2型糖尿病予防には緑色の葉もの野菜が有効|英研究


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■2型糖尿病予防には緑色の葉もの野菜が有効|英研究

Spinach

by Logan Ingalls(画像:Creative Commons)

2型糖尿病予防には緑色の葉もの野菜が有効、英研究

(2010/8/22、AFPBB)

ホウレンソウなどの緑色の葉もの野菜を多く摂取することで、2型糖尿病のリスクを減らすことができるとする論文が、20日の英医学誌「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル(British Medical Journal、BMJ)」に発表された。

<中略>

その結果、緑色の葉もの野菜の摂取量が増えると糖尿病のリスクが減少することが分かった。

一方で、果物とともに摂取すると効果があまりないことも分かった。

緑色の葉物野菜の摂取量が増えると、糖尿病のリスクを減らすことができるそうです。

ただ一方で、果物と一緒に摂取するとあまり効果がないということもわかったそうです。

これは糖分を一緒に摂取することになるということが関連しているのでしょうか。

葉物野菜が糖尿病予防に期待できる理由としては次のように指摘されています。

カーター氏の研究チームは抗酸化物質とマグネシウムが豊富であることから緑色葉野菜の有効性を指摘しているが、裏付けのための更なる研究が必要だとしている。

緑色の葉物野菜には、抗酸化物質マグネシウムが豊富であることによって、糖尿病のリスクを減らすのではないかと考えられるようですが、これを裏付けるためにはさらなる研究が必要になりそうです。

研究論文によれば、緑色の葉物野菜にはβカロチンやビタミンCなどの抗酸化成分があり、それが全身の酸化ストレスの軽減に寄与することが考えられます。

また、最近のメタ分析ではマグネシウム摂取量が2型糖尿病の発生率と逆相関することが判明しており、緑色の葉物野菜にはマグネシウムが含まれていることで2型糖尿病のリスクを低下している可能性があります。

そして、緑色の葉物野菜にはオメガ3脂肪酸のαリノレン酸が含まれていて、脂肪酸のプロファイルはリン脂質二十層の脂肪酸組成を決定する上で重要であると考えられていて、この二重奏の組成は骨格筋内のインスリン感受性に関連します。

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【補足】糖尿病予防とマグネシウム

マグネシウムとタウリンを多く摂取している人は、高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満が少ない?|世界一受けたい授業

家森幸男先生によれば、高血圧高脂血症糖尿病などに関係しているのはマグネシウムタウリンであることが研究でわかっているそうです。

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そして、マグネシウムとタウリンというこの2つの成分は、海産物の乾物に多く含まれているそうです。

塩が体に溜まることは悪いと言われますが、細胞の中から塩をポンプのように吐き出す役割をするのがマグネシウムなのだそうです。

世界中で調べたところによれば、マグネシウムもタウリンも多く摂取している人は高血圧・高脂血症・肥満が少ないのだそうです。

甲殻類に多く含まれるタウリンには、悪玉コレステロールを減少させる効果があるそうです。

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糖尿病の前段階の人はマグネシウムを摂取すると血糖値が改善する!?

メキシコ、デュランゴ研究所のフェルナンド・ゲレーロ・ロメロ氏らの研究グループによれば、糖尿病になっていない人は、マグネシウムを摂取すると、血糖値が改善するそうです。

マグネシウムを摂取している量が多いほど糖尿病のリスクが下がる!?

食事でマグネシウムを摂取している人は糖尿病になりにくいということが福岡県久山町の住民の健康診断データを21年間にわたって追跡した九州大チームの調査で確認されています。

マグネシウム摂取量が148・5ミリグラム以下の最も少ないグループと比較すると、摂取量が増えるほど糖尿病のリスクが下がるという結果になった。

また、インスリンの効きが悪い「インスリン抵抗性」の人、習慣的に酒を多く飲むなど一般に糖尿病のリスクが高いとされる人で、マグネシウム摂取による予防効果がより高い可能性も示された。

マグネシウムは豆や海藻、精製していない食品に含まれているそうですが、厚生労働省が推奨している摂取量を下回っているそうです。

厚生労働省は30~49歳の男性に1日370ミリグラム、同年代の女性に同290ミリグラムの摂取を推奨しているが、実際の摂取量は男性平均250ミリグラム、女性同224ミリグラム(平成22年国民健康・栄養調査)で、だいぶ下回っている。

■まとめ

糖尿病が気になる人で、緑色の葉物野菜が不足していると感じている人は、緑色の葉物野菜を摂取しましょう!

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【参考リンク】

Fruit and vegetable intake and incidence of type 2 diabetes mellitus: systematic review and meta-analysis.

A possible benefit of fruit and vegetables in the prevention of chronic diseases is from their antioxidant content and thus a contribution to reduction of systemic oxidative stress. Our results support this as green leafy vegetables, such as spinach, have been shown to contain high concentrations of β carotene and vitamin C,56 both of which confer antioxidant properties. Green leafy vegetables also contain polyphenols,57 which are known for their antioxidant properties. Green leafy vegetables might reduce the risk of type 2 diabetes because of their magnesium content. A recent meta-analysis found magnesium intake to be inversely associated with incidence of type 2 diabetes.58 Green leafy vegetables are also good sources of α linolenic acid,59 which is an omega 3 polyunsaturated fatty acid. The fatty acid profile of the diet is thought to be important in determining the fatty acid composition of the phospholipid bilayer. The composition of this bilayer is related to insulin sensitivity within skeletal muscle.60

56. Agte VV, Tarwadi KV, Mengale S, Chiplonkar SA. Potential of traditionally cooked green leafy vegetables as natural sources for supplementation of eight micronutrients in vegetarian diets. J Food Compost Anal2000;13:885-91.CrossRef

57. Tarwadi K, Agte V. Potential of commonly consumed green leafy vegetables for their antioxidant capacity and its linkage with the micronutrient profile. Int J Food Sci Nutr2003;54:417-25.CrossRefPubMedWeb of Science

58. Larsson SC, Wolk A. Magnesium intake and risk of type 2 diabetes: a meta-analysis. J Intern Med2007;262:208-14.CrossRefPubMedWeb of Science

59. Hulbert AJ, Turner N, Storlien LH, Else PL. Dietary fats and membrane function: implications for metabolism and disease. Biol Rev2005;80:155-69.CrossRefPubMed

60. Hu FB, van Dam RM, Lui S. Diet and risk of type II diabetes: the role of types of fat and carbohydrate. Diabetologia2001;44:508-817.

【参考リンク】

【関連記事】

【補足】

2型糖尿病は糖尿病の最も一般的な型で、脂肪・糖類過多の食生活やデスクワークなどの普及とともに、先進国から新興国にかけて広がりを見せている。

世界保健機関(World Health Organization、WHO)によると、全世界で患者は2億2000万人以上に上り、毎年100万人以上が死亡している。

糖尿病患者は世界で増加しているため、今後糖尿病の予防・治療に関する分野への研究が期待されます。

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