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■緑内障で脳細胞減少 早期診断へ応用期待|理研
緑内障で脳細胞減少 早期診断へ応用期待 理研
(2012/5/8、47ニュース)
中途失明原因の1位となっている緑内障は目だけではなく、脳の神経細胞が減るなどの障害も起きていることが、理化学研究所分子イメージング科学研究センター(神戸市中央区)などの研究グループがサルの実験で突き止めた。今後、脳内の細胞の増減を見ることで、緑内障を早期に診断できる可能性があるという。
理化学研究所分子イメージング科学研究センターの研究によれば、緑内障は目(視神経)だけではなく、目からの情報を受け取る脳の神経細胞が減るなどの障害も起きていることがわかり、脳細胞の増減を見ることで緑内障を早期に診断できる可能性があるそうです。
研究成果「神経変性疾患の進行を予測する新手法開発」のお知らせ
(2013/2/4、理化学研究所 分子イメージング科学研究センター )
今回共同研究グループは、脳内の神経線維を MRI で画像化する拡散テンソル画像法を用いて 5 頭の緑内障モデルサルの脳を調べ、網膜と視覚野を結ぶ神経が変性する様子を詳しく解析しました。その結果、緑内障が進行した時の正常な神経線維の割合は、眼圧の高さと経過時間を累積した値(累積神経変性リスク)と指数関数的な相関を示すことが分かりました(図1A)。このことは、眼圧の異常がいつ、どの程度生じたかの情報があれば、脳内の神経変性を予測できることを示します。これを検証するため、5 頭の個体の緑内障の経過を継続的に調べたところ、累積神経変性リスクから予測された神経変性の程度と、拡散テンソル法で実際に観察された神経線維の状態はよく一致することがわかりました(図1B)。したがって、この予測方法を用いることで、新しい治療を施した際に神経変性がどの程度抑制されたかなど、症状の進行・治療効果の予測を従来よりも高い精度で行うことが可能となります(図1C)。
理化学研究所と岐阜薬科大学の共同研究チームは、脳の神経線維を画像化する拡散テンソル画像法を用いて、緑内障モデルのサルの脳を調べ、緑内障の発症により生じる神経変性の進行を評価・予測することに成功しました。
この予測法法を用いれば、緑内障に対する治療を施した際に、どれくらい神経変性が抑制されたかどうかなど症状の進行・治療の効果の予測を高い精度で行うことができることが期待されます。
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