by Franklin Heijnen(画像:Creative Commons)
(2011/10/2、ゆかしメディア)
世界初となる「肥満税」がデンマークで10月から施行された。
一定基準以上の飽和脂肪の含有率を超えた製品が対象で、主にバター、チーズ、ミルクなどの乳製品は対象となっている。
地元紙の報道によると、デンマーク人の約10%が医学的には肥満だとされている。
食生活で、飽和脂肪酸を取り過ぎると、心疾患などを起こしやすくなると言われている。
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Denmark introduces world’s first food fat tax
(2011/10/1、BBC)
デンマークでは世界で初めて「肥満税」(別のメディアでは「脂肪税」というところもありました。)が導入されました。
ハンガリーでは「ポテチ税」が施行されましたが、税収アップと国民の健康悪化(肥満や糖尿病など)に伴う医療費の増加を減らすために、世界的にこうした動きが見られます。
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日本の医療費も最高の36兆円=国民所得の1割超す―09年度・厚労省となっており、日本でも導入される可能性があるのではないでしょうか。
【追記】
飽和脂肪酸を多く摂取すると、動脈硬化などを引き起こす悪玉コレステロールが増加するとされ、課税によって国民の健康を守る狙いがあるということです。
【追記(2016/10/3)】
(2012/11/25、農畜産業振興機構)
財務省のプレスリリースおよび同協定によると、脂肪税と砂糖税の廃止について、次の理由が挙げられている。
・結果として逆累進課税となり、低所得者層に対し悪影響を及ぼす。
・消費者価格ならびに企業の管理コストを押し上げ、デンマークの雇用を危険にさらす。
・デンマーク国民が安価な商品を求め、国外で買い物をすることを助長する。
2012年11月11日、デンマーク財務省は脂肪税が低所得者層に悪影響を及ぼすことや雇用に影響をするなどの理由により、2011年10月1日から施行された脂肪税を廃止することにしたそうです。