by Nic McPhee(画像:Creative Commons)
(2014/7/31、WSJ)
神経科学と心理学、それにデザイン分野にまたがる最近の研究で、落書きは人が集中力を維持したり、新たなひらめきを得たり、情報を記憶したりするための一助になることが分かってきた。
落書きが集中力を維持したり、ひらめきを得たり、記憶に役立つことがわかってきたそうです。
■実験
2009年に実施された応用心理学の研究によると、人の名前のリストが読み上げられている間、落書きをするよう促されたグループは、その後実施された抜き打ちのクイズで、そうでないグループより29%多く情報を思い出すことができた。
落書きをしたグループのほうが、そうでないグループよりも約30%多く記憶を保持したという結果が出たそうです。
■なぜ、落書きをすると、脳が活発になるのか?
ランセットに掲載された研究によると、一部の研究者は「デフォルト・ネットワーク」――外部からの刺激がない場合に大脳皮質の基本的な活動を維持する領域――を連動させておくことによって、落書きが脳の活発な働きを維持する助けとなっている可能性があると考えている。
デフォルト・ネットワークを連動させておくことによって、落書きが脳の働きを維持する可能性があるそうです。
Kinfork(japan edition volume eight)で紹介されている科学者ジャッキー・アンドレードは、落書きの効果について次のように語っています。
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「落書きによって、注意散漫になりがちな脳の性質を抑えるため集中力が高まり、脳の機能を最高レベルまで上げることができる」
初めてのことをやるときには脳は刺激があるため集中するのですが、慣れてくると、余裕ができていると同時に集中力が散漫になるということを聞いたことがあります。
そのため、慣れたことをするときには、音楽をかけることで、適度に脳の余裕ができた部分を埋めることで、集中力が増すといわれていますが、この考え方を参考にすれば、落書きにも同様の働きがあるのではないでしょうか。
Kinfork(japan edition volume eight)の中で紹介されているサニー・ブラウンは次のように語っています。
視覚的学習者にとって「落書きをすることは、私たちの情報処理能力と問題解決能力に大きな影響を与える」
【参考動画】
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■落書きをして初めて、全体像を考える。自分が何を理解し、何を理解していないかがわかる
カナダ・バンクーバーのブリティッシュ・コロンビア大学で医学部に通うマルヤマ・ミチコさんは、授業を受けている最中にキーワードを書きとめ、その後「その日の落書き」を描いて学習した内容をまとめる。胃液分泌やヘルニアなど授業で学習した内容の絵を描きながら、理解していないところの不足を補うのだという。
言葉にできている部分と言葉にまでは落とし込めていない部分があることが落書きによって明確になるということではないでしょうか。
つまり、落書きは全体像を把握する有効なツールともいえるのです。
by Juhan Sonin(画像:Creative Commons)
これを発想方法としてまとめられたのが、マインドマップなのでしょう。
マインドマップとは、テーマを紙の中央に絵や言葉で描き、そこから放射状に枝を伸ばして、キーワードやイメージをつなげながら、発想を広げていくというものです。
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■まとめ
会議や勉強をする際には、ペンを手に取って、落書きをしながらやることによって、集中力が高まり、創造性も高まるのではないでしょうか。
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