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新年(2020年)の目標を達成するにはどうしたらいいの?|新しい習慣作りには「きっかけ」と「報酬」が重要!|毎日の人の行動の40%がその場の決定ではなく習慣!

新年の目標を立てた人も多いのではないでしょうか?

ただ目標を達成するために実際に行動できる人が少ないのも事実です。

それではどのようにすれば新年の目標に達成することができるのでしょうか?




■新しい習慣作りには「きっかけ」と「報酬」が重要!|毎日の人の行動の40%がその場の決定ではなく習慣!

Jogging track

by Albert Lugosi(画像:Creative Commons)

「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)によれば、

デューク大学の学者が2006年に発表した論文によると、毎日の人の行動の、じつに40%がその場の決定ではなく習慣

なのだそうです。

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また、「スイッチ 変われないを変える方法」(著:チップ・ハース ダン・ハース)によれば、セルフ・コントロールは消耗資源であり、例が挙げられています。

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例:ウェディングレジストリ(アメリカで結婚時に新郎新婦が作る結婚祝儀のほしいものリスト)の作成やコンピュータの購入など複雑な選択や検討をさせられた人々はさせられていない人々よりも集中力や問題解決能力が落ちる事が分かっている。

例:ある研究によると、感情を抑えるように支持された被験者は、自由に涙を流した被験者と比べて、その後の身体持久力が低下することがわかった。

私たちはあらゆる場面でセルフ・コントロールを消耗するものであり、一つ一つの行動をいちいち決定してしまうと疲れてしまうため、人は習慣として自動化された行動をしてしまうのです。

つまり、反対に考えると、変化を起こしたいときには、自動化された行動=習慣を変えなくてはならないのです。

では、どのようにすれば習慣を変えることができるのでしょうか?

「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)によれば、人間の心理には、2つの基本原則があるそうです。

1.シンプルでわかりやすいきっかけを見つけること

2.具体的な報酬を設定すること

新しい習慣作りには、「きっかけ」と「報酬」が重要です。

「習慣の力」(著:チャールズ・デュヒッグ)では、「きっかけ」と「報酬」についての具体的な例が紹介されています。

新しい運動習慣を身につけるのに成功した人々の研究では、職場から帰宅した直後にジョギングに行くといった特定のきっかけと、罪悪感から解放された夜のテレビ鑑賞やビールといった具体的な報酬を設定した人のほうが続きやすいことがわかっている。

食餌療法についての研究では、挫折せずに新しい食習慣をつくり上げるのには、前もってメニューを作成しておくなど、事前にきっかけを決め、シンプルな報酬を設定する必要が有ることも判明した。

あるグループでは、92%の人が、気持ちが良いから習慣的に運動すると話している。運動で分泌されるエンドルフィン等の神経伝達物質を期待し、求めるようになるのだ。

毎朝、走りたければ、シンプルなきっかけと明確な報酬を選ぶ必要がある。

しかし、その後の無数の研究によって、きっかけと報酬そのものには新しい習慣を長続きさせる力はないとわかった。脳が報酬を期待するようになってはじめて、つまりエンドルフィンや達成感を求めるようになってはじめて、毎朝、ジョギングシューズのヒモを無意識のうちに結ぶようになるのだ。きっかけはルーチンを生み出すだけでなく、その先の報酬への欲求を生み出すものでなくてはならない。

「きっかけ」と「報酬」は新しい習慣を作るうえで欠かせないものですが、「きっかけ」と「報酬」そのものには新しい習慣を長続きさせる力はなく、「〇〇したい」「〇〇がほしい」というような明確な欲求が習慣のための原動力となるのです。

そのため、このプログラムにおいては、変わりたいという感情をいかに生み出すのか=「動機づけ」をいかに行うかがポイントになってくるのではないでしょうか?

どのような目標を立てるのかも大変重要です。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、

「いかに小さな成功であってもそれを積み上げることで自信につながる」

NFLコーチ ビル・パーセルズの言葉を紹介しています。

手の届く範囲の目標を掲げて、それを達成することにより、小さな成功を感じることは、その人にとっての自信になるはずです。




■まとめ

健康のためにはバランスの良い食事と運動が重要とよくいわれますが、そういわれたからといって、人は習慣を変えないものです。

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)によれば、「もっと健康的な食生活を送る」といった総括的な目標は、不明瞭であり、その曖昧さが感情に言い逃れの余地を与え、失敗を正当化しやすくしてしまうそうです。

つまり、「健康のためにはバランスの良い食事と運動をしましょう」というメッセージは、受け取る側としてはわかりづらいもので、結果どうしたらよいかわからず、今まで通りの生活をしてしまうことになってしまいます。

ではどのようにしたらよいのでしょうか?

