> 健康・美容チェック > 胆のう > 胆石 > 胆石ができてしまう原因とは?|胆石の推定患者は1000万人!|ためしてガッテン(NHK)
【目次】
- 胆石ができてしまう原因とは?|胆石の推定患者は1000万人!|ためしてガッテン(NHK)
- 【補足】胆石のできた芸能人
- 胆石の最大の原因は、コレステロールの摂りすぎ
- 胆石が引き起こす症状には、どんなものがある?
- 胆石と食生活
- 胆石のリスクファクターについて
■胆石ができてしまう原因とは?|胆石の推定患者は1000万人!|ためしてガッテン(NHK)
by Qeela Aini(画像:Creative Commons)
(2008/3/12、ためしてガッテン)
胆石の推計患者数は1000万人。
胆石の推計患者数は1000万人ということで、誰でもなる可能性のある病気といえるのではないでしょうか。
【補足】胆石のできた芸能人
- 岩下志麻さん 胆石の痛みがあり、胆のう炎などの心配もあって緊急入院
- 元競泳代表の萩原智子「ハギトモ」さん 胆石胆のう炎で手術
- #ひふみん こと #加藤一二三 九段(#将棋)の病気は「胆石性急性胆のう炎」で手術を受け無事成功
【参考リンク】
- と思ったら(2017/9/19、井上和香さんオフィシャルブログ)
前から胆石があり数も多かったので、
今回、胆のう摘出手術を受けました。
■胆石の最大の原因は、コレステロールの摂りすぎ
コレステロールを含む脂質中心の食生活は、胆石の最大の原因と考えられています。
コレステロールが体に多く取り込まれることで、胆汁内のコレステロール量が増えたり、胆のうの働きが低下することなどが、その要因として考えられています。
胆石の最大の原因は、コレステロールを含む脂質中心の食生活なのだそうです。
■胆石が引き起こす症状には、どんなものがある?
石があっても、胆のうの中にある限りは、ほとんど自覚症状はありません。
しかし胆石が胆のうの外に転がり出て、運悪く管に詰まると、さまざまな症状が引き起こされます。
胆石は胆のうの中にあるかぎりは、ほとんど自覚症状がないのですが、外に転がりでて、管に引っかかったときに症状が引き起こされるそうです。
最も多いのは「胆のう炎」。
胆汁の流れが悪くなるために起こるもので、慢性的な炎症や痛みが起こります。
また肝臓も、同じ理由でダメージを受け、場合によっては肝炎や肝硬変が起こります。
最悪の場合は、よどんだ胆汁の中で細菌が繁殖し、全身に回る「敗血症」という症状も起こりえます。
また胆管の腸への出口でつまった場合は、すい臓から分泌されるすい液の流れが悪くなるため、急性のすい炎などが起こることもあります。
胆石をきっかけに、胆のう炎や肝炎、肝硬変、敗血症、急性すい炎などの症状が起こることがあるそうです。
→ 胆のうの位置・働き(機能)・病気 について詳しくはこちら
■胆石と食生活
かつてアメリカで行われた実験を紹介します。
参加者の食事を1日500キロカロリーに抑えたところ、6人中4人に胆石ができてしまいました。その要因を探るため、胆のうの動きをMRIで観察しました。すると、脂質を含んだ生卵を飲むと、胆のうは大きく収縮しましたが、脂質をほとんど含まない野菜ジュースを飲むと、胆のうがほとんど収縮しなかったのです。
胆のうの収縮度合いが、胆石のできやすさに関係する
胆のうは、肝臓から常に送られてくる胆汁を蓄え、10倍程度に濃縮してから、腸に排出しています。
従って、胆のうの収縮が不十分だったり、長い時間収縮しない状態でいると、胆汁が濃縮されすぎてしまうため、胆石ができやすい状態が作られてしまうと考えられています。
朝食を食べないと胆石ができやすくなる
朝食を抜いてしまうと、前日の夕食以降から昼食をとるまで、非常に長い時間、胆のうが収縮することができません。また胆汁の濃縮は、寝ている間に特に進むことも分かっています。
夕食後12時間以上食事を摂らない生活は、胆石ができる危険性がおよそ1.3倍高まることが、大規模な調査によって分かっています。
結局、脂質の摂り過ぎは良いのか、悪いのか?
脂質の摂りすぎは、胆石の最大の原因と考えられています。
一方、摂らなさすぎも確かに胆石の原因となりますが、これは極端に脂質を制限した場合にのみ問題となることです。
決して「脂質を積極的に摂るほうがよい」というわけではありません。
まとめてみます。
- 胆のうの収縮が不十分だったり、長い時間収縮しない状態でいると、胆汁が濃縮されすぎてしまうため、胆石ができやすい状態が作られてしまう。
- 朝食を抜いてしまうと、前日の夕食以降から昼食をとるまで、非常に長い時間、胆のうが収縮することができないため、朝食を食べることは大事。
- 脂質の摂りすぎは、胆石の最大の原因と考えられていますが、摂らなさすぎも胆石の原因となるそうです。ただし、それは、極端に脂質を制限した場合にのみ起こるそうです。
■胆石のリスクファクターについて
胆石は1つの原因でできるものではありません。いくつかの要因が重なってはじめて胆石が作られます。
先生がスタジオでご紹介したリスクファクターは以下の通りです。
肥満: さまざまな調査や研究によって、太った人はそうでない人よりも、胆石ができる確率が高いことが分かっています。その理由には、脂質摂りすぎの食習慣によって、胆石ができやすい胆汁であることや、胆のうの動きが悪いことが挙げられています。
女性: これも多くの調査・研究によって指摘されてきたことです。女性ホルモンが関係するとも言われています。
便秘: 便秘の方の中でも特に、腸の動きが衰えている場合は、胆のうの動きも衰えており、胆石ができやすくなると考えられています。
テレビの見過ぎ: 運動不足が肥満などにつながり、胆汁が胆石のできやすい状態になってしまうと考えられています。
胆石のリスク要因としては、肥満(脂質のとりすぎ)、女性(女性ホルモン)、便秘(腸の動きの衰え)、テレビの見過ぎ(運動不足)があるそうです。
【追記(2017/9/6)】
2017年9月6日放送の「ガッテン」では、胆石になりやすい生活習慣として、1.内臓脂肪型肥満、2.運動不足、3.食事を抜くこと、が挙げられていました。
1と2については、脂肪肝になることで、短銃なのコレステロールの濃度が上昇してしまうことが原因であるため、動物性脂肪の過剰摂取を避けたり、適度な運動をすることが予防法となります。
3については、食事を抜くと胆汁が濃縮されることによって、水分が減り、胆汁内のコレステロールが結晶化しやすくなるため、家族に胆石を持っている人(遺伝)などがいる場合には、食事を抜かないように気をつけましょう。
→ 胆石とは|胆石の症状(痛み)・原因・チェック について詳しくはこちら
【関連記事】