> 健康・美容チェック > 更年期障害 > 男性更年期障害 > 【#クロ現プラス】がんや認知症も!?コワ~い“男の更年期障害”|テストステロンが減少するとどうなる?|男性更年期障害の治療ではどのようなことが行なわれるの?
2017年5月9日放送の「クローズアップ現代+」(NHK)のテーマは「がんや認知症も!?コワ~い“男の更年期障害”」です。
ゲスト:順天堂大学 堀江重郎(泌尿器外科)教授
【目次】
- テストステロンが減少するとどうなる?
- 【補足】うつと思い込んでいる人の中には「男性更年期障害」の人もいる!?
- こんな兆候は要注意!
- 【補足】男性更年期障害チェック
- テストステロンが減少すると深刻な病のリスクも
- 男性更年期障害の治療ではどのようなことが行なわれるの?
- テストステロンアップ術
■テストステロンが減少するとどうなる?
テストステロンが低下し男性更年期症状が現れる男性更年期障害のことを、医学的には、「LOH(ロー)症候群(加齢男性性腺機能低下症候群)」といいます。
テストステロンが減少すると、筋力の低下や性機能の低下、発汗、不眠などの更年期症状が現れます。
また、やる気が出ない、イライラするといった症状も現れます。
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【補足】うつと思い込んでいる人の中には「男性更年期障害」の人もいる!?
「やる気が出ない」「気分が落ち込む」「イライラする」といった症状がある場合、最初に頭に浮かぶのが「うつ病」である人も多いかと思いますが、実は男性ホルモンが低下する「男性更年期障害」が原因となってうつ症状を起こすことがあります。
日本人が知らない「男の更年期」の恐怖 「うつかな?」と思ったらコレを疑え!
(2016/7/15、東洋経済オンライン)
実際、うつ病患者の多くが、男性ホルモン「テストステロン」の不足に陥っているのに、ほとんどの場合はその可能性すら顧みられていません。そればかりか、大量の抗うつ薬を投与されても治らず、かえって悪化させているケースもあります。抗うつ薬のなかには、テストステロンを下げるものもあるのです。
堀江教授によれば、うつ病患者の多くがテストステロンが不足しているそうで、抗うつ剤の中にはテストステロンを下げるものもあり、抗うつ剤を投与しても悪化してしまうことがあったそうです。
そこで、テストステロンが低下しているうつ病患者にテストステロンを補充する治療を行ったところ5割を超える人に症状の改善が見られたそうです。
■こんな兆候は要注意!
- 不規則な生活
テストステロンは寝ている間に分泌され、決まった時間に睡眠がとれないと、男性ホルモンは減ることが多いそうです。 - 最近笑っていない
- 新聞が読めなくなった
- よく眠れない
- メタボ気味
【補足】男性更年期障害チェック
医療機関などで使われている、17項目の質問表(AMS調査票)があります。
<中略>
これで、合計が26点以下は正常、27~36点は軽度の男性更年期症状、37~49点は中程度の症状、50点以上は重症の可能性が高いとされます。50点以上の場合は、医療機関で受診するべきでしょう。
加齢男性性腺機能低下症候群(LOH 症候群)診療の手引き|日本泌尿器科学会・日本 Menʼs Health 医学会を参考にご紹介します。
【AMS(Aging Males Symptoms)調査票】
- 総合的に調子が思わしくない
(健康状態、本人自身の感じ方) - 関節や筋肉の痛み
(腰痛、関節痛、手足の痛み、背中の痛み) - ひどい発汗
(思いがけず突然汗が出る、緊張や運動と関係なくほてる) - 睡眠障害の悩み
(寝つきが悪い、ぐっすり眠れない、寝起きが早く疲れがとれない、浅い睡眠、眠れない) - よく眠くなる、しばしば疲れを感じる
- いらいらする
(当り散らす、些細なことにすぐ腹を立てる、不機嫌になる) - 神経質になった
(緊張しやすい、精神的に落ち着かない、じっとしていられない) - 不安感
(パニック状態になる) - 身体の疲労や行動力の減退
(全般的な行動力の低下、活動の減少、余暇活動に興味がない、達成感がない、自分をせかさないと何もしない) - 筋力の低下
- 憂うつな気分
(落ち込み、悲しみ、涙もろい、意欲がわかない、気分のむら、 無用感) - 「絶頂期は過ぎた」と感じる
- 力尽きた、どん底にいると感じる
- ひげの伸びが遅くなった
- 性的能力の衰え
- 早期勃起(朝立ち)の回数の減少
- 性欲の低下
(セックスが楽しくない、性交の欲求が起こらない)
それぞれの項目で、「なし」1点、「軽い」2点、「中程度」3点、「重い」4点、「非常に重い」5点で記入していき、点数によって、男性更年期障害であるかどうかを簡易的にチェックすることができます。
男性更年期障害が気になる方は一度チェックしてみてみましょう。
ただ、あくまで質問票は参考にする程度で、自身の症状が心配な方は医療機関で診てもらいましょう。
→ 男性更年期障害(LOH症候群)のサイン|どんな症状に注意したらいいの? について詳しくはこちら
■テストステロンが減少すると深刻な病のリスクも
テストステロンには血液の流れを良くする働きがあり、テストステロンが減少すると、心筋梗塞・狭心症・脳卒中のリスクが高まるそうです。
また、テストステロンには、記憶をつかさどる脳の海馬を活性化する働きがあるので、減少すると、認知症のリスクが高まるそうです。
■男性更年期障害の治療ではどのようなことが行なわれるの?
