声優・宮村優子さんはバセドウ病や橋本病にかかっていたことを告白!『コナン』の和葉役を降りて一時は声優引退を考えたことも!




「『コナン』の和葉役を降ろさせてください」声優・宮村優子 橋本病で「声が出ない」引退を覚悟した日(2024年9月4日、chanto web)によれば、『新世紀エヴァンゲリオン』の惣流・アスカ・ラングレー役や『名探偵コナン』の遠山和葉役として有名な声優・宮村優子さんは2006年に甲状腺の病気であるバセドウ病にかかり、2011年に橋本病にかかったそうです。

■バセドウ病

甲状腺ホルモンは、全身の代謝を促す働きをする「元気のもと」のような役目を果たしています。

通常、分泌量は一定に保たれていますが、過剰に分泌されると、さまざまな症状となって現れます。

このような状態を甲状腺機能亢進(こうしん)症といい、その代表的なものがバセドウ病です。

典型的な症状は、首(甲状腺)が腫れる、目つきが鋭くなる、食欲はあるのに体重が減るなどです。

ほかに、どうき、不整脈、頻脈、高血圧、イライラ、のぼせ、多汗、疲れやすい、のどの渇きなどもよくみられる症状です。

記事の中で、宮村さんの場合には、体調不良が続き、どれだけ食べても体重がどんどん減り、目が飛び出る「眼球突出」の症状が出ていたそうですが、自分では気づかず、友人から健康診断を薦められ受けた結果、甲状腺ホルモンの病院の受診を勧められ、改めて検査したところ、バセドウ病と診断され、3年ほど投薬治療を行い、症状が落ちついたそうです。

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■橋本病

記事によれば、宮村さんの場合は、2011年に全身の筋肉が衰え、まったく動けなくなり、飲み込む力が弱り、移住したオーストラリアから仕事で日本に戻ってきた際にマネージャーさんからろれつがまわってないから病院で診てもらったほうがいいといわれてみてもらったところ橋本病と診断されたそうです。

橋本病は甲状腺ホルモンが減少する病気で、宮村さんにとって橋本病にかかって一番困ったのは飲みこむ力が弱くなり、ろれつが回らなくなり、ちゃんと声が出なくなってしまい、一時は声優の仕事を引退するまで考えたそうです。

ポイントとなるのは、バセドウ病も橋本病もどちらも甲状腺の病気で、発症原因がわかっていないものの、ホルモンバランスが崩れやすい産後の女性がかかることが多いそうです。

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【参考リンク】

  • 橋本病(慢性甲状腺炎)|日本内分泌学会

    橋本病(慢性甲状腺炎)は自己免疫疾患の一つです。自己免疫疾患とは、細菌やウィルスなどから体を守るための免疫が、自分の臓器・細胞を標的にしてしまうことで起きる病気の総称です。

    甲状腺が腫れてきて、くびの圧迫感や違和感が生じることがあります。甲状腺機能低下症になると、全身の代謝が低下することによって、無気力、疲れやすさ、全身のむくみ、寒がり、体重増加、便秘、かすれ声などが生じます。女性では月経過多になることがあります。うつ病や認知症と間違われることもあります。血液検査では、コレステロール高値や肝機能異常を認めることがあります。

■まとめ

自己免疫疾患とは厄介な病気で、有名人にもかかっている方が多いです。

逆ワクチンで自己免疫疾患を治療する可能性|シカゴ大学では逆ワクチンという考え方を紹介しました。

逆ワクチンによって免疫力を抑える仕組みについて簡単にまとめると、肝臓には破壊された細胞の分子に自然に「攻撃しない」フラグを付ける仕組みがあり、その仕組みを利用して、自己免疫反応を防ぐというもの。

より具体的に言えば、免疫系のT細胞は身体にとっての異物を排除するのが仕事なのですが、ときおりT細胞は間違いを起こし、健康な細胞を異物として認識し、攻撃をすることがあります。

それが自己免疫疾患とよばれるものです。

免疫系の記憶を忘れさせることによって免疫力をコントロールすることができれば、多くの自己免疫疾患を抑えることができるようになるかもしれません。