『スイッチ!「変われない」を変える方法』(著:チップ・ハース&ダン・ハース)ではこのような提案がされています。

例:アメリカ人に健康的な生活をさせるには?
「もっと健康的に行動しよう」と訴えるのではなく、「次にスーパーの乳製品コーナーに立ち寄ったら、ホールミルクではなく低脂肪乳に手を伸ばしなさい」というべきなのだ。
飲食行動を変える必要でなく、購入行動を変える。
「もっと健康的に行動しよう」と伝えても、解釈の仕方はいくらでもある。

よくテレビで紹介されているような、○○の不足が病気の原因となる恐れがあるので、△△を食べましょうというのは、見ている人に伝わりやすく、行動を変えやすいということなんですね。

デザインとアイデアでカンボジアの人を貧血から救った鉄製の魚「LUCKY IRON FISH」によれば、カンボジアでは鉄分不足による貧血によって極度の倦怠感やめまいで悩まされている人が多かったそうです。

しかし、カンボジアの食生活は魚と米から成り立っていて、鉄分の摂取が不足していたそうです。

「魚は幸運の印である」という地元の俗説を利用して、カントロップという魚の形に成形した鉄の塊(Lucky Iron Fish)を調理中の料理にしたところ、Lucky Iron Fishを使っている地域では鉄欠乏性貧血が50%減少したそうです。

普段食べている食事にLucky Iron Fishという鉄の塊を入れるだけで鉄欠乏性貧血が解消するというのは実にわかりやすい方法です。

「健康のためにはバランスの良い食事と運動をしましょう」というのは最も正しいメッセージですが、最も伝わりづらいメッセージでもあります。

最も変化を与えるのに効果的な生活習慣1つを提案するように変えてみてはどうでしょうか?

そして、その生活習慣を自身の習慣とするための一つの方法として、今回提案したのが、メッセンジャーの好きな人・憧れの人のニックネームをトレーニングメニューにするというアイデアです。

Twitterで見かけたのが「メッセンジャーで相手のニックネームを今年の目標に設定する」というアイデア。

このアイデアを応用して、好きな人や憧れの人のニックネームをトレーニングメニューに設定して、トレーニングをお知らせするリマインダーにするといいのではないかと考えました。

31歳で横浜市立大学の教授となった武部貴則教授が取り組む「広告医学」とは?|なぜ「広告医学」が必要なの?|「広告医学」の例で紹介した広告医学とは、医療・医学情報と、デザインやコピーライティングなどの広告的視点を組み合わせることで、より自然に動機付けして、人々の行動変容を促すことにより、健康を実現していくことを目指すという考え方。

今回Twitterで見かけたアイデアは広告医学的なアイデアの発想の仕方ですよね。

なぜSNS上で変な絡み方の人に反応することが『報酬』になるのか?|世の中は「報酬系」で回ってる!?で紹介した「『無意識』があなたの一生を決める 人生の科学」(著:デイヴィッド・ブルックス)では「報酬系」について取り上げました。

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報酬系とは、欲求が満たされた時に活性化し、快感をもたらす神経系のことである。快感が得られるのは、ドーパミンという物質が放出されるためだ。報酬系の働きにより、私たちは何か一つのことに集中することもあるし、何かに強く憧れ、それをひたすら追い求めることもある。強く、狂おしいまでの欲望に駆られることもある。報酬を獲得し、欲望が満たされれば、ドーパミンが放出されて快感が得られるため、私たちは報酬を求めて行動するようになるのだ。報酬が特定の行動を促すわけである。

スマホゲームを試しにやってみたことがあるのですが、実に「報酬系(≒ご褒美)」について考えられている印象を受けました。

ゲーム初心者向けに、経験値を多くくれたり、カードをくれたり、グッズをくれたり、ゲーム内で達成した感覚を与えてくれたりと、快感になりそうなことがたくさん与えてくれることにより、ハマってしまう人がでてくるのもわかる気がしました。

スマホゲームの手法を健康のための行動変容に活かすことができればよいのかもしれません。

好きな人・憧れの人からのメッセージがご褒美であると同時に、自分が続けたい習慣なら行動変容を促すことにつながるのではないでしょうか?







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習慣が近い男女は「長続きする」ことが明らかに

The Bicycles of Ferrara (47)

by Colville-Andersen(画像:Creative Commons)




飲酒・喫煙の習慣が近い男女は「長続きする」ことが明らかに

(2012/2/15、Menjoy)

ニューヨークのバッファロー大学のケネス・レオナルド氏によると、ひとは習慣を共有する人々と結婚する傾向があります。

それは、飲酒や喫煙の習慣、ときには麻薬といったドラッグの使用もあてはまるといいます。

もしカップルのうちの一方が、ヘビースモーカーであったりお酒が大好きけれども、他方がそうでなければ、つきあうことは難しく、かりにつきあったとしても長続きしないというのです。

もし、異なる習慣を持つもの同士がつきあい、結婚することになったのなら、ふたりの関係を維持するために習慣を共有しようとします。

そのため、ときに喫煙の習慣がなかったひとが煙草を吸いはじめるようになったり、ドラッグに手をだしたりするようになるのです。

習慣が同じカップルは、付き合いが長続きし、結婚する傾向があるそうです。

違う習慣を持つ人とは、付き合うことは難しく、付き合ったとしても長続きしないそうです。

仲の良い夫婦の5人に1人は顔が似ていると感じているでも紹介しましたが、夫婦は結婚期間が長いほど性格が似てくるということはなく、「似たもの夫婦」は結婚する段階で性格が似ている相手を選んでいるそうです。

