紫外線が原因の眼病「瞼裂斑(けんれつはん)」の有病率6割

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【目次】

■紫外線が原因の眼病「瞼裂斑(けんれつはん)」の有病率6割

【全体/性別】「眼のシミ」のような症状が出る瞼裂斑の有病率。瞼裂斑の有病率は57.4%と高い。日常生活での紫外線被ばく量が比較的少ないと考えられる、都市部のオフィスワーカーでも半数以上に発症していた。
【全体/性別】「眼のシミ」のような症状が出る瞼裂斑の有病率。瞼裂斑の有病率は57.4%と高い。日常生活での紫外線被ばく量が比較的少ないと考えられる、都市部のオフィスワーカーでも半数以上に発症していた。
【年代別】「眼のシミ」のような症状が出る瞼裂斑の有病率。瞼裂斑の有病率は、年代が上がるほど高くなり、20代でも42.3%、30代では半数以上が発症していた。
【年代別】「眼のシミ」のような症状が出る瞼裂斑の有病率。瞼裂斑の有病率は、年代が上がるほど高くなり、20代でも42.3%、30代では半数以上が発症していた。
【全体/性別】「眼の隠れジミ」ともいえる瞼裂斑の初期変化の有病率。将来的に顕在化する可能性のある瞼裂斑の初期変化が82.0%に認められた。
【全体/性別】「眼の隠れジミ」ともいえる瞼裂斑の初期変化の有病率。将来的に顕在化する可能性のある瞼裂斑の初期変化が82.0%に認められた。

参考画像:紫外線が原因の一つとされる「瞼裂斑」有病率が約6割(2011/4/25、ジョンソン・エンド・ジョンソンニュースリリース)|スクリーンショット

紫外線が原因の一つとされる「瞼裂斑」有病率が約6割 ”紫外線カットコンタクトレンズ”の役割も明らかに 金沢医科大学、ジョンソンエンドジョンソン 眼科検診結果より

(2011/4/25、ジョンソン・エンド・ジョンソンニュースリリース)

■“瞼裂斑けんれつはん”有病率は約6割。潜在的なものも含めると約8割にのぼる! 【グラフ1】

紫外線の影響で白目の一部がシミのように黄色く濁り、盛り上がる“瞼裂斑けんれつはん”の症状が受診者の57.4%に認められました。

“瞼裂斑けんれつはん”は失明に繋がる疾患ではなく自覚症状が無いことも多いため、あまり知られていませんが、見た目の問題だけでなく、進行すると充血やドライアイの原因になることもある眼疾患です。

一般的に年齢が上がるほど有病率が高くなる傾向にありますが、20代でも42.3%、30代では56.6%と若い世代でも半数近くが発症していることが明らかとなりました。

さらに、特殊な光を当てて撮影する写真診断の結果、“瞼裂斑けんれつはん”の初期変化が疑われる潜在的なものもあわせると、実に82.0%に症状が確認されました。

ジョンソン・アンド・ジョンソンが行なった紫外線が目に与える影響について調査によれば、紫外線の影響により、瞼裂斑の症状が見られる患者が眼科検診受信者の約6割もいたそうです。

また、潜在的なものを含めると、8割にも瞼裂斑の症状が確認されたそうです。

瞼裂斑は、たんぱく質が変性し、白目の一部が変色・盛り上がる目の病気です。

たんぱく質が変性してできた白目のシミのようなもの。肉眼では良く見えない。

瞼裂斑が大きくなって盛り上がってくると、充血ドライアイなどの症状が出るそうです。




■目のシミ危険度チェック

□ 屋外でスポーツ活動や仕事などをすることが多い

□ 南国や高地のリゾート地、雪山のレジャーに行くことが多い

□ 子供の頃(成人するまで)、屋外でのクラブ活動、スポーツ活動をよくしていた

□ 日ごろ、サングラスや帽子は使っていない

□ スポーツやレジャーに行く時に、サングラスや帽子は使っていない

□ メガネやUVカットコンタクトレンズを使っていない

□ 白目が部分的に黄色っぽくなっている気がする

□ 充血が気になる

□ 眼の乾燥感が気になる

チェックポイントに多く当てはまっている人は、紫外線によるダメージを受けている可能性があります。

気になる方は眼科で診てもらいましょう。

■「瞼裂斑」を予防するには?

瞼裂斑の予防には、目の紫外線対策が重要ですが、具体的にはどのようにしたらよいのでしょうか。

UVカットコンタクトレンズ非装用者・装用者の眼。UVカットコンタクトレンズ非装用者では黒目と白めの境目近くから瞼裂斑が発症している。UVカットコンタクトレンズ装用者では、黒目と白目の境目部分には瞼裂斑ができていないのがわかる。
UVカットコンタクトレンズ非装用者・装用者の眼。UVカットコンタクトレンズ非装用者では黒目と白めの境目近くから瞼裂斑が発症している。UVカットコンタクトレンズ装用者では、黒目と白目の境目部分には瞼裂斑ができていないのがわかる。

参考画像:紫外線が原因の一つとされる「瞼裂斑」有病率が約6割(2011/4/25、ジョンソン・エンド・ジョンソンニュースリリース)|スクリーンショット

うす曇りであっても、紫外線は晴れの日の80%以上であることが多く、屋外にいる時は常に眼の紫外線対策をしてください。

眼に入ってくる紫外線対策には、帽子やサングラス、UVカットコンタクトレンズの併用が有用です。

サングラス単独の場合、コロネオ現象によってサングラスと顔の隙間から入り込んだ紫外線が眼に吸収されてしまい、結果的に正面からの紫外線よりも強いダメージを与える可能性があります。

また、レンズの色が濃いタイプの場合、視界が暗くなることで瞳孔が開き、結果として眼内に紫外線が入りやすくなる可能性もあります。

紫外線対策には、サングラス+帽子(+UVカットコンタクトレンズ)がよいようです。

UVカットコンタクトレンズをつけている人は、非装用者と比べると、黒目と白目の境目部分から瞼裂斑が離れた位置に発症する割合が高く、また瞼裂斑の面積が小さい傾向にあることがわかったそうです。

つまり、UVカットコンタクトレンズが覆っている部分は瞼裂斑ができづらいということが期待されます。

<コロネオ現象とは>

眼の側面(耳側)から入り込んだ紫外線が、角膜周辺部で屈折したあと、目の鼻側に集中することをコロネオ現象といいます。

サングラスに加えて、UVカットコンタクトレンズを使うことによって、隙間から入る紫外線の侵入を防ぐことが期待されます。

また、UVカットコンタクトレンズによって黒目と白目の境目部分を紫外線から守ることにより、翼状片(白目の一部が増殖して黒目に伸びてくる)発症のリスク軽減にもつながることが期待されます。

■まとめ

Reflections and sun

by Jacopo(画像:Creative Commons)

翼状片、白内障といった眼疾患が若年層に見られることはまれですが、白目の一部が黄色く濁り、「眼のシミ」のような症状が出る”瞼裂斑”は、若年層であっても眼の紫外線対策をせずに屋外で長時間活動をする習慣がある人では発症することがあります。

中学生の約4割が「瞼裂斑」初期変化を発症|目の紫外線対策を|金沢医科大学によれば、所見変化が見られた生徒は所見がなかった生徒より部活動など屋外で活動している時間が長かったそうです。

また、”瞼裂斑”は、見た目の問題だけでなく、充血やドライアイの原因になることも少なくありません。”瞼裂斑”のある人では白内障発症のリスクが高いことも最近の研究で明らかになってきています。

金沢医科大学佐々木洋教授によれば、瞼裂斑になると、充血やドライアイの原因となり、また白内障のリスクも高くなるそうですので、しっかりと紫外線対策を行なっていきましょう。

→ 瞼裂斑の症状・原因・予防・対策 について詳しくはこちら







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