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腎臓の機能が低下し、腎臓の病気になると、「血尿」という症状が現れますが、なぜ腎機能が低下すると血尿が出るのでしょうか。
【目次】
■尿の変化が腎臓の病気のサイン
by Casey Fleser(画像:Creative Commons)
「おしっこに血が混じっている」
「尿の色がいつもと違う」
「尿が濁っていると感じる」
「真っ赤な色の尿やコーラ色の尿が出たことがある」
「健康診断の時に、血尿と蛋白尿が出ているといわれたことがある」
こうしたいつもとは違う尿の変化が腎臓の病気のサインとなることがあります。
■なぜ腎機能が低下すると血尿が出るのか?
血尿には、「おしっこの色が赤い」「尿に血が混じっている」ということを目で判断できる血尿(肉眼的血尿)もあれば、目ではわからなくても尿検査でおしっこに血が混じっていることがわかること(尿潜血陽性)もあります。
腎機能が低下すると血尿が出る原因は、腎臓で血液をろ過し、老廃物などを尿として排泄する器官である糸球体に腎炎などで何らかの異常(炎症・出血)が起きていることです。
ポイントとしては、尿に蛋白(タンパク)が混じっているかが重要になります。
しかし、血尿が出ているといっても、尿の通り道である腎盂(じんう)、尿管、膀胱、尿道が病気になることで血が混じることがあるので、すぐに腎臓に病気があると判断はできません。
【参考リンク】
- 腎臓病の症状から診断へ 検尿異常:血尿とは|大阪府立急性期・総合医療センター 腎臓・高血圧内科
■腎臓に問題があるかどうかは尿検査と血液検査で分かる
尿タンパク検査
糸球体のろ過機能に異常があるかどうかを調べる「尿検査」では、主に尿にたんぱくが混じっているかどうかを調べます。
尿に蛋白(タンパク)が混じっているということは、毒素や老廃物をろ過する糸球体がうまく機能していない、つまり腎臓の機能が低下しているということが考えられます。
血清クレアチニン検査
「クレアチニン検査」とは、腎臓のろ過機能がどれくらい残っているかがわかる検査です。
クレアチニンとは、筋肉中のたんぱく質が代謝された時に発生する老廃物で、腎臓のろ過機能を示す指標です。
CKD(慢性腎臓病)は早期では症状がないため、定期的に検査を受けることが重要になります。
→ 腎臓の数値|クレアチニン・eGFR について詳しくはこちら
最近では、薬局などでタンパク尿や血尿がある程度わかる尿検査試験紙が販売されているので、定期的にチェックをするのもいいかもしれません。
■腎臓の病気を予防する方法
腎臓の機能が60%未満に低下した状態の病気を慢性腎臓病(chronic kidney disease;CKD)と呼びますが、CKDのリスク要因は、加齢、血尿、高血圧、糖尿病(高血糖)、脂質異常症、肥満と喫煙なのだそうです。
そのため、次のようなことが腎臓病の予防に欠かせません。
- カロリーや脂質を摂り過ぎないバランスのとれた食事
- 運動
- ダイエット(肥満解消)
- 塩分少なめの食事
- 水分補給
- 禁煙
それは、糖尿病と高血圧の危険因子が同じだからだと考えられています。
その他にも、脂質異常症(高脂血症)もリスク要因が重なる部分が多いため、注意が必要です。
→ 慢性腎臓病(CKD)の症状・原因 について詳しくはこちら
■まとめ
腎機能が低下すると血尿が出る原因は、腎臓で血液をろ過し、老廃物などを尿として排泄する器官である糸球体に腎炎などで何らかの異常(炎症・出血)があることです。
ポイントとしては、尿に蛋白(タンパク)が混じっているかが重要になります。
しかし、血尿が出ているといっても、尿の通り道である腎孟、尿管、膀胱、尿道で血が混じることがあるので、すぐに腎臓に病気があると判断はできません。
腎臓に問題があるかどうかを知るためにも、尿検査と血液検査を行ないましょう。
血尿以外に、むくみ・体がだるい・疲れやすい・多尿(おしっこの量が増えた)・頻尿(おしっこの回数が増える)・尿が泡立つ(または泡立ちがなかなか消えない)といった症状がある場合には、腎機能の低下が疑われるので、一度病院でチェックしてみましょう。
→ 腎臓の病気|腎臓病の症状・種類・原因・食事・検査 について詳しくはこちら
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