21.7%、「認知症」が 21.4%と多くなっている。

厚生労働省の平成25年国民生活基礎調査の概況によれば、要介護度別にみた介護が必要となった主な原因の第一位は「関節疾患」となっています。

高齢化社会を迎える国々にとっては、要介護者を少なくするためにも、高齢者がいかに元気で生活してもらえるか、そしていかに生活動作を楽にできるかについて考えていく必要があります。

■まとめ

SUPERFLEX社、高齢者の動きをサポートして衣服の下から着ることができるパワードスーツ「AURA(オーラ)」を開発で紹介したSuperflex(スーパーフレックス)社のAura(オーラ)は高齢者の動きをサポートするパワードスーツで、衣服の下から着ることができるようになっています。

着用している人が体を動かす際の筋電信号を拾って、胴体、臀部・腰、脚の筋肉を強化(支援)して、立ったり座ったりといった動きのサポートをするように設計されています。

パワーアシストスーツがこれほど薄くて軽いものになれば、日常で使うようにもなるかもしれません。

「パワーアシストスーツ」や「チェアレスチェア」、「外骨格スーツ」、「パワードスーツ」、「動作支援ロボット」、「体重支援型歩行アシスト」が活用されるようになれば、健常者や障害者、若者と高齢者というような分け隔てなくなるようになるかもしれませんね。







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