糖尿病は「サイレントキラー」である

映画 『糖尿病の不都合な真実』、糖尿病の真実を伝えて後悔する人を減らすことができるのか?


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■映画 『糖尿病の不都合な真実』、糖尿病の真実を伝えて後悔する人を減らすことができるのか?

糖尿病の真実を伝えて後悔する人を減らす映画 『糖尿病の不都合な真実』、5月20日からクラウドファンディングで支援を募集(2020/5/26、株式会社Exul)によれば、糖尿病のリスクを健康意識の「低い」人にこそ届けるために、「昔の自分に伝えたい」という、患者さんの気持ちを形にして、だれもが無料で手軽に「糖尿病の本当の怖さ」を知ることが出来るようにショートムービーを製作するそうです。

堀江貴文氏発案のもと、糖尿病患者の健康を守る理学療法士や糖尿病専門医、患者らが中心となる『糖尿病の不都合な真実』製作委員のメンバーで製作を進めているそうです。

糖尿病は「サイレントキラー」である
糖尿病は「サイレントキラー」である
真実を「知る機会がない」
真実を「知る機会がない」
糖尿病は新型コロナウィルスとも密接に関わっています。
糖尿病は新型コロナウィルスとも密接に関わっています。直接的リスクとしては、糖尿病患者では新型コロナウィルスによる致死率が8倍以上と報告されています。これは、糖尿病があると免疫機能が低下しやすくなるためです。糖尿病予防の意識が今こそ重要です。間接的リスクとしては、外出を避ける「Withコロナ」の生活が、肥満や糖尿病のリスクとなる可能性があります。実際に、東日本大震災では避難者の糖尿病発症数が1.6倍となりました。
糖尿病のリスクを健康意識の「低い」人に届けたいからです。
糖尿病のリスクを健康意識の「低い」人に届けたいからです。

ポイントとなるのは、そもそも健康に対する意識が低い人が興味を持つのかという点です。

健康のことに限らず、人は自分自身に起こりうる危機を対岸の火事と思ってしまうもの。

例えば、女性の8割超が「がんの罹患率」を現実の数字よりも低く予想している!|早期発見のためガン検診を受けよう!【リスク認知のバイアス】によれば、日本人が生涯でがんに罹患する確率は、男性で62% (約2人に1人)、女性で46% (約2人に1人)なのですが、がんに罹患する日本人は何人に1人くらいだと思うか聞いたところ、「2人に1人くらい」と正しい回答をした割合は13.2%と、大多数の人が現実の罹患率よりも低く予想している傾向となっています。

私たちは高齢化に伴う健康や金融リスクを低く見積もりがち!?|英エコノミスト「リアリティ・チェック:健康・経済プラン・QOLが映し出す未来像と現実のギャップ」によれば、人びとは高齢化に伴う健康や金融リスクを低く見積もっているようです。

【参考リンク】

人間には、自分のリスクを他者のリスクよりも低く見積もる傾向があるリスク認知のバイアスがあります。

そう考えると、健康意識が低い人に健康に対する意識を高めてもらうように働きかけるよりも、社会全体を糖尿病になりにくいライフスタイルに変えることによって、意識を変えなくても糖尿病にならないようにするほうがいいのではないかと思います。

「所得」「地域」「雇用形態」「家族構成」の4つが「#健康格差」の要因|#NHKスペシャルでは2つの事例を紹介しました。

一つはイギリス。

イギリスでは脳卒中や虚血性心疾患の死亡者数を8年間で4割減らすことに成功したそうですが、その理由としては、イギリス食品基準庁が塩分を減らすように食品の塩分量の目標値を設定したことにあるそうです。

もう一つは足立区。

東京都足立区の平均年収は23区で最も低い300万円台前半(港区の3分の1程度)で、健康寿命は23区の平均よりも2歳短く、糖尿病の治療件数が最も多いそうです。

そこで足立区は区民が「自然と」健康になるようにする対策として行なったのが、飲食店にはお客のお通しに野菜を提供すること、肉のメニューと野菜のメニューを同時に頼まれても、必ず野菜から出してもらうようにお願いをし、また、区立のすべての保育園で野菜を食べる日を設け、調理は子ども自身が担当することで、楽しみながら野菜を摂取してもらうようにしたそうです。

この取り組みによって、足立区の1人当たりの野菜消費量は年間で5kg増えたそうです。

つまり、社会の取り組みとして健康的な食事を提供することで自然に健康をよくすることができるということです。

他にも広告医学の考え方も参考になります。

31歳で横浜市立大学の教授となった武部貴則教授が取り組む「広告医学」とは?|なぜ「広告医学」が必要なの?|「広告医学」の例で紹介されている「アラートパンツ」は「人間は、健康の時には、健康を維持することに興味がない」という考えを基に、パンツにメタボの基準値である、ウエスト85cmを境に色が変わる仕組みを組み込むことで、体型変化を常に意識し、危険信号を発信し続けるものです。

「人間は、健康の時には、健康を維持することに興味がない」という考えをベースにすると、よりよいアイデアが生まれてくるのではないでしょうか?

これが20年健康メディアに取り組んだ答えです。







P.S.