また、「つながり 社会的ネットワークの驚くべき力」(著 ニコラス・A・クリスタキス ジェイムズ・H・ファウラー)によれば、似たもの同士で結婚する傾向があるそうです。

どのようなネットワークを利用するにせよ、パートナー探しのプロセスを推進するのは通常ホモガミー、つまり似た者同士で結婚する傾向である。

<中略>

人は自分に似た人のそばにいる人を好むものだ。

たいていの人は、パートナーが互いに似ている様子を想像すると気持ちが安らぐ

いつの日か自分も気の合う相手と仲睦まじく幸せに過ごすのだという希望が湧いてくるからだ。

できれば良い習慣をもつようになればいいですね。







【関連記事】

よい習慣を手に入れる7つのステップ

Early morning bokeh (Explore 2014-03-04)

by Susanne Nilsson(画像:Creative Commons)




現在、「早起き」する習慣をつけようと取り組んでいます。

そこまで遅く起きているわけではありませんが、実験的に1時間前に起きるにはどうしたらいいかを試してみています。

なぜ早起きするという実験を行なっているのかといえば、それは、どうしたら習慣を変えることができるのか、を自分なりに考えてみたいと思ったからです。

 

よい生活習慣を取り入れるためには、それまでの悪い習慣を止める必要があります。

「悪い習慣を止める」と口でいうのは簡単なことですが、長く続いてきた悪習というものは簡単にやめることはできません。

悪い習慣とは、それだけ身体に慣れ親しんだものであり、続けやすい習慣なのです。

 

悪い習慣を止めるにはどうしたらいいのでしょうか。

それは、悪い習慣をやめ、良い習慣を取り入れる」という確固たる理由付けをする必要があるのではないかと考えました。

つまり、自分で自分を説得するのです。

 

自分で自分を説得するという表現は不思議な感じですが、それだけ悪い習慣をやめ、良い習慣を取り入れるのは難しいことだと思うのです。

自分の意志の強さが試されます。

よく三日坊主という言葉がありますが、最初は「こうしよう!」と思ってはじめたことでも、3日ほど経つとやめてしまったという経験はありませんか。

例えば、日記やダイエット、読書、英会話などです。

あれほどの思いで始めたのに、たった数日であきらめてしまうのはなぜなのでしょうか。

私は、こう考えます。

諦めてしまっているのではなく、元の自分に戻ろうとする自分がいるのではないかと。

元の生活・習慣の方が慣れているため、自分にとっては大変楽なのです。

元の自分に戻ろう、戻ろうと手招きをしようとします。

だからこそ、自分で自分を説得する必要があるのです。

今までの自分に別れを告げて、新しい自分になるためにも、自分で自分を説得する作業が必要になるのだと思います。

 

では、どのようにしたらよいのでしょうか。

「だから片づかない。なのに時間がない 『だらしない自分』を変える7つのステップ」(著 マリリン・ポール)を参考にしてみると、自分を変える方法として7つのステップがあると紹介しています。

新装版 だから片づかない。なのに時間がない。ーーー「だらしない自分」を変える7つのステップ

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1 目的をはっきりさせる

2 ビジョンを描く

3 現状を検討する

4 サポートを頼む

5 戦略を探る

6 効果的な行動を起こす

7 心を深く掘り下げ、変化を維持する

1 目的をはっきりする

目的がはっきりしていないと、すぐに元の自分に戻そうとしてしまうでしょう。

2 ビジョンを描く

新しい習慣を取り入れた新しい自分はどんな自分なのかを具体的に描くのは、続けるためにも必要なことだと思います。

そして、その目的を達成する日付をつけることも大事なことのようです。

3 現状を検討する

現在地の自分がどういった人間かを知ると、新しい習慣を取り入れるためにはどのような方法をとればいいのかが見つけやすいのではないでしょうか。

4 サポートを頼む

良い習慣を取り入れている人はどのようにして取り入れたのか、たずねてみましょう。

全部を自分ひとりだけでやるのではなく、誰かに頼んでみると、意外と簡単にできるのかもしれません。

日記の場合なら交換日記にしてみる、ダイエットや英会話の場合は周りに宣言する、読書の場合は、読書会を開くなどが考えられそうです。

5 戦略を探る

この部分は本でも大半を占めており、様々な方法が考えられます。

やること(大きいこと)をできるだけ小さくする、制限時間を決める、習慣をシステム化するなどです。

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6 効果的な行動を起こす

どのような手段で行うのかを決めたら、まず具体的に立てた目的・ビジョンを目標に近づくために、行動を起こしましょう。

7 心を深く掘り下げ、変化を維持する

本の中でも、

習慣は慣れてきた時が一番の危機

と書かれています。

ふとした気の緩みや上手くいかない時には、元の自分に戻ろうという昔の自分が引き戻そうとしてくるはずです。

しかし、「そういう時は必ずある」、と思っていれば、きっと乗り越えられるはずです。