●血液検査
血液1ミリリットル中のテストステロン値の量が、おおむね300~350ナノグラム以下の場合、LOH症候群(男性更年期障害)と診断され、治療の対象となります。
右手の薬指が人差し指より長い人はもともと男性ホルモンを作る能力が高い人というのがわかっているそうですが、薬指が長い=テストステロン値が高いからといって大丈夫というわけではありません。
元々テストステロン値が高かった人の場合、急激な減少をしてしまう可能性があるので要注意なのです。
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●ホルモン補充療法・漢方薬
順天堂大学のメンズヘルス外来では、直接テストステロンを補充する治療よりも、漢方薬などによりテストステロンをつくる働きを高める治療を中心に行い、多くの方が回復されています。
泌尿器科やメンズヘルス外来、男性更年期クリニックでは、男性ホルモン(テストステロン)補充療法を行なったり、漢方薬などによってテストステロンを作る力を高める治療が行なわれるそうです。
【テストステロン補充療法】
- 期間:2~4週間に一度
- 費用:一回2000円~5000円
【テストステロンを作る力を高める治療】
- 飲み薬
- 漢方薬(例:補中益気湯:ホチュウエッキトウ)
- サプリメント(例:プロスターA、)
- 塗り薬(例:Androforte 保険適用外)
治療の注意点として、前立腺肥大の人や子供が欲しい人はテストステロン補充療法を行わない場合もあるそうです。
■テストステロンアップ術
- 適度な運動(例:早歩き)
消費と分泌の繰り返しでホルモンが出やすい体質に - キャッチボール
ポジティブな刺激を脳に - 夫婦で腕を組んで歩く
ワクワクやドキドキを脳に - 寝る前はリラックス(例:ホットミルク)
- 褒めてもらったり認めてもらう
- 飲み過ぎに注意!
- 仲間とともに行動する
- 学生時代の友達と会う
- 海に入る
- 好きな香りをかぐ
- ゲームをする
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■まとめ
テストステロンを上げるための方法としては、夜更かしをしない・運動をするなどの健康的なライフスタイルで、友達と会ったり、女性と話したり、元気になれる場所に出かけてストレスを解消する、といったアクティブな行動がテストステロン値を上げてくれるようです。
つまり、人生を楽しんでいる人ほど男性更年期障害にはなりにくいということだと思いますので、あなた自身のライフスタイルを見直してみましょう。
→ 男性更年期障害の症状・原因 について詳しくはこちら
→ 更年期障害の症状・原因・チェック|40代・50代の更年期の症状 について詳しくはこちら
■更年期障害の食事・更年期を乗り切る方法
ビタミン・ミネラルなどバランスの取れた食事で栄養を十分に摂るなど食生活の見直し
【亜鉛】
亜鉛は、ホルモンバランスを整える働きがある。
男性の場合、亜鉛が不足すると、セックスの衰え、前立腺肥大、精子減少、インポテンツ(生殖能力の低下)、ED(勃起不全)などが心配がある。
*亜鉛は、性ホルモンの合成をサポートして、精子を作ったり、精子の運動を活発にする働きがあるので、男性には是非摂ってほしいミネラル。
→ 亜鉛を多く含む食品 についてはこちら
軽いウォーキングなどの適度な運動
ご自身にあったリラックス方法
相性の合う医師・病院を見つけておく
できれば更年期になる前に、相性の合う医師・病院を見つけておき、体調に違和感があれば、相談をしてみましょう。
更年期障害の症状があらわれたときでも安心して治療に専念できるはずです